あおぞら財団 財団ブログ
公害の歴史Q&A あおぞらイコバ
公害を伝えるための資料整理寄附募集
屋上広告募集
りべら広告募集
Don't go back to the 石炭

全ての記事を表示

    キーワード検索

    アーカイブ

    カテゴリー

    最近の投稿

    最近のコメント

記事一覧

6/3(日)に肺年齢測定を行いました

6月3日(日)に西淀川区役所にて健康診断があり、それに合わせて肺年齢測定を行いました。

健康診断を受診された方が多かったこともあり、肺年齢測定に参加された方の人数が約45名と盛況でした。

IMG_0124

参加された方には、COPDの認知に関するアンケートやCOPD集団スクリーニング質問票に記入いただいた後、ハイチェッカーやスパイロメーターを使用して肺年齢測定を行いました。今回は、東大阪病院の理学療法士 椿和人先生、奈良医療センターの林田佳一先生(お二人とも環境再生保全機構 呼吸ケア・リハビリテーション指導者養成研修修了生)に参加していただきました。また、新たに、測定後のアンケートにもご協力いたたきました。

<感想>

今回初めて肺年齢測定に参加させていただきましたが、丁寧な説明や個々の結果に応じたアドバイスなど、先生方の病気に対する姿勢や参加されたへの対応、参加された方の健康に対する意識の高さに感動しました。肺年齢測定に関わっている人それぞれがそれぞれの切り口で、誠実に病気や健康と向き合っていることを実感しました。またこの機会を機にCOPD(慢性閉塞性肺疾患)という病気の存在を知りました。この病気を身近な病気と捉え直し、自分なりに向き合っていきたいと思います。

記録:アルバイト 東


2018年度の予定はこちら
次は、8月25日(日)に、区役所のがん検診に合わせて行います。
会 場: 西淀川区役所(大阪市西淀川区御幣島1丁目2-10)
参加費:無料
問合わせ先:あおぞら財団(電話:06-6478-8885)
がん検診等については、西淀川区役所「がん検診等について」をご覧ください。

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進のための人材育成・情報発信事業(NPO法人等との協働事業)実施業務」の一環として実施しています。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 環境保健 — aozorafoundation 公開日 2018/06/04(月) 17:20

関西学院大学総合政策学部の研修を受け入れました(5/26)

5月26日(土)に関西学院大学総合政策学部の佐山浩ゼミ生18名の研修を受け入れました。
西淀川区内をフィールドワークした後、あおぞら財団の西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)で西淀川と西淀川公害についての説明と、公害患者さんのお話を聞き、今回の研修のふりかえりをするという日程です。

阪神電車出来島駅集合をして、フィールドワークから行いました。

まずは国道43号線を見に行き、国土交通省によって行われた公害対策、道路対策について林さんより説明がありました。みなさん真剣な様子で聞き入っていました。

P1290522

国道43号線で道路対策の説明中。

P1290523

PM2.5の環境基準値について説明中。

千北診療所まで歩いて行くと、千北診療所がどういった役割だったのかなどの説明を受けました。千北診療所では以前、医師会立の公害医療検査センターと西淀川公害患者と家族の会がありました。

P1290531

千北病院の前で学生さんは真剣に話を聞いています。

少し離れたところまで歩くと、デイサービスセンターあおぞら苑です。あおぞら苑では1号館2号館があります。現在3号館も建設予定といった話も聞きました。あおぞら苑は公害患者さんだけではなく、いろんな人が現在利用をしています。

P1290537

あおぞら苑の1号館の前です。

神崎川の堤防にまで上がりました。西淀川は昔、工場が工場用水として地下から水をくみ上げていたので、地盤沈下がおきています。そのため、水面面より住宅街の方が土地が低いことを、目で見て実感していました。驚いて写真を何枚も撮っている学生さんもいました。

P1290546

堤防の上でいかに地盤沈下が進んでいるかについて驚いていました。

大和田街道を通って大野川緑陰道路であおぞら財団の方へと戻ります。その途中に、昔の大野川緑陰道路の写真を見てもらいました。公害がひどかった当時の大野川緑陰道路と見比べて驚きの声が上がりました。昔の写真と見比べると、緑の多いとても歩きやすく、自転車でも歩きまわりやすい町に変わったことを実感してもらいました。

P1290551

昔の大野川緑陰道路には何が見えるでしょうか。

あおぞら財団の西淀川・公害と環境資料館に着くと、林さんから西淀川公害と裁判、あおぞら財団について講義がありました。大気汚染がひどかった当時の写真や、西淀川公害裁判は一体どういったものだったか、どのような対策がとられたかなどの話です。留学生の方も数名いて、真剣な様子で話を聞き入っていました。

その後、公害患者さんの平田和子さんから、苦しかった時の話や公害がひどかった当時の話について聞きました。

P1290568

写真右があおぞら財団職員の林さん、左が公害患者さんの平田和子さん。

平田さんは3歳の時に気管支炎になり、夜に咳き込むと父親がずっと背中に背負ってくれていたそうです。少し良くなりましたが、20歳ぐらいのころから少しずつ体調が悪くなり、40歳ぐらいの頃にはとてもひどくなっていたそうです。。小さなころは西淀川や尼崎の空の上はグレーだった記憶が残っているとも話してくれました。

 

その後、3人ぐらいに分かれてグループワークをしました。各グループで、「行政」「企業」「住民」が何をしたのか考えてもらいました。フィールドワークで実際に見て、研修を受けた上でどういった行動を起こしたのかいろいろと意見が出ました。意見を出した上で、西淀川・公害と環境資料館にあるパネルや資料を見てもらいました。学生さんが出してくれたような行動をしたのか、それを資料と見比べてもらいました。

P1290579

グループになってどんなことをしたのか相談をしています。

P1290586

西淀川・公害と環境資料館にて説明をしています。

今回の研修では、平田さんの公害がひどかった当時の話がとても印象的でした。公害がひどかった当時、西淀川や尼崎の空の上はグレーだったということです。今では考えられないことで、想像もつきません。ですが、それはひとえに公害患者さんたちが頑張ってきてくれたおかげです。それを忘れず、これからも仕事を頑張っていきたいと思いました。
(松ヶ平)

大阪大学文学部日本学専修の研修を受け入れました(5/12)

5月12日に大阪大学文学部日本学専修 安岡建一ゼミの学生さんが西淀川とエコミューズに研修に来ました。
安岡さんを合わせて12名の方が西淀川へと来てくれました。
今回の研修は事前に『西淀川公害の40年』の1章を読み、その上で実際の地域の現状を知ってもらったり、『西淀川公害の40年』に載っていた資料に触れることが趣旨となっていました。

まずは阪神電車「姫島」駅に集合をしました。
淀川の堤防へと行き、堤防から見て町のある地面の高さと、水面の高さを見比べてもらいました。西淀川は昔、工場用水として水をくみ上げていたので地盤沈下がおきています。そのため、水面の方が高いというのを目で見て体感してもらいました。

P1290184

堤防から水面と土地の高さを見比べて。

P1290187

海抜-0.6メートルと書かれていて