今回は、インターン生の末吉さんからのレポートです。
201 7年9月15日(金)に、姫島診療所にて楽らく呼吸会を行いました。今回は、栄養士の高橋先生を講師にお迎えしてCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と栄養についてのお話をお聞きしました。参加者は10名(内、患者さん5名、栄養士3名、スタッフ2名)でした。
まず最初に、COPD(慢性閉塞性肺疾患)についてのお話をしていただきました。
COPDは、気道や肺の細胞などが壊れることによって肺の機能が悪くなり、スムーズに呼吸ができなくなる病気です。主な原因は、喫煙や大気汚染によるものです。今回は、そのCOPDの治療法として栄養療法を高橋先生に教えて頂きました。
COPDと栄養療法についてお話を聞きました
なぜ、栄養療法がCOPDの治療に関係あるのかというと、やせすぎていたり、肥満したりしていると呼吸がしにくくなるからです。
やせているCOPDの患者さんは、呼吸筋もやせて黒油がしにくくなり、息切れが改善しにくくなります。一方、肥満のCOPDの患者さんは、内臓脂肪の蓄積は横隔膜の運動を低下させるため、呼吸がしづらくなり、息苦しくなります。
そこで、自分がやせ型か肥満型かを確認するために、BMIの計算をしました。BMIとはBody Mass Index (ボディ・マス・インデックス)の頭文字を取ったもので、体重と身長の数値を使って肥満や痩せを知る国際的な指標です(BMI=体重(kg)/身長(m)^2)。
BMIの計算をしているところです
今回参加された患者さんでは、やせがたの方は少なかったのですが、高血圧や糖尿病などを併発している患者さんもおられ、COPDだけでなくそういった他の病気にも考慮した食事の仕方が必要です。
塩分を減らすためには、下記の工夫をしましょうとアドバイスをもらいました。
- インスタント食品や加工食品の頻度を減らす
- 干物より旬の新鮮素材を
- 麺類の汁は飲まない
- 汁物は1日1回具だくさんで
- 酸味やだしで薄味でも満足感を
- 醤油やソースはかけずにつける
栄養士の方に質問されている様子です
今回、私は楽らく呼吸会に参加させていただいたことで一つ重要なことを知ることができました。それは、患者さんの集まれる場所を作る事によって、患者様にとってその場所が生きがいの一つとなります。歳をとり体の調子が良くない日が多くなると外出すること止めてしていますから、このような活動を通して少しでも外出する機会を作れるような活動は重要だと思いました。
あおぞら財団インターン 大阪経済大学経済学部経済学科 末吉智哉
■次回予定~問い合わせはあおぞら財団まで~
少しでも興味があれば是非、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!
・千北診療所……9月21日(木) 14:00~15:30(栄養について)
10月は、3つの診療所に分かれずに、合同で矢倉公園でお散歩をします。
・10月13日(金)14:00~15:30 集合・解散 のざと診療所
行き先:矢倉緑地公園(現地まで車で移動します)
本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進のための人材育成・情報発信事業(NPO法人等との協働事業)実施業務」の一環として実施しています。