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中国の環境NGO、あおぞら財団訪問(2/11)

中国湖南省の環境NGO「曙光環保」のメンバー2人が、2月11日(水)あおぞら財団を訪問しました。

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「曙光環保」は、鉱山による土壌汚染や水質汚染の改善のために、環境調査をおこなったり、住民の健康被害調査をおこなっているグループです。

前日の2月10日(火)には、「日弁連公害対策・環境保全委員会東アジアPT」の勉強会の場で、中国の土壌汚染の現状と「曙光環保」の活動について、報告をおこないました。
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あおぞら財団では、西淀川大気汚染公害の歴史や被害について説明し、住民が中心になって、いかにして医師や弁護士、科学者、支援者、マスコミ等が協力して、解決のために活動してきたかを紹介し、ディスカッションしました。

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「曙光環保」は、2013年に設立されたNGOで、もともとは大学の環境サークルでいっしょだったメンバーが卒業し、就職した後、環境問題に取り組もうと、メンバーたちが仕事を辞めて、設立したそうです。今後も互いに協力していけたらと思います。

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鎗山(あおぞら財団スタッフ)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2015年3月3日3:55 PM

中国環境NGO・研修プログラム(12/4-7)

あおぞら財団では、日本の公害経験を発信し、情報交換することによって、中国やアジアの環境問題の解決をめざして、中国の環境NGOとの交流活動を続けています。今年度は12/4~8の期間に李力さんはじめ、3名のメンバーが来日しました。
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日時=2014年12月8日(月)10:00~12:30
場所=あおぞら財団/<a href=”http://www.yodokyo.or.jp/nishiyodo/index.html” target=”_blank”>西淀病院</a>
中国メンバー=
李 力:Li Li  研究員(<a href=”http://www.envirofriends.ngo.cn/index.html” target=”_blank”>北京市朝阳区环友科学技术研究中心</a>)
路 敏:Lu Min 秘書長(天津経済技術開発区環境保護協会)
程 旺:Cheng Wang 職員(北京都市の声文化芸術センター)
12/8(月)の研修では、午前中はあおぞら財団で、西淀川公害や公害反対運動の経過、
あおぞら財団の活動について、研修を受けました。
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すでに数年この交流活動を続けている中で、西淀川公害の歴史やあおぞら財団が取り組んでいる
フードマイレージプログラムや廃油回収の活動を、李力さんたちメンバーが中国国内で情報発信
している様子も伝えられました。
公害健康補償法の仕組みや医療制度の違いなどが意見交換の中であがっていました。
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<a href=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1214.jpg”> </a>
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<a href=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1205.jpg”> </a>
<a href=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1205.jpg”></a>
次に、大気汚染による公害患者さんの治療や公害反対運動の支援に地域で長くたずさわってきた
西淀病院を訪問しました。
<a href=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1234.jpg”><img title=”KIMG1234″ src=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1234-225×300.jpg” alt=”KIMG1234″ width=”225″ height=”300″ /></a>
<a href=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1234.jpg”> </a>
<a href=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1234.jpg”></a><a href=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1238.jpg”><img title=”KIMG1238″ src=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1238-300×224.jpg” alt=”KIMG1238″ width=”300″ height=”224″ /></a>
李力さんたちは、大気汚染がますます深刻化する中国で、公害患者の治療ができる病院づくりを
計画しており、西淀病院の建設経過や取り組みを参考にしたいとのことで、西淀病院を訪問する
ことになりました。
病院建設の資金集めをどのようにおこなったか、医師をどうやって集めてきたか、住民が西淀川公害裁判を提訴したあとは、医療機関としてどのような取り組みをおこなったか、などが病院副院長や副理事からお話がありました。
<a href=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1240.jpg”><img title=”KIMG1240″ src=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1240-300×224.jpg” alt=”KIMG1240″ width=”300″ height=”224″ /></a>
中国と日本では、社会体制の違いがあり、中国側では難しい状況の中での病院建設ですが、
李力さんたちは、支援してくれる人を見つけて、公害病の治療や予防ができる病院をつくりたいと
希望を述べました。
今後は日本から中国に医師を派遣したり、中国の医師が日本で研修を受けたりできるのか、などが
話し合われました。
<a href=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1243.jpg”><img title=”KIMG1243″ src=”https://aozora.or.jp/wp-content/uploads/2014/12/KIMG1243-300×224.jpg” alt=”KIMG1243″ width=”300″ height=”224″ /></a>
記・鎗山(あおぞら財団スタッフ)
※本事業は環境省委託 平成26年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

