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日本経済新聞夕刊「ふるさと再訪」コーナー。3回目のテーマは「あおぞら財団」(2014年7月5日)

※「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の記事の転載です。

日本経済新聞夕刊「ふるさと再訪」コーナー。3回目は「あおぞら財団」(2014年7月5日)

本日(7/5)の日本経済新聞夕刊「ふるさと再訪」コーナーに、あおぞら財団のことが取り上げられており、タンデム自転車や国際交流、資料館の活動などが紹介されています。
毎週土曜日の夕刊のコーナーで、現在、「大阪・西淀川」をテーマに連載されており、今日はその3回目です。

(写真)新聞記事

大阪市西淀川区にある自転車・歩行者専用道の大野川緑陰道路をタンデム自転車が走る写真が掲載されており、キャプションには「タンデム自転車は視覚障害者の行動範囲を広げる」とあります。

連載は今後も続きます。

日本経済新聞夕刊「ふるさと再訪」 大阪・西淀川
1回目:公害からの再生/交流や資料展示 地道に(2014年6月21日)
2回目:楽らく呼吸会/高齢患者の元気後押し(2014年6月28日)
3回目:あおぞら財団/障害者に自転車体験(2014年7月5日)

※あおぞら財団は「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の事務局です。
タンデム自転車のレンタルをおこなっています。詳しくは下記連絡先まで。
大阪でタンデム自転車を楽しむ会
【HP】http://www.tandem-osaka.com/
【FB】http://www.facebook.com/osaka.tandem
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

ASEANの若手リーダーが西淀川に! IATSSフォーラム受入(6/16~18)前編

6月16日~18日、ASEAN諸国の若手リーダー18人が、持続可能な地域づくりを考えるため、西淀川を訪れました。(公財)国際交通安全学会が運営する研修“IATSSフォーラム”の一環で、約2ヵ月のプログラムの内の3日間をあおぞら財団がお手伝いしました。

1日目 懇親会後の集合写真

1日目 懇親会後の集合写真

研修生の職業はバラエティーに富んでいました。環境学専攻の人や植物・バイオ会社勤務、旅行会社勤務や中には財務省の人など、まさに多様な参加者に対し、西淀川の地域再生に取り組む様々な立場の方のお話を聞いてほしいと、盛りだくさんな3日間となりました。

1日目は西淀川公害と地域再生の概要について説明。その後、公害患者さんの生の声を聞いてもらいました。

お話してくださる和田さんに一人ひとり、覚え立ての日本語で自己紹介

お話してくださる和田さんに一人ひとり、覚え立ての日本語で自己紹介

裁判が21年続いたという話を聞いて、研修生から「途中で無力感に陥ることはなかったですか?」という質問が。和田美頭子さんは患者会の仲間で支え合ったこと、中でもリーダーシップを発揮した女性たちに引っ張られて頑張ったことなどを話してくださいました。

午後からは公害裁判について村松理事長からの講義です。21年間にも及ぶ裁判の間に患者さんの約3分の1が亡くなられてしまったこと、アメリカでは患者自身が立ち上がれなくてもNGOなどが裁判に訴えることができることなど、日本では訴えた側に立証責任があるのに、原因企業が工場の煙の成分を公表しないなどの理由から裁判は非常に困難だったことなどが説明され、研修生は熱心に聞いていました。

その後、あおぞら財団周辺のフィールドワークを行った後、1日目のふりかえりを行いました。

研修生からは「感動した」「教訓を学んだ」「我々の国をどうやったら良くできるか、アイデアを学び参考になった」「住民が立ち上がって発言する大事さを学んだ」といった感想が語られました。

研修生たちには5月に来日する前に、自国の公害問題について調べてくることが課題として出されていました。そこで1日目の最後は4つのグループにわかれ、それぞれの国の公害・環境問題の現状を出し合った上で、市民の課題を話し合いました。

