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日中・公害環境問題に関する研修プログラム(2/2)日中環境問題サロン2013開催しました

■2月2日(土)
日中環境サロン2013「日中の理解と協働に向けて:中国環境NGOの活動を聴く」
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日 時:2013年2月2日(土)15:00~17:00 (受付14:30~)
場 所:あおぞらビル3階グリーンルーム
主 催:あおぞら財団(公益財団法人公害地域再生センター)
参加者:25人(報告者、スタッフ含む)

プログラム:
【報告】
①「発展途上国における多国籍企業の社会責任」
(張頔氏:環友科学技術研究センター事務局 GCAコーディネータ)
②「名幸電子の改善を求めて~NGOの取り組み~」
(劉峻氏:武漢緑江南 ボランティア)
③「グリーンチョイス、グリーンライフを目指して」
(馬倍戦氏:弁護士/河北緑色知音ボランティア)
④「東アジア環境情報発伝所の活動報告」
(廣瀬稔也氏:東アジア環境情報発伝所)

【質疑応答・意見交換】

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日中・公害環境問題に関する研修プログラムの最終日に「日中環境問題サロン2013」をあおぞら財団にて開催しました。中国側のメンバーからの報告に加えて、日本で東アジアの環境問題についてネットワークづくりや情報発信等に取り組む「東アジア環境情報発伝所」の廣瀬氏の報告がありました。

IT分野の大手企業にたいして、サプライチェーン(製品の生産段階から消費者に届くまでのプロセス)の公表やそれら工場による環境汚染の改善を求めてきた活動とその成果、その中での日系企業の評価、中国の消費者の消費行動におけるエコへの配慮などについて、中国の環境NGOにかかわる3人からそれぞれ報告がありました。

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廣瀬氏からは、中国における日本企業とは市民やNGOとの対話を通じて、企業が環境改善に取り組んでいけるよう活動している様子が報告されました。さらに、最近、訪中したときの北京の大気汚染の様子が写真で紹介されました。たしかに大気汚染は深刻ではあるものの、日本での報道は部分的でもあると感じる、と述べました。

参加者からのアンケートでは次のような声が寄せられました。

・これまでは企業の「批判」だったが、これからは「ほめる」ことをしていきたい、という中国のメンバーの言葉が参考になりました。

・古典的(?)な公害と、環境にやさしい商品への意識の向上が同時進行ですすんでいるというのが興味深かったです。

・NGOが企業との交渉を行うというのも、かつての日本とはちょっと違うのかな?と思いました。でも、建設的な取り組みですばらしいと思いました。

・外資企業へのアプローチの取り組みはたくさんされているようですが、国有企業へのアプローチはどうなっているのか気になります。

・企業もそれぞれの国で基準も規制も違うとか、その対応の違いがダブルスタンダードではなく「良いルール」への平準化が必要だと思った。「最高」へと到達するための日中NGOの交流が大事なのだと思った。環境・健康に心をよせる人々の交流は、かけがえのない宝物です。相互の理解が共同の行動へ広がるといいですね。

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サロン終了後は、カフェスロー大阪のオーガニック・ビュッフェを囲んでの交流会。
それぞれの国で環境問題はあるものの、「環境問題に国境はない」という気持ちで、明るく、パワフルな人々が集う交流の場となりました。

<関連サイト>
・「環友科学技術研究センター」民間の環境保護団体
http://www.envirofriends.ngo.cn/

・GCA(Green Choice Alliance)グリーンチョイスアライアンス
中国の環境NGOによるゆるやかなネットワーク運動。サプライチェーンのグリーン化に取り組む。
http://www.ipe.org.cn/alliance/gca.aspx

・日中韓環境情報サイト ENVIROASIA
東アジア環境情報発伝所が運営しているサイト。GCAの活動を日本語で知ることができます。
http://www.enviroasia.info/

※本事業は平成24年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

記・鎗山善理子(あおぞら財団スタッフ)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2013年2月3日11:09 PM

日中・公害環境問題に関する研修プログラム(1/28~2/2)

中国の環境NGOなどに、日本の公害地域における経験・取り組みをより理解してもらうために、中国からメンバー5人を招へいし、研修プログラムを実施しました。
5人のメンバーは本日(2/3)帰国しました。
メンバーとプログラムを紹介します。
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日程:2013年1月28日(月)~2月2日(土)