あおぞら財団では、日本の公害経験を発信し、情報交換することによって、中国やアジアの環境問題の解決をめざして、中国の環境NGOとの交流活動を続けています。今年度は12/4~8の期間に李力さんはじめ、3名のメンバーが来日しました。

今回は、富山県で開催された「第二回 公害資料館連携フォーラムin富山」に参加いただき、イタイイタイ病の歴史や対策を知っていただくとともに、日本各地の公害問題の現状について知っていただく機会となりました。

中国メンバー=

李 力:Li Li  研究員(北京市朝阳区环友科学技术研究中心)

路 敏:Lu Min 秘書長(天津経済技術開発区環境保護協会)

程 旺:Cheng Wang 職員(北京都市の声文化芸術センター)

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12/5(金)は、午前中に、富山県立イタイイタイ病資料館を見学し、午後からフォーラムに合わせて開催された現地フィールドワークに参加しました。

同資料館は、『子どもたちをはじめ国内外の幅広い年代の人々が「イタイイタイ病の恐ろしさ」を知り、「克服の歴史」を学ぶとともに、 県民一人ひとりが「環境と健康を大切にするライフスタイルの確立や地域づくり」に取り組むことをめざす未来指向型の資料館』として、平成24年に開館しました。

中国語の音声ガイドも設置され、模型やビデオ、イラストなどによる解説も充実しており、中国の方にも「公害の原因、流域に被害が集中していること、対策のことなど、よく理解できた」と好評でした。

現地フィールドワークでは、中国でも水質汚染・土壌汚染による被害が起きている場所が各地にあるそうで、どのような対策を行っているのか?興味を持って見ておられました。

資料館入口ホールにて、航空写真上で被害地域についての解説を聴く

資料館入口ホールにて、航空写真上で被害地域についての解説を聴く

汚染農地の土壌復元工事完了の記念碑前にて。

土壌復元の現場を見学後、記念碑前にて。

清流会館に掲げられた裁判判決文(1971.6.30)を見る

フィールドワーク参加者同士の感想共有を行いました。

フィールドワーク参加者同士の感想共有(通訳付)。日本の大学生に対して「なぜ?イタイイタイ病を勉強するの」

12/6(土)は、午前中は、青島医師からイタイイタイ病に関する医師の取り組みについてお話を伺い、午後からフォーラム・分科会3アウトリーチ(地域の資源を活かした学びの場の展開)に参加しました。

李力氏は、「中国でも公害による健康被害が発生しており、公害患者さんを診てきた経験のある日本の医師にも改善に向けて協力してほしい」と仰っていました。

青島医師と歴代の院長先生の写真とともに。

萩野病院にて青島医師とともに。

12/7(日)は、これからの公害資料館連携について議論するワークショップに参加し、「中国からもHPなどにアクセスできるようにしてほしい」、「将来、中国にも公害資料館をつくりたい」といった意見が出されました。日中間で互いの事情は異なりますが、日本全国から公害・環境問題に関わる方々と、公害に関する現状と課題についての意見交換の場となりました。

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雪景色のイタイイタイ病資料館
雪景色のイタイイタイ病資料館

この後、富山の雪景色も楽しみつつ、盛り沢山の研修プログラムを終えて、一行は、大阪へと向かいました。

研修プログラムの続きは、こちら↓

中国環境NGO・研修プログラム(12/8)

記・藤江(あおぞら財団スタッフ)

※本事業は環境省委託 平成26年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2014年12月19日2:35 PM

中国環境NGO・研修プログラム(12/8)

あおぞら財団では、日本の公害経験を発信し、情報交換することによって、中国やアジアの環境問題の解決をめざして、中国の環境NGOとの交流活動を続けています。今年度は12/4~8の期間に李力さんはじめ、3名のメンバーが来日しました。