どのグループも活発に話し合います

どのグループも活発に話し合います

各国の公害問題を出し合いつつ、話し合いを進めます

各国の公害問題を出し合いつつ、話し合いを進めます

それぞれのグループから発表

それぞれのグループから発表

残念ながら、やはりどの国にもたくさんの課題がありました。大気汚染、水質汚染、ゴミ問題、土壌汚染・・・などなど。

ミャンマーの森林伐採の問題が報告された際には、IATSSフォーラムの藏藤所長から「その木材の多くが日本に輸入され、合板などにされて大量消費されていると思う。大変申し訳ない」とコメントがありました。
また今回、IATSSフォーラム事務局にあおぞら財団を推薦してくださった吉田長裕・大阪市立大学准教授からは、「公共交通など大きな問題の解決も大事だが、それは非常に時間がかかる。できるだけダイレクトに変えられる手段を使ったり、個人や地域の仕掛けで改善できることもあるので、引き続き学んでほしい」とコメントがありました。

1日目の研修はここでひとまず終了。夕方からは懇親会です!

ベジタリアンの方やイスラム教徒の方もおられますが、そこはあおぞら財団!いつも「あおぞら野菜市」に出店してくださっているカフェスロー大阪さんのオーガニック料理と、「あおぞらイコバ大和田でみせ」でご縁のできた大阪ハラールレストランさんのハラール料理をご用意しました。

豪華です!

豪華です!

配達してくれたハラールレストランのアバスィさん(右)と会話が弾みます

配達してくれたハラールレストランのアバスィさん(右)と会話が弾みます

英語の苦手な財団職員も食べ物の力を借りてなんとか交流、親睦を深めました。

2日目は終日、西淀川のフィールドワークです。続きは追ってご報告しますので、お楽しみに!

(栗本)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流,未分類,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2014年6月27日3:22 PM

日中環境問題サロン「中国の環境問題と法規制等の動向」開催しました(3/11)

日中環境問題サロン2014
「中国の環境問題と法規制等の動向」
日時=2014年3月11日(火)18:30~21:00
場所=あおぞら財団3階会議室
報告=弁護士 白出博之氏
質疑応答・意見交換
参加者=17名

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2011年から 国際協力機構(JICA)による中国民訴法等の法整備支援長期派遣専門家として北京に2年半赴任していた弁護士・白出博之氏に法律家の立場から見た中国の環境問題についてお話いただきました。

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<報告要旨>
・北京での大気汚染は深刻で、大気の状況が悪い時には日本人学校では体育館内での体育の授業も中止。健康被害対策のため、北京駐在員には妻子を帰国させ、やむを得ず単身赴任の方も多数存在
・大気汚染の原因として、汚染物質の排出量の多いローテク企業が多数存在。PM2.5の2割は自動車による排気ガス
・JICAでは日中の地方自治体間の取組みを支援(例:京都市と西安市)
・ODA(政府開発援助)として、法整備支援事業を実施
・派遣前半は、民事訴訟法の整備が、後半は環境保護法(1989年施行)、消費者権益保護法(1994年施行)の改正に関する支援がメイン事業だった
・環境保護法改正案(2013年7月・第二次審議稿)について紹介

<おもな質疑応答>
Q.中国の大気汚染はPM2.5のことばかり取り上げられるが、あれだけ黒くなっているのだから、それ以外の要因もあると思う。その他の汚染物質含めてデータの公開はどうなっているのか。
A.PM2.5はアメリカ大使館が問題視したことから注目されるようになった。いろいろな問題が解決しないのは、情報公開が適切にされていない、ということがある。

Q.日本からの支援が中国国内では知られておらず、逆に反日デモがおこったりなど、何かギャップを感じる。
A.反日デモがおこったら、我々と一緒に仕事をしている中国人や、日本にいる中国人も心を痛めている。今は、ネットなどで情報を得ている人が多く、国営テレビが流す情報だけを信じている人は少ないと思う。日本側のマスメディアも中国での報道をそのまま伝えるのではなく、分析をすることが必要。

Q.かつては重慶が大気汚染がひどいと思っていたが、沿岸部の方がひどいのか?
A.重慶は重慶で、よくなっておらず、それ以上に沿岸部など悪くなっている地域が多いということだと思う。

Q.中国と日本では法律のとらえ方が違うのでは?
A.中国では、法科というが、これは、刑法。なので、法というと、統治の手段というイメージがある。法は市民の権利を守るためにある、という発想ではない。

<おもな意見>
・レジュメで配布されている環境保護法改正だが、いろんなところで、改善がされている。環境情報の公開と公衆の参加についても進んでいる。NGO側では「出たきた情報を環境NGOが監視していこう」という流れになっている。法的には追い風になっているので、こうした気運にあおぞら財団がかかわっていく意味は大きいと思う。