メンバー:
1.李 力氏(環友科学技術研究センター主任)
2.張 頔氏(環友科学技術研究センター事務局/GCAコーディネータ)
3.馬 倍戦氏(弁護士/河北緑色知音・ボランティア)
4.劉 峻氏(武漢緑江南・ボランティア)
5.李 宁氏(環友科学技術研究センター事務局)

スケジュール:
1月28日(月)
・講義「西淀川大気汚染裁判と日本の公害問題」(村松昭夫氏)
・日本の弁護士との意見交換会
【中国側からの報告】
①「馬倍戰の環境活動及び活動計画」(馬倍戦氏・弁護士/河北緑色知音ボランティア)
②「武漢における大気測定活動」(劉峻氏/武漢緑江南ボランティア)

■1月29日(火)
<前半>
・講義「公害反対運動の話」(森脇君雄氏)
・公害患者さんの話(池永末子氏)
・あおぞら財団の紹介、エコミューズ(資料館)見学
<後半>
・西淀川フィールドワーク
国道43号周辺/西淀川高校・菜の花プロジェクト見学/あおぞら苑

■1月30日(水)

<前半>
・企業の取組みヒアリング(パナソニック㈱環境経営推進グループ・荒井喜章氏の報告)

<後半>
・泉南アスベスト裁判傍聴
・報告集会、日中弁護士の交流会

■1月31日(木)予備日

■2月1日(金)
<前半>
・特定非営利活動法人きょうとグリーンファンド訪問
講義「市民共同発電所の活動と環境教育効果」(大西啓子氏)
おひさま発電所(凌ヶ岡保育園)視察
<後半>
・地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所環境科学センター見学

■2月2日(土)
・日中環境サロン2013「日中の理解と協働に向けて:中国環境NGOの活動を聴く」
(あおぞら財団)
P1270511

【報告】
①「発展途上国における多国籍企業の社会責任」
(張頔氏:環友科学技術研究センター事務局 GCAコーディネータ)
②「名幸電子の改善を求めて~NGOの取り組み~」
(劉峻氏:武漢緑江南 ボランティア)
③「グリーンチョイス、グリーンライフを目指して」
(馬倍戦氏:弁護士/河北緑色知音ボランティア)
④「東アジア環境情報発伝所の活動報告」
(廣瀬稔也氏:東アジア環境情報発伝所)

【質疑応答・意見交換】

・交流会

以上

※本事業は平成24年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 8:33 PM

日中環境問題サロン2013を開催します(2/2)

日中環境問題サロン2013
日中の理解と協働に向けて:中国環境NGOの活動を聴く

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■日 時:2013年2月2日(土)15:00~17:00 (受付14:30~)
■場 所:あおぞらビル3階グリーンルーム
大阪市西淀川区千舟1-1-1(JR東西線「御幣島」駅地下道11番出口スグ)
https://aozora.or.jp/accesscontact
■参加費:無料
■主 催:あおぞら財団(公益財団法人公害地域再生センター)

昨年(2012年)は日中国交正常化40周年でしたが、尖閣諸島問題に端を発した反日デモの発生など、日中関係は非常に難しい局面を迎えました。
しかし、グローバルな経済活動が展開される中で、今日の公害・環境問題は地域や国をこえた形で発生し、互いに影響しあっています。
今回、中国で活動する環境NGOメンバーを招き、中国での公害・環境問題に対するNGO活動についてお話を伺い、今後の日中における公害・環境問題の解決に向けて、お互いに理解し、協働していくための意見交換を行ないます。

■プログラム
15:00~15:05【あいさつ、趣旨説明】

15:05~16:35【中国から報告】(逐次通訳)
①「発展途上国における多国籍企業の社会責任」
張頔氏(環友科学技術研究センター事務局/GCAコーディネータ)

②「名幸電子の改善を求めて~NGOの取り組み~」
劉峻氏(武漢緑江南・ボランティア)

③「グリーンチョイス、グリーンライフを目指して」
馬倍戦氏(弁護士/河北緑色知音・ボランティア)

