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» 2016 » 11月

「前輪2輪タンデム自転車」の試乗にご協力ください

※「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の記事の転載です。

「前輪2輪タンデム自転車」の試乗にご協力ください

2人乗りのタンデム自転車は通常、前1輪、後ろ1輪ですが、ただいま、前が2輪のタンデム自転車の試作品が2台あります。2人でこぐタイプと前が椅子タイプ、それぞれ1台ずつです。前が2輪なので、安定性があり、タンデム自転車の発進時のふらつきが防げます。前2輪のタイヤにはシンクロ機構(※)が使われています。

ぜひ、多くの方々に試乗いただき、みなさまの感想やコメントから、よりよい自転車にしていけたらと思います。簡単なアンケートを用意していますので、それにお答えいただけると幸いです。

とにかく、乗ってみたい方!ぜひ、おこしください&ご協力ください。

対象=成人
試乗可能時間=平日9時30分~17時30分
貸出場所=あおぞら財団(大阪市西淀川区千舟1-1-1 あおぞらビル4F)
担当=鎗山(やりやま)、藤江(ふじえ)
お手数ですが、事前に電話連絡をください。 06-6475-8885

タイプは2つあります。

A:2人でこぐタイプ
・前と後ろにサドル、ペダルが縦に並んでいます。
・前のタイヤは2輪で、その内幅は15センチ。
p1210123   p1210124

B:前が椅子タイプ
・前が椅子になっており、前の人は座るのみ。
・後ろにサドルとペダルがあり、後ろの人がハンドル操作、ペダルをこぐ。
・前のタイヤは2輪で、その内幅は47センチ。
・電動アシスト付き
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※シンクロ機構
自在に上下に昇降できる2つの車輪をチェーンで連結し、一方の車輪が上昇すると、もう一方の車輪がそれに比例(シンクロ)して強制下降させられる機構。ケイズ技研株式会社特許。

アンケート調査実施主体:あおぞら財団、大阪市立大学
協力:大阪でタンデム自転車を楽しむ会

※あおぞら財団は「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の事務局です。
タンデム自転車のレンタルをおこなっています。詳しくは下記連絡先まで。
大阪でタンデム自転車を楽しむ会
【HP】http://www.tandem-osaka.com/
【FB】http://www.facebook.com/osaka.tandem
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

Filed under: イベント案内 | 地域づくり | タンデム自転車 | 地域づくり — aozorafoundation 公開日 2016/11/30(水) 05:51

台湾/台北 訪問記(2016.10)  台湾環境NPO・弁護士に聴く―台湾公害訴訟の現場とは

10月22日、「平成28年度 大気汚染経験情報発信事業」の一環として、北京訪問後、次の目的地・台北に降り立ちました。
北京はダウンが必要な日もあったのに関わらず、それと打って変わって台北はまだまだ残暑が厳しく、日中は30度を越す日も。
そんな中、訪問団は環境NPOの交流会や、アスベスト訴訟を扱う団体が参加する「台日公害訴訟及び疫学因果関係のワークショップ」に出席しました。

<訪問者>
村松昭夫(弁護士、前全国公害弁護団連絡会議幹事長、あおぞら財団理事長)
藤原猛爾(弁護士、前日本環境法律家連盟理事長)
藤江徹(あおぞら財団事務局長)
當間美波(神戸市外国語大学三回生)

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交流会のようす

交流会には大気汚染や原発問題に取り組む、台湾健康空気行動連盟や緑色公民行動連盟が参加し、台湾側から日本側に対して公害裁判について質問をする形で交流会が進みました。

「日本での大気汚染訴訟は成功したが、台湾では起訴の際、因果関係の証拠が少ないと裁判所側に跳ね返され、裁判を進めていくのが難しい。」という台湾側の課題に対して、村松弁護士は、日本の公害裁判の場合、原告の数の多さや専門家による因果関係の調査協力が裁判を進めることが出来た大きな要因だと返答しました。

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西淀川公害訴訟のDVDを手渡す村松弁護士

交流会を通して、大気汚染問題についてはアジア各国で協力して行く必要があるという共通認識を確認することが出来ました。

交流会に続いて行われたワークショップでは、アスベスト訴訟に取り組む団体からの報告、日台双方からの質疑応答や意見交換が行われました。

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ワークショップのポスター

ワークショップの第一部では、日台のアスベスト訴訟に携わった弁護士から、両国のアスベスト問題について報告を受けました。

台湾ではアジア諸国の中では、アスベスト使用量が少なく、1990年にアスベストの使用が全面禁止されたのにも関わらず、現在でも国内にアスベスト建築物が残っているという現状があります。また、アスベスト労災認定が進んでいないのも、課題として残っているそうです。