・中国で環境が悪化し続けるのは、被害者を隠ぺいしているからだと思う。裁判の「装置」が機能していない。変えるのは難しが、情報公開をすすめ、市民の目で監視すること、被害者の価値観から問い直すことが大事だと思う。

最後に、白出弁護士は次のように述べました。「中国では、今回の環境保護法の改正を受けて、大気、水、土壌などの個別法の見直しも必要になってくる。そのとき、あおぞら財団のような団体が受け皿となって、日本の経験を伝えたり、研修を受け入れられたらいいと思う」

<参加者のおもな感想>
・中国の環境問題に関しては、テレビやネットなどを通じて、一定の情報は得ていたつもりであったが、実際に現地で立方実務に携わってこられた白出先生のお話は新鮮なものであった。
・中国の法規制等、現状が知れました。
・中国の環境問題について、中央政府、地方政府、民間、という3つの点から考えるべきではないかと気づきました。

以上

記録(鎗山・あおぞら財団スタッフ)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2014年3月18日3:19 PM

「日中環境問題サロン」3/11に開催します

「日中環境問題サロン」3/11に開催します

あおぞら財団では、中国の環境NGOとの交流活動をここ数年続けています。
先月(1月)は、NGOのメンバー6人が来日し、日本の公害・環境問題についての
研修プログラムを開催しました。
(その模様については、本ページの末尾サイトをご参照ください)

そこで、このたび、より中国の環境問題を知り、今後の取り組みについて意見交換する場として、
下記のようなサロンを企画しました。
中国に赴任しておられた弁護士白出博之氏に中国の環境問題の現状についてご報告いただきます。
ぜひ、この機会にご参加ください。

日時:3月11日(火)午後6:30~8:30
場所:あおぞら財団3階会議室
テーマ:中国環境問題の今、これからの日中の協力
報告者:弁護士 白出博之氏
2011年から 国際協力機構(JICA)による中国民訴法等の法整備支援長期派遣専門家として北京に赴任
参加費:無料
申し込み:あおぞら財団までお名前、所属、連絡先(電話、メール)をお知らせください。
主催:公益財団法人公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
URL http://www.aozora.or.jp/
Email webmaster@aozora.or.jp

※本事業は環境省委託平成25年度大気汚染経験等情報発信事業の一環です。

※参考:先日の中国環境NGOの研修プログラム(1/21-25)の様子です。
・公害患者さんのお話など(1/21)
https://aozora.or.jp/archives/18670
・尼崎市「水質浄化施設&北堀キャナルベース」、あおぞら苑、国道43号、西淀川高校など見学(1/22)
https://aozora.or.jp/archives/18864
・セミナー①「水質汚染・草原保護・植林活動等を通じた環境保護」(1/22)
https://aozora.or.jp/archives/18785
・大阪府立環境科学センター見学(1/23)
https://aozora.or.jp/archives/18692
・西淀川大気汚染裁判と日本の公害問題について(1/23)
https://aozora.or.jp/archives/18772
・セミナー②「環境弁護士の環境保護活動」(1/23)
https://aozora.or.jp/archives/18812
・京エコロジーセンター見学(1/24)
https://aozora.or.jp/archives/18781

Filed under: イベント案内,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2014年2月17日2:11 PM

1/22 中国環境NPO研修2日目@あおぞら財団

中国環境NPO研修2日目の1月22日は、尼崎市の「水質浄化施設&北堀キャナルベース」の見学からスタートです。尼崎運河は閉鎖された水域で、日本で一番汚染されている場所として「有名」でしたが、「尼崎運河の水をきれいにして憩いの場とする」という取組みが進められています。その現状を見学するためです。
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「北堀キャナルベース」兵庫県のホームページから
https://www.facebook.com/ama21canal
北堀キャナルベースでは兵庫県の「尼崎21世紀プロジェクト推進室長兼西宮土木事務所参事」の塚原淳さんから説明を受け、水質浄化のしくみを見学しました。この施設は「運河の水質浄化に水生生物を組み合わせて使った世界初の試み」として運営され、国土交通省の「運河の魅力再発見プロジェクト」第1次認定を受けています。