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日時=2014年12月8日(月)10:00~12:30
場所=あおぞら財団/西淀病院
中国メンバー=
李 力:Li Li 研究員(北京市朝阳区环友科学技术研究中心)
路 敏:Lu Min 秘書長(天津経済技術開発区環境保護協会)
程 旺:Cheng Wang 職員(北京都市の声文化芸術センター)

12/8(月)の研修では、午前中はあおぞら財団で、西淀川公害や公害反対運動の経過、
あおぞら財団の活動について、研修を受けました。

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すでに数年この交流活動を続けている中で、西淀川公害の歴史やあおぞら財団が取り組んでいる
フードマイレージプログラムや廃油回収の活動を、李力さんたちメンバーが中国国内で情報発信
している様子も伝えられました。

公害健康補償法の仕組みや医療制度の違いなどが意見交換の中であがっていました。

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次に、大気汚染による公害患者さんの治療や公害反対運動の支援に地域で長くたずさわってきた
西淀病院を訪問しました。

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李力さんたちは、大気汚染がますます深刻化する中国で、公害患者の治療ができる病院づくりを
計画しており、西淀病院の建設経過や取り組みを参考にしたいとのことで、西淀病院を訪問する
ことになりました。
病院建設の資金集めをどのようにおこなったか、医師をどうやって集めてきたか、住民が西淀川公害裁判を提訴したあとは、医療機関としてどのような取り組みをおこなったか、などが病院副院長や副理事からお話がありました。

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中国と日本では、社会体制の違いがあり、中国側では難しい状況の中での病院建設ですが、
李力さんたちは、支援してくれる人を見つけて、公害病の治療や予防ができる病院をつくりたいと
希望を述べました。
今後は日本から中国に医師を派遣したり、中国の医師が日本で研修を受けたりできるのか、などが
話し合われました。

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記・鎗山(あおぞら財団スタッフ)

※本事業は環境省委託 平成26年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2014年12月18日3:03 PM

対話の重要性を学ぶ IATSSフォーラム受入(6/16~18)後編

引き続き、IATSSフォーラム受入の後半をご報告します。
前編の記事はこちら

2日目の昼食は「大阪ハラールレストラン」でリラックス!

2日目の昼食は「大阪ハラールレストラン」でリラックス!

2日目は座学を離れ、終日、西淀川のフィールドワークです。
午前中は、企業訪問。今回は、中島工業団地の中にある(株)山崎シャーリングを訪問しました。
あおぞら財団の理事も務めていただいている会長の山崎光信さんに、創業当初から現在にいたるまでのお話を伺いました。

奥の中央が山崎光信さん

奥の中央が山崎光信さん

1965年の創業時のシャーリング・マシーンは鉄板を大きなハサミで切るようなもので、ガシャーンガシャーンと大きな音がしました。その頃、工場は住宅街である歌島にあったため苦情が出たため、工業団地として整備されつつあった中島に移転しました。
しかし中島でも別の問題が発生。当時、大きなトラックが三角州である中島地域に入ってくる道は堤防沿いの一本しかなく、たくさんのトラックが走ることで堤防の壊れることを懸念した住民から反対の声があがりました。住民と話し合いを重ね、府市へ働きかけ、10年かけて堤防を頑丈にすることと、新たに橋を架けることを実現しました。
住民との対話を続けてきた山崎さんは、研修生のみなさんにご自身の経験を次のように語ってくださいました。
「企業側は利潤を追求する。安くしないと競争できない。50年前は『そこで働いて食べているんだから仕方がない』と思っていた。けれどがまんしていると下手をするとみんな死んでしまう。空気や水をきれいにする装置をつけるとコストは高くなるけれど、みんな同じ条件。他のことでコストを下げる努力をすればいい」

工場内を見学。現在はレーザーで切断するため騒音は減りました。

工場内を見学。現在はレーザーで切断するため騒音は減りました。

昼食の後は国道43号線で国土交通省大阪国道事務所のみなさんから道路対策のお話を伺い、その後、デイサービスセンター「あおぞら苑」を見学しました。

トラックの行きかう国道43号線の横で対策を聞きます

トラックの行きかう国道43号線の横で対策を聞きます

「40年前、西淀川でがんばったみなさんに恩返ししたい」と語る施設長の辰巳さんにたくさんの質問が出ました

「40年前、西淀川でがんばったみなさんに恩返ししたい」と語る施設長の辰巳さんにたくさんの質問が出ました

盛りだくさんな2日目の最後は西淀川高校訪問です。
西淀川高校のエコ・コミュニケーション部(愛称:エコ部)のみなさんから、日々の清掃活動や菜の花プロジェクトの活動報告がありました。
研修生からは「私がみなさんの年頃には、環境問題を知らなかった。すばらしい活動だと思う。自分の国でも伝えたい」といった感想が出されました。