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アジア各国のアスベスト消費量を表したPPT

第二部では、「台湾三大公害訴訟と日本の疫学原則」をテーマに、台湾側から代表的な公害訴訟について、日本側からは日本四大公害訴訟の経験の報告を聴きました。

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ワークショップのようす。多くの傍聴者も訪れた。

台湾側からは三団体がそれぞれ有機溶剤汚染、ダイオキシン汚染、複合汚染の案件について、事件の背景から訴訟の過程まで詳細に言及しました。

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台湾三大公害訴訟について報告する黄弁護士

続いて藤原弁護士は、日本における疫学的因果関係を含む因果関係の全般的な考え方を、日本四大公害訴訟の経験を付け加えながら説明しました。

ワークショップの最後は、各弁護士からのコメントで締めくくられました。

~番外編:台北街歩き~
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台湾の街中にて、信号待ちをするバイク

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台北市内にある日本統治時代の家屋

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観光客が絶えない九份地区

(記・當間美波)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2016/11/30(水) 03:20

中国/北京 訪問記(2016.10) その3 環境法担当機関に聴く―環境公益訴訟制度と大気汚染防止法の成果と課題

3日目は、中国の国会議事堂にあたる人民大会堂にて、立法や法改正を担当する全人代常務委員会法制工作委員会行政法室との意見交換に臨みました。意見交換の中では主に、環境公益訴訟制度が導入された背景やこれまでの成果について、また近年政府が力を入れる大気汚染防止政策について話し合われました。

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人民大会堂の会議室にて

環境公益訴訟制度とは?
中国は改革開放政策後の高度経済成長によって環境破壊が深刻化したのを背景に、経済発展と環境保護をバランス良く促進し、また環境破壊の被害者である公衆・国民を救済するために2014年の環境保護法の改正を受け、環境公益訴訟制度が導入されました。環境公益訴訟の制度化にあっては、訴訟の原告資格をめぐって議論があり、現在ではNPO/NGOの中でも設立されてから5年以上の実績がある等、継続的な環境保護活動が可能である団体に提訴の資格が与えられています。
原告になる資格は民間団体以外にも、一部の地域では検察官にも資格が認められていることが、中国の環境公益訴訟制度の大きな特徴とも言えます。
環境保護法の環境公益訴訟後の状況をみると、検察官の参加は効果があると見ているそうです。

今後は課題として、損害賠償金の管理や被害者への割当等の問題を話し合って行くそうです。

制度執行後2015年1月以降では、民間団体の提訴が90件、検察官の提訴が42件(民事.行政事件を含む)と、今後も起訴件数は増えると見ています。

大気汚染防止策について
また同委員会は、近年力を入れている大気汚染防止策について肯定的な見方を示していました。中国においてスモッグ・大気汚染が深刻化した原因として、第二次世界大戦中から、石炭を主要エネルギーとして利用している点、近年の自動車の普及した点があげられます。政府は大気汚染防止のために2015年に大気汚染防止法を改正しました。長期的な効果を考慮し、同法律は工場、自動車、建築等の汚染源対策を盛り込み、政府と企業の責任を明確しました。その他、ここ2~3年の大気汚染の改善や、交通違反の罰則の強化、新エネルギーの導入等の取り組みを鑑みると、中国は大気汚染防止策の達成には、そこまで時間を要さないと考えているそうです。

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人民大会堂のロビーにて

続いて、午後は環境訴訟を取り扱う北京環助弁護士事務所にてヒアリングを行いました。

同事務所は、6年前に開業し、環境公益訴訟や民事訴訟を専門とする弁護士が所属しています。
ヒアリングでは、公益訴訟の現状や同事務所の取り組みを中心に話をお聞きしました。

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ヒアリングのようす

公益訴訟の状況
中国の環境公益訴訟の種類は民事と行政にわけることができ、2015年以降の環境公益訴訟の案件数は合計すると100件にも上り、その8割を民事訴訟が占めるそうです。
環境公益訴訟の特徴として、①訴訟で取り扱われる案件の範囲が拡大した点、②環境汚染だけではなく、幅広い「環境問題」が対象になる点が上げられました。

特徴①:範囲の拡大
かつては環境に実際に損害を及ぼしているケースのみ受理されていたが、環境公益訴訟制度が出来てから、環境に対するリスクがある案件でも提訴することができるようになったそうです。同事務所では、以前四川省のダム建設による生態系破壊の案件を取り扱い、生態系が破壊されていない段階でも提訴することが出来ました。

特徴②:領域の拡大
環境公益訴訟は生態環境や文化財の破壊も含んでおり、実際に同事務所では文化財取り壊しを撤回する訴訟にて勝訴したこともあります。

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これまでの取り組みについて語る馬勇氏

北京環助弁護士事務所の取り組み
同事務所は民事訴訟と公益訴訟の両方を扱っており、2015年以降民事訴訟は年間50~60件、公益訴訟は年間20件と、やはり全体として公益訴訟の割合が少ないものの、近年取扱件数が増えているそうです。公益訴訟を提訴する際は、原告である環境NPO/NGOから委託を受け、同事務所から弁護士を派遣しています。大気や水汚染をはじめ、生態系保護、文化財保護など様々な問題を扱っています。数多くの案件を扱っていますが、いずれも審議中のものが多く、判決の執行が滞っていることを課題として挙げていました。