浄化のしくみ
「水質浄化施設&北掘キャナルベース」より 尼崎港管理事務所作成 

徳島大学の上月康則教授からは「貝」(コウロエンカワヒバリガイ)と「藻」と「干潟」を組み合わせた浄化の説明を受け、その実験施設を見学しました。この研究は日本ではこの場所しか実施されていないそうです。育てた「貝」と「藻」で「森」を育てるリサイクルのシステムが追究されています。
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 尼崎港湾管理事務所前から「調査船さちかぜ」に乗り、運河を船から見学しました。多くの水鳥が生息しており、自然の回帰が着実に進んでいることが実感できます。
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「尼崎閘門」に来ました。「尼崎閘門」は「尼ロック」と命名され、工場地帯への原料や製品の輸送に船が活用されるためには必要な施設です。ここは日本最大の閘門で、船を安全に航行させる役割と、高潮時には扉を閉めて、防潮堤の役割を兼ねているとの説明もありました。IMG_0064 IMG_0113
ここの「防災展示スペース」には「海岸防災ゾーン」「津波を知り備えるゾーン」「防災アーカイブゾーン」が設置され、水害から暮らしを守る施設や、過去の水害との闘いの歴史を学ぶことができます。展示物には尼崎出身の漫画家「尼子騒兵衛」氏の「忍たま乱太郎」が有効に活用されていました。
その後、船の「閘門通過」を経験することができました。中国からの参加者、呂妍さんも興味深く写真を撮っておられました。
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観察の最後に尼崎港管理事務所の前で、記念の集合写真を撮り取りました。
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昼食の後、「千北診療所」を見学しました。この診療所は以前は「千北病院」として公害病認定の施設であり、公害病患者に寄り添った医療活動を行い、公害患者組織化の出発の場所であった説明をうけました。

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「あおぞら苑」では施設長の辰巳致さんから設立の経過の説明を受けました。公害患者の皆さんの多くが一人暮らしであり、高齢化が進むなかで、生活と健康の不安を抱える暮らしから、ディケアー施設が求められ、今では公害患者さん以外の方へも利用が広がっていると説明がありました。苑内の施設見学をし、利用者さんたちも中国からの見学者と楽しそうに交流ができました。
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出来島公園に来て、国土交通省の辻脇さんから43号線の道路公害対策を説明していただきました。西淀川公害裁判後の対策として①新型遮音壁の設置、低騒音舗装など ②交通流対策として大和田西交差点の立体交差化、車線数の削減など ③沿道対策として植樹帯の整備、沿道法を活用した街づくりの支援や歩道の美装化や電線類の地中化などをはじめとして、「ロードプライシング」による交通転換の実施などが説明されました。その後、43号線に面した出来島小学校壁の場所で「光触媒による大気浄化」や高架道路下での「高活性炭素繊維による大気浄化」施設を見学しました。
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西淀川高校を訪問し、環境教育担当の辻先生のお話や「エコクラブ」の生徒さんから活動の紹介がありました。朝、7時には登校し校庭の清掃に取り組んだり、放課後も活動している紹介がありました。その後、菜の花畑や大根を栽培している箇所などを見学し、耕運機を実際に運転し、活動の様子も披露されました。
中国からの皆さんは、「高校生の将来の進路は?」や「外国の高校生との交流の感想は?」などの質問が出され、高校生の活動への関心が集まりました。

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最後に呂妍さんから高校生へ、感謝の「切り紙」が贈られました。 
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以前から尼崎南部の環境への取り組みに注目していました。話やインターネットを通じての知識は少しありましたが、現地を訪れ、そこで様々な取り組みを実施している方々からの説明を直接聞く機会が持てたのは幸いでした。行政と研究者の協力関係によって着実な成果を築き上げることを目の当たりにすることができました。環境を良くしたいという住民の願いを実現する大事な経験ですが、ここに至るまでは決して簡単ではなかっただろうと想像します。尼崎での取り組みをもっと学びたいと思いました。 
西淀川の見学は何度か行ってきましたが、高校生の元気な活動は、きっと中国からの皆さんにも新鮮な印象を持って迎えられたことと思いました。   
                                                    天野憲一郎

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2014年2月7日5:54 PM
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