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ブログカテゴリー » 国際交流

ポルトガル語のページを開設しました

あおぞら財団ホームページに、ポルトガル語のサイトを新設しました。URLは下記の通りです。

https://aozora.or.jp/lang/portugues

三点ほどポルトガル語の資料のPDF版も掲載しています。ポルトガル語で、日本の環境問題を発信するのはなかなかレアだと思います。ちなみに、ポルトガル語であおぞら財団は、Fundação Aozora、公害はPoluiçãoと言います。

→ポルトガル語資料は、こちらからもダウンロード可能です。
みんなとつながる~国際交流~>出版物・資料等

参考情報:JICA研修 モザンビーク 「工業地帯における環境問題の歴史と取り組み」

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2013年5月10日4:04 PM

JICA研修 モザンビーク 「工業地帯における環境問題の歴史と取り組み」

2013年4月22日(月)にJICAを通じてモザンビークの中央政府と州政府職員、14名の研修を実施しました。研修内容は標記のとおり「工業地帯における環境問題の歴史と取り組み」です。

報告内容
1.「日本の大気汚染公害の歴史 あおぞら財団活動紹介」
0
林美帆(あおぞら財団研究員)

2.「約束 きれいな空気と青い空を子どもたちに手渡すため
2 3
森脇君雄(公害患者会会長・あおぞら財団名誉理事長) 永野千代子(公害患者会副会長)

■質疑・応答
0-1
・私たちは日本政府の支援を得て経済発展のプロジェクトを実施しています。自分たちの国の発展をさせていきたいが、経済発展の被害者の部分も知っておかなければならないと思いここに来ました。私たちモザンビークだけではなく、南半球の多くの国が感じていることで「先進国から環境対策を求められるが、(本音のところは)途上国には発展してほしくないのではないか」というのが今までの印象でした。今日のように貴重な体験を伝えていただけると、自分たちが気をつけなければならないことを初めて実感しました。なにも考えないで経済発展だけを求めると、どんな問題があるのかが分かりました。
日本に来て、トンネルも見たし何層にも重なっている道路も見ました。自分たちも日本の国のようにしたいと思いますが、継続できる安全な発展をするためにはどのような問題があるかを教えていただいて、貴重な体験でした。
今日の経験を行政内部や国に伝えることは難しくはないのですが、一般の市民にもう少し環境について考えてもらうことが今後の大きな課題です。それは環境だけではなくて社会全体の問題でもあります。モザンビークが現在抱えている最大の問題は食糧の問題です。

4
・モザンビークの環境省の経験では「一つの事業で、この地域では条件が良くないので、違う場所へ移動させようとすると、あなた達は国の経済発展に反対なのか」と言われ、また反対に「ある調査結果でプロジェクトを進めても良いと判断すると、環境省は何もしないで許可だけ出している」といわれて、何を言っても叩かれる状況もあります。

・お話に出た「エコドライブ」に興味があります。もうすこし詳しく話してください。
林  1.ゆっくりアクセルを操作し、ゆっくり止まってゆっくり発進する。2.いらないものを車に積まない。3.冷房と暖房を弱めの設定をする。4.法定速度を守る。などを気をつけて運転することです。
あおぞら財団のエコドライブの取り組みはコチラ

・日本の場合は環境基準があり、その数値のモニタリングは国がしていると思いますが、あおぞら財団でもしているのですか、さらに他の地域でもその様にしているのか?
林  国のモニタリングのデーターを私達も活用していますが、5年に一回患者会では二酸化窒素の「カプセル測定」を全国で行い、国のデータとつき合わしています。
森脇 大阪で言えば大阪全体を一辺1キロメートルのメッシュを設定して測定し、国のデーターと付き合わせることもしています。自分の家の前にカプセルをつける人もあり、環境教育の側面もあります。調べるための薬剤や濃度を比べる用紙があれば簡単に測定できます。