中国/北京 訪問記(2016.10) その1 女子大生は見た!北京の大気汚染の現状と取り組み

中国/北京 訪問記(2016.10) その2 環境NGOと環境弁護士に聴く―環境公益訴訟の現場から

(記・當間美波)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2016/11/30(水) 03:13

中国/北京 訪問記(2016.10) その2 環境NGOと環境弁護士に聴く―環境公益訴訟の現場から

10月20日、日中環境NGOと環境弁護士の交流会に出席し、両国の環境訴訟について報告した後、意見交換を行いました。
中国では2014の環境保護法改正に伴い、環境公益訴訟制度が導入され、以降、NPOなどの民間団体からの環境公益訴訟の提訴が相次いでいます。そして今回は、各団体がこれまで扱った代表的な案件と、成果や課題について発表しました。

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まずはじめに、「中国生物多様性保護及び緑発展基金会」の張娜弁護士からの報告によると、同団体の取り扱う案件は大気汚染から森林伐採などと多岐にわたり、その多くはメディアやSNSを通して摘発されたものだそうです。

次に、「自然の友」の馬栄弁護士からは、現在審議中である現代自動車による排気汚染裁判について報告を受けました。環境公益訴訟は主に、NPOなど社会団体が原告となるケースが多いそうです。大気は自然条件によって改善される場合があるため、損害規模を証明するのが困難であるという課題を挙げていました。

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報告者の発表を聴く参加者
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現代自動車の案件を紹介したスライド

日本側からは、村松弁護士より「日本の公害訴訟の歴史について」、藤原弁護士より「公害訴訟の因果関係」の報告を行い、中国側から日本の公害訴訟について様々な質問が出ました。

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出席者の集合写真

交流会の後の親睦会にて。美味しい北京名物をいただきました。

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北京名物ジャージャー麺

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一本のキュウリをつなげて切ったもの。醤油をつけていただく。

中国/北京 訪問記(2016.10) その1 女子大生は見た!北京の大気汚染の現状と取り組み

(記・當間美波)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2016/11/30(水) 03:05

中国/北京 訪問記(2016.10) その1 女子大生は見た!北京の大気汚染の現状と取り組み

「平成28年度 大気汚染経験情報発信事業」の一環として、2016年10月19日から22日で、中国の環境公益訴訟の現場調査を目的に、北京を訪問しました。
これまでにあおぞら財団と交流がある方及び中国環境公益訴訟関係者を訪ね、その後の話を伺いました。

<訪問者>
村松昭夫(弁護士、前全国公害弁護団連絡会議幹事長、あおぞら財団理事長)
藤原猛爾(弁護士、前日本環境法律家連盟理事長)
藤江徹(あおぞら財団事務局長)
櫻井次郎(神戸市外国語大学准教授)
當間美波(神戸市外国語大学三回生)

10月19日、大阪から北京の首都国際空港に降り立ちました。

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100m先がかすむ北京の空。

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Pm2.5の数値は345!重度汚染レベル!

しかし現地の方によると、pm2.5の値がここまで上がるのは、1年のうち5~10%と少ないそうです。というのも、ここ数年北京市は環境対策に力を入れており、2013年からpm2.5を前年の排出量の10%削減するという目標を掲げています。この目標設定もあってか、年々汚染状況は改善されているとのことです。

また渋滞及びpm2.5の主な排出源である自動車制限対策として、北京市ではナンバープレートの申請を制限しているのだとか。仮に毎月1000人の申請があったら、たった7人しか手にできない程、制限は厳しいそうです。

現地の方の言うとおり19日の数値は異常でしたが、それ以外の日は視界がスモッグによって霞むことはなく、特別「北京は空気が悪い」という印象は受けませんでした。
大気汚染の影響もあり、日本では中国=環境が悪いというイメージを持たれている方が多いかもしれません。しかし今回首都北京を訪問して、街中の歩道や地下鉄は綺麗で、観光地も整備されていることに驚きました。

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地下鉄車内の様子

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20日に訪れた世界遺産天壇公園

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天壇公園前の自転車置場。北京は車も多いけど、自転車も多い!

最近は環境意識や健康志向の高まりもあってか、市内で自由に乗り降りできるレンタサイクルが流行っており、街中のレンタサイクルを探せるスマートフォンアプリまで登場していました。
レンタサイクルの普及も北京の大気汚染問題解決に一役買うかもしれませんね。

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北京・上海市内で使えるレンタサイクルアプリ

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現在地を入力するだけで、付近にある自転車を探すことができる。利用料金は
30分1元(日本円にして約16円)とリーズナブル、お財布アプリで簡単に支払える。

(記・當間美波)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2016/11/30(水) 02:58
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