16:35~17:00【質疑応答・意見交換】
「これからの日中環境NGOの協働に向けて」

■中国NGO情報
・「環友科学技術研究センター」民間の環境保護団体
http://www.envirofriends.ngo.cn/

・GCA(Green Choice Alliance)グリーンチョイスアライアンス
中国の環境NGOによるゆるやかなネットワーク運動。サプライチェーンのグリーン化に取り組む。
http://www.ipe.org.cn/alliance/gca.aspx

■前回のサロン(2012.3.14)のようす
https://aozora.or.jp/archives/9388

■前回(2012.3.14)のようす
https://aozora.or.jp/archives/9388

■申込
氏名、電話番号、所属をあおぞら財団までお知らせください。
当日参加も可です。(定員30名)
※いただいた個人情報は本事業の目的以外には使用しません。

■問い合わせ・申込先
公益財団法人公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0033 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階
TEL 06-6475-8885 FAX 06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp
http://www.aozora.or.jp/

平成24年度大気汚染経験等情報発信事業の一環です。

Filed under: イベント案内,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2013年1月24日3:21 PM

中国と韓国の脱原発市民運動について

2012年8月5日
国際交流でいつもお世話になっている東アジア環境情報発伝所の主催事業「東アジア エネルギー国際青年ワクショップ 2012-脱原発の東アジアをめざして-」に参加してきました。
日程の関係上、ディスカッションを行う5日だけの参加となったのですが、韓国と中国の環境NGOがどの様な脱原発活動をしているかを聞いてきました。
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まずは韓国のエネルギー正義行動の李憲錫さんから
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韓国の原発は軍事政権時に建設されたとのこと。
その後、他の地域で建設しようとしたところ、反対運動がおこり、結局軍事政権時に建設した原発建設地でどんどん増設されたそうです。
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韓国政府は、福島原発事故後においても原発推進の姿勢は崩さず、日本企業にとって代わって、原発輸出をしようと画策しているそうです。
エネルギーの変化を見ても、2006年度に石炭24%、石油43%、原子力15.9%だったものが、2010年には石炭20%、石油15.7%、原子力が27%と原子力が増えています。エネルギーの総量が増えているところも注目です。
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2024年には原子力を48%にしようとしています。電力総量としては2倍ですね。
原子力発電所の密度が日本よりも韓国の方が高い事も注目です。
また、韓国では現在は核燃料リサイクルや核濃縮も行っていないが、今後は核燃料リサイクルをやりたいと言う意見も出てきているそうです。また、核武装をしたいという国会議員もいるとか。
UAEへの原発輸出が決まったことが、KBSでテレビ番組を中断してニュースが流されたり、契約が締結した12月21日を原子力の日と国家が制定したそうです。
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韓国では原発反対については、福島事故前は新規建設を反対するなど限られた運動であったのが、
事故後は一般市民の意識が高まった事で、反対運動がおこるようになったとのこと。
ただ、韓国は非常に日本に似ていて、原子力関係の学者は「原子力マフィア」といわれていたり、書類の偽造を行ったり、不正がいろいろとあるそうです。
また電力会社も送電と配電は韓国電力の一社独占状態だそうで、発電に関しても95%が韓国電力だそうです。

日本からは、東アジア環境情報発伝所の山崎求博さんから福島第一原発事故が与えた影響について報告がありました。
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毎週金曜日の首相官邸前行動や、7月16日のさよなら原発10万人集会、世田谷区で市民の努力で太陽光を安く集団でまとめ買いをしている事例など、中国・韓国の方々にははじめて聞いた情報も多かったようでした。

中国からはGreen Camel Bellの趙中さんから報告がありました。
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中国の蘭州に核科学の研究機関が集まっているが、周辺住民はこの近くで起きている事は多分知らないのではないかということ、
世界最大級の核廃棄物の貯蔵施設もあるが、国際的な施設ができる事を住民は喜んでいるが影響については住民は知らない。
中国では福九嶋の事故の前は原発がどこで作られるのかまったく知らなかったが、中国核電駅分布図が作られたり、
大連の環境NGOであるBlue Dalianによって放射能についての教育冊子「核安全大連市民手冊」が作られています。
__
市民団体としては、今は市民参加を呼び掛けている段階であり、将来的には政府との対話ができるようにしていきたいとの話がありました。