・あおぞら財団のとりくみは全国でのことですか、それとも地方限定ですか?
林  他の地域の問題として三重県の四日市、岡山県の水島の裁判資料の整理を行っており、尼崎と名古屋と水島にはあおぞら財団と同じような財団があります。

・国との間の交渉はどのぐらい出来ていますか
森脇 国交省とは年に一回です。そのための予備的な話し合いは度々しています。環境省とは何かあるごとに、話し合いが出来ています。
1
本日はありがとうございました。人生の大先輩としても教えを頂くことができましたと感想がありました

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流,視察受入,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2013年4月26日10:28 AM

中国・北京・天津訪問記(2013冬)

「平成24年度 大気汚染経験情報発信事業」の一つとして、2013年2月26日から3月2日にかけて、中国の環境NGOとの交流を目的に、北京・天津を訪問しました。

※本事業は、我が国における公害経験やそれに関連する資料を、中国側と共有するために、情報発信・人的交流を行うものです。

調査日程及び訪問先
2013年2月26日~3月2日

2月27日は日中韓のNGO、企業関係者、研究者ら約50名が参加する↓こちらの会議に参加。
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◎第6回東アジア環境市民会議:グリーン・サプライチェーン円卓会議
「グリーン・サプライチェーン構築のためのNGOと企業の役割」
主催:東アジア環境情報発伝所/環友科技
共催:緑色選択連盟(GCA:Green Choice Alliance)
場所:北京北大荒賽館 会議室9:00~17:00
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J13030601J

企業とNGOが汚染問題に協調して取り組むことの重要性について、改めて、双方で共有する場となりました。

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2月28日朝9時頃の北京市内

2月28日は、天津市へ移動し、午前中に、緑領(通称)(正式名:天津未来緑色青年領袖協会,Future Green Youth leadership Council, www.fgylc.org)を訪問(対応者:趙亮氏、陳聚華氏)しました。

3月1日朝10時頃の天津市内

2月28日朝10時頃の天津市内

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・緑領は2010年10月28日に創設された団体です。登録ボランティアは50名、その中30名がよく活動しています。会員は若い人が多い。緑色青年教育の理念は「心の砂漠化を潤す」。

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PM2.5測定機の説明中(2種類)

・本事務所以外に、全国4都市(成都、西安、武漢、広州)に活動拠点があります。吉林省、甘粛省、青海省の生態保護地などにも活動場所を設けています。
・緑領は主に以下の活動を行っています。
①工業汚染源の汚染防止。例えば、水汚染問題については海河水質のサンプル調査、河川沿いの汚染発生源の写真を撮り、環境保護局に通報している。
②砂漠化防止のための活動:各拠点で政府と連絡を取って協同している。
③基金会委託の活動:わたり鳥の保護。
④大気あおぞら行動
・緑領でも大気汚染問題への関心を高めている。
・粉じんの測定(PM2.5、PM10)を定期的に行っている。測定器は上海の友人に送ってもらった。
・別の環境保護NGOから、測定器を一年間無料で借用している。但し、測定したデータを送ることが必要(モニター)。
・測定は4か所で、それぞれ小組に分かれて行われ、少なくとも週1回は測定している。
・環境保護局の測定機は高価なもので、こちらの携帯型測定機では参考としてデータをとり、人々へ知らせるためにやっている。