報告してくれた4人のエコ部のみなさんと集合写真

報告してくれた4人のエコ部のみなさんと集合写真

3日目はまず、これまで2日間の学びをふりかえり、3つのグループにわかれてまとめ、発表してもらいました。
ちょうどこの日はあおぞら財団に歌島中学校の生徒さんたちが職場体験実習に訪れていたので、研修生のみなさんの発表を聞いてもらいました。(そのときの様子はこちら

それぞれの撮ってきた写真データを使ってパワーポイントでプレゼンをまとめます

それぞれの撮ってきた写真データを使ってパワーポイントでプレゼンをまとめます

どのグループでも注目されたのは、多様な世代、セクターの人々の対話と行動についてです。
高齢の公害患者さんが経験を若い世代に伝えていること、西淀川高校やあおぞら苑などで公害の知識が共有されていること、企業が住民と話し合い環境問題に取り組んでいること、国も技術力をもって公害対策に取り組んでいることなど、地域に関わる人々の気づきと努力によってまちづくりが行われていることが、発表の中で挙げられていました。

午後からは、各グループをひとつの国と想定して、持続可能な地域づくりについて考えました。

今度は模造紙にまとめていきます

今度は模造紙にまとめていきます

各グループの発表ごとに、質疑応答で話し合いが深められます

各グループの発表ごとに、質疑応答で話し合いが深められます

IATSSフォーラムではこの後、まだ約1ヶ月、学びを重ね、持続可能な地域づくりについての研究を深めるとのことでした(研修生のみなさんがフェイスブックでその様子を発信されています。ご関心のある方はコチラをご覧ください。ただし英語です)。
この日まとめられた3つのグループの成果と、西淀川での3日間を終えた研修生のみなさんの感想を最後にご紹介します。
研修生のみなさんがそれぞれの持ち場で活躍されることを願っています!

○研修を通じて印象に残っているのが、将来の子ども達へよりよいまちを手渡そうという、西淀川の人々の「情熱」だ。自分達の為だけでなく、将来の子供たちが安全で健康的な環境で過ごせるように、地域の清掃活動や、環境への意識を高める取り組みをしたり、公害患者だけでなくお年寄り皆がつながりを持って暮らせるように考えたりと、個人個人が地域への思いを行動に移し、地道な努力を続けていることが素晴らしかった。
○持続可能なまちづくりを実現するには、あらゆる立場の人の視点を入れることが必要。その為には「あおぞら財団」のような中間組織が、各関係者をつなぎ、話し合いの場を設けたり、意思決定や実施の過程でリーダーシップを取っていくことが大切だと感じた。
○西淀川での研修は、公害が環境や人々の生活に与える負の影響について学ぶことができ、私たち皆にとって非常に重要な研修になったと思う。公害は、短期的で視野の狭い考えに基づいた行動がきっかけで起きたことだと思う。ヤングリーダーとして、最初に間違った決断をすると、後で大きな負債を背負うことになるということ、それ故に長期的な視点に立ってバランスの取れた決断をすべきだということを学んだ。
○ASEAN諸国のような発展途上国にとって、環境問題は二の次にされてしまうが、西淀川研修を通して、日本に続くのではなく、日本の失敗から学び、同じ失敗を繰り返さないようにすべきだと感じた。

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Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流,視察受入,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2014年7月14日7:11 PM

日中若手研究者異分野交流会に参加してきました(6/16~6/17/中国・北京市)

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日中若手研究者異分野交流会に参加(6/16~6/17/中国・北京市)

6月16日と17日に中国・北京市で開催された「2014年度日中若手研究者異分野交流会―ビッグシティにおける多世代共創社会とエコシティ―」に、あおぞら財団から筆者(鎗山)が参加し、活動報告をしてきました。
(主催:中国科学技術協会(CAST)国際連絡部/実施:中国国際科学技術会議センター/独立行政法人科学技術振興機構(JST)北京事務所)

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●会場の21世紀飯店

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●交流会スタート

この研究交流会の目的は、日中両国の若手研究者が集まり、各自の研究についての発表・討論を行い、活発な議論を通じて、両国間の研究ネットワークを形成するのみならず、自らの研究に対する新しい可能性を開拓する場を提供することです。これまで4回開催されてきたそうですが、今までは、研究者のみの参加でしたが、今回ははじめて、あおぞら財団のような市民団体や企業、行政からの参加がありました。

1日目の交流会は、3つのセッションが連続であり、2日目はエコシティの計画現場の視察をおこないました。

3つのセッションは次のとおり。
セッション1:多世代共創社会とエコシティの情報インフラ(移動の最小化、交通の円滑化など)
セッション2:多世代共創社会とエコシティの健康インフラ(エネルギーのグリーン化、大気質・水質の改善など健康的な住環境)
セッション3:多世代共創社会とエコシティの安全・安心(都市防災への備え、社会ルールの共有、社会秩序の維持など)

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●発表する筆者

交流会では、あおぞら財団からは、セッション3にて、西淀川の大気汚染公害やその裁判のこと、その後のあおぞら財団による地域再生活動や中国の環境NGOとの交流活動について発表しました。
企業や行政と連携するときの課題や今後の可能性、公害がひどかったとき工場が移転するときの技術面での難しさ、などについて質問がありました。

交流会全体としては、科学技術がどのようにして政策決定に取り入れられるべきか、大気汚染の数値情報が正しく公開されることのの重要性などが議論されました。

2日目の視察では、北京市豊台区長辛店生態城(エコシティ)計画現場と中国農業大学エネルギー工学・低炭素技術研究室を視察しました。
エコシティはもともとはゴミの山になっており、そこに不法侵入も含めて3000人が暮らしていたそうです。昨年、園博会(Garden Expo)を開催するときに大規模に再開発がおこなわれました。

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●かつてのゴミの山の様子パネル

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●広大な敷地の園博会 会場

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●エコシティの説明を聞く

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●エコシティの説明

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●中国農業大学内の研修室

今回は、中国や日本の研究者の方々と交流することで、環境問題の解決には技術面だけではなく、住民や行政、企業、専門家など、さまざまな主体による連携や取り組みが大切であることを、日本の公害経験とその後の活動から知っていただける貴重な機会となりました。

鎗山善理子(あおぞら財団スタッフ)

参考:交流会テーマと発表者一覧

6月16日(月)交流会
セッション1:
多世代共創社会とエコシティの情報インフラ(移動の最小化、交通の円滑化など)
馬奈木 俊介 東北大学大学院環境科学研究科 准教授
杜怡曼 清華大学土木工学学部 ポスドク
戸川 卓哉 国立環境研究所 社会環境システム研究センター 研究員
張瑋琦 中国環境科学研究院 リサーチアシスタント

セッション2:
多世代共創社会とエコシティの健康インフラ
(エネルギーのグリーン化、大気質・水質の改善など健康的な住環境)
周偉奇 中国科学院生態環境研究センター 研究員
鎗目 雅 東京大学公共政策大学院 特任准教授
郭濼 中央民族大学生命・環境科学学院 教授
橋本 征二 立命館大学理工学部環境システム工学科 教授
劉文博 中環連合(北京)認証センター有限公司 プロジェクトマネージャー
中川 佳久 豊田汽車技術中心(中国)有限公司 安全環境施設部長
劉煜傑 中国環境科学研究院 リサーチアシスタント

セッション3:
多世代共創社会とエコシティの安全・安心
(都市防災への備え、社会ルールの共有、社会秩序の維持など)
孫莉 北京市環境保全科学研究院生態・都市研究所 エンジニア
鎗山善理子 公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)研究員
黄弘 清華大学公共安全研究院 教授
市川小百合 東京都環境局環境政策課主任

総合討論:住民・科学者・企業・自治体の連携のあり方について
(費用負担のルール、科学的な意思決定、科学者の行政への関与、住民の参加等)

以上

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2014年7月7日9:50 PM
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