そのあと、グループディスカッションをして知識の共有を行いました。
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<日本人グループ>
福島の事故はレベルの差はあっても各国に影響を与えた事。政治的イシューになるかどうかで差がある。自分の裏には迷惑施設が来てほしくないという考え方が必要。他人の裏庭が自分の裏庭と重なるように間隔を延ばしていくことが必要なのでは。
<中国人グループ>
韓国は市民が脱原発に動いているけれども、政府とのギャップがある事。韓国からの報告がデータが細かくて参考になった。日本と韓国は市民が積極的に声を出している。
知りたいおは、核の安全問題、民謡と軍事利用について。日本の電力会社員は原発についてどの様に考えているのか。日中韓の協働で何ができるのか、具体的な事例が知りたい。再生エネルギーのコストを下げる取り組みとか。
<中国人グループ>
中国と同じく、韓国も内陸部に原発があるが、中国とどの様に違うのか。
<韓国人グループ>
中国の動き、中国の規模、活動の規模に驚いた。
日本と韓国の類似点に驚いた。否定的な部分が似ている。社会的弱者とエネルギー弱者について改めて認識ができた。
<日本人グループ>
各国の反原発運動の色合いの違いが分かった。
日本にいても原発問題が見えていない。被害の状況が見えにくい。把握しているとは言い難い。海外からも情報を得にくいのではないか。
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最後に発表者からコメントがありました。
李さん
NGOの役割は地域で原発の反対集会があるとソウルから出向く。地方ではチラシづくりから集会のやり方まで基本的な事を知らないので、そういうところから教えていた。現在はそういう事もなくなってきた。今は、全体的な運動の進め方の指示、メディア、政府への働きかけということに変わってきた。都市の人が反原発の声をあげる事ができるように、今は都市の人に伝えることに役割が変わってきている。

山崎さん
電力会社社員と原発労働者との被ばく量の違い、または、政権の支持団体としての労働組合のむつかしさについて

趙さん
中国は韓国と似ている。国としては原発を推進している。
政府はコペンハーゲンで二酸化炭素の削減の為に石炭火力を減らす意向を述べた。中国ではダム反対運動の歴史が長い事もあり、個人的予測では原発がこれからも増えていくと思う。福島原発の事故の影響はインターネットなどを通じて市民は知っており、みんな恐怖を感じている。塩の買いだめが起きたのもその影響である。市民はこれまで原発に関心がなかったが、自ら情報を得ようとしている。地元住民が原発の建設に対して反対の意見書を全人代に提出する等、民間でも反対運動が出てきた。福島原発の事故が中国の原発反対運動を進めてくれた。政府は事故後、原発の建設許可を一時的にストップして、原発監視の為の法律を作った。マスコミも事故後一年たっても原発の発展について記事にしている。反原発の活動を行っている中国の環境NGOはBlue Dalianだけであり、他は個人的参加にとどまっているが、市民の原発に対する動きに対してNGOがどの様に答えるかをこれから考えていかないといけない。原発企業もこれからは情報公開をしないといけなくなるだろう。
_______

非常に内容が濃いワークショップで、中国と韓国の市民側からの現状が分かった事は大きな成果でした。
どちらにしても政府は原発推進を向いており、市民が声をあげなければ脱原発に向かわない現状を認識できたことが大きかったです。
(林)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2012年8月6日8:02 PM

中国語版資料:传达公害地区现状的调研旅行

スタディーツアーの中国語版資料をアップしました。2009年度富山(イタイイタイ病)、2010年度新潟(新潟水俣病)、2011年西淀川(大気汚染公害)の三種類があります。

みんなとつながる~国際交流~ » 出版物・資料等

 または、

あおぞら財団の中国語ページ
の「传达公害地区现状的调研旅行」からダウンロードができます。

 現在、中国では急激な経済成長に伴い、公害も急激に増加しています。中国で発生した公害は、日系企業や日本への輸出製品の製造で排出されたものも多く、また日本にも汚染物質が飛来するなど決して人ごとではありません。中国においても、NGOによる公害反対運動が行われ、公害防止と公害被害者の救済を求めて精力的な活動がなされております。あおぞら財団では、日本の公害運動の経験を中国に伝え、中国のNGOとの協力することで、お互いのスキルアップをはかりながら、公害のない東アジア実現のために貢献したいと考えております。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2012年7月4日3:25 PM
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