昼過ぎに、天津緑色自然の友(www.tjfog.org)を訪問(対応者:余曉勇氏、陳昇氏)
・「天津緑色自然の友」は2000年に設立された天津で初の環境保護NGOである。当初は青少年に対する環境教育を目的に設立されたが、現在は活動範囲を広げている。
・廃棄物・水問題は取り扱ってきたが、大気汚染についてはまだ具体的な活動は行っていない(大気汚染が目に見えて深刻になり社会的な問題として認識されるようになってきたのが2012年あたりからであるため)。
・最近は学校や企業と共同して環境教育を行っている。
・日本や外国との交流も行っている。
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午後は、TEDA(天津開発区)を訪問する。
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まずは、泰達福瑞社区サービスセンターにて、陳紅紅女史、胡若絲女史、路敏女史から説明を受ける。
◎TEDA及び社区の環境活動について
・TEDAの就職人口41万で人口は19万人で、合計で10の社区がある。
・泰達社会服務中心(社区の統括センター)は2009年9月に設立された。
・本センター(福瑞社区サービスセンター)は2012年6月に設立された。
・生態社区行動プロジェクトにより、住民の環境意識を高める活動を行っている。
:ごみのリサイクル、分別、生ごみの回収、E-Wasteの回収(政府から100ポイントもらえる⇒プレゼント)、有害廃棄物(無償回収)の回収、フリーマーケット(ネットで販売することもできる)、低炭素家計簿(家庭のCO2排出量を計算(水、電気など)、などの活動を行っている。
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詳しくはこちら↓
http://jp.investteda.org/

3月1日は朝から、ISPO 北京2013 China’s Outdoor Indsutry Sustainable Development Forum(中国アウトドア産業の持続可能な発展フォーラム)国家会議中心(China National Convention Center (CNCC) )を見学。
アウトドア会議 コピー

・このフォーラムでは、6つのNGO(自然の友、公衆と環境研究センター(IPE)、達爾問(ダーウィン)、環友科技、甘粛緑駝、南京緑色)により、アウトドアブランド10社(The North Face、Timberland、Patagoniaなど)に対して、グリーンチョイスが提案され、アウトドアブランドに対して紡績企業の汚染排出に注意するよう呼びかけがあった。

その後、環境保護部中華環境保護連合会(www.acefcom.cn)を訪問(対応者:謝玉紅女史・李蕾女史・郭慶宝氏)
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・連合会とその活動領域について
・2005年7月に成立し、国務院に批准され、民政局に登録している。環境保護局が主管部門になっている社団である。
・活動(業務):国家の方針に意見を出す。政府と市民の懸け橋となる。年会を開く。年会には環境保護NGOが3000参加する。社区や農村組織にも年会への参加を呼び掛ける。市民の権利、権益を保護する。企業に市民の権利を守るよう促す。国際交流で世界とつながる。宣伝を行う。
・あおぞら財団の大気汚染、被害者支援の活動は本連合会の活動とも共通している。
・水汚染から大気汚染へ活動の重点が変わってきた。マスクが売り切れるなど、大気汚染問題への市民の関心も高まっている。
会議 コピー

3月1日午後3時半、北京市にて、自然大学(www.nu.ngo.cn)を訪問(対応者:馮永峰氏)
・自然大学は2006年に実質的な活動を開始し、2012年6月に正式に設立された。現在は12人の専任スタッフがいる。
・活動は6つの「学院」、すなわち「山川学院」、「草木学院」、「鳥獣学院」、「郷土学院」、「ゴミ学院」、「健康学院」がそれぞれ独自の講座を週末に実施している。それぞれの講座のタイトル、日時、場所、主な活動内容については、ネットから簡単に閲覧できるようになっている。1回の参加者はおよそ20~60人程度で、毎週末に8講座ほど開かれており、年間に400講座ほどになると思われる。
・講座の開催とともに、ツイッターなどを活用し、汚染被害の情報を市民から収集し、収集した情報はリアルタイムでネット上に公開されるようシステム化している。
・環境問題が発生している場所に調査に行って、場合によっては訴訟支援活動も行う。「救急医」としての役割を果たしている。

◎まとめ
現在、中国は非常に深刻な環境汚染に直面しています。今回の調査でも初日、3日目の北京、天津市では気象条件の影響もあり、非常に深刻な大気汚染を肌で感じました(4日目は前日の強風の影響もあり、北京では青空が広がった)。これまでは目に見えた汚染被害として水汚染が目立ち、活動も重きが置かれてきましたが、最近は大気汚染への関心も高まっています。市民の関心が急速に高まる中、NGOの大気汚染に対する活動は今後非常に重要であり、日本の経験を参考にしたいという意見が各地で聞かれました。

スマホでPM2.5の測定データをリアルタイムで見ることができます

スマホでPM2.5の測定データをリアルタイムで見ることができます

今回訪問した民間組織(NGO)は、それぞれが様々な制約を抱えながら精力的な活動を行っていることがわかりました。若いスタッフが多く、各地で連携を深めながら精力的な活動を行っていること、とりわけ、ツイッターやインターネットを活用した情報発信により、各地で連携が繋がり、市民への影響力も強まっているという印象でした。このような活動は市民の意識を高め、対策を促すためにも益々必要です。日本のNGOとの協力はまだまだ進んでいないようであり、日本にも影響を与える大気汚染の改善に向けて、今後もできる限り協力していきたい。

昼間でも太陽を直視できてしまいます(昔、西淀川もそうだったそうな)

昼間でも太陽を直視できてしまいます(昔、西淀川もそうだったそうな)

すでに黄砂が飛んできており車体が砂だらけ

すでに黄砂が飛んできており車体が砂だらけ

PM2.5マスク コピー

(文責:藤江)
Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2013年4月2日8:12 PM

日中・公害環境問題に関する研修プログラム(1/29後半)

研修の為に1階に下りたところ、中国の方々は二人乗り自転車に興味津々。そこで、急きょ、体験会を実施しました。

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歌島橋交差点に場所を移し、測定局の説明と、裁判後の道路対策についてみてもらいました。

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劉さんは、もってきたPM2.5の測定機をいろんな場所で使って測定しました。大阪府のホームページでPN2.5の速報値を知る事ができるのですが、保速報値をiPhoneでしらべて、比べました。ほとんど誤差はなかったです。

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大野川緑陰道路では、工場排水で川が汚れて、埋め立てられて、現在は遊歩道になっている事を説明しました。

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出来島小学校の測定局です。

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43号線の橋の上に登ってもらいました。地盤沈下の様子の確認です。公害は大気汚染だけではなくて、複合的なものであることを理解してもらいました。

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西淀川高校では、エココミュニケーション部から、活動報告です。李力さんは、今年の夏には、北京の中学生高校生を連れてきたいと話し、馬さんは中国のグリーンスクールと姉妹校連携を結んでは?との提案も飛び出しました。

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環境の授業でやっている、二酸化窒素測定に興味津々。

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廃油回収ののぼり

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廃油をBDFに変換する機械にも興味津々でした。

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遅くまで残ってくれた、エコ部のみんなと記念撮影。

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西淀川の今を知ってもらえて、地域再生の大切さを実感してもらえたようでした。(林)

※本事業は平成24年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2013年2月22日5:58 PM

日中・公害環境問題に関する研修プログラム(1/30後半)

大阪泉南アスベスト国賠訴訟の傍聴の為に大阪高等裁判所へ。
第2陣の原告3人の本人尋問が行われるからです。
(裁判所内は写真を取る事が出来ないので画像はありません)
3人の被害者の、咳や痰に苦しむ様子や肺がんの苦しい検査の様子など、
楽しみも奪われて、外に出る事もままならないことが切々と訴えられました。

裁判を傍聴した後は、原告団の報告会に参加しました。
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裁判の内容を確認した後に、中国環境NGOの面々の紹介が行われました。
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中国で弁護士をしている馬さんから、「日本の姿は、中国の30年後の姿で、きっとアスベストが問題になってくると思う」とのコメントがありました。
その後、村松弁護士の事務所に移動して交流会です。村松先生は泉南アスベスト弁護団の副団長でもあり、あおぞら財団の理事長でもあります。
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馬さんから、日本の裁判制度と中国の制度の違いについて質問が沢山出てきました。
「環境訴訟の報酬は?」との問いに
「持ち出しの方が多いです」との答えがありました。

最後に、みんなで記念撮影です。
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裁判所では通訳がなかったので、中国の方々にとって、大変だったと思います。
それでも、現地で見てもらわないと解らないことを理解してもらえたのではないかと思います。(林)
※本事業は平成24年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 5:37 PM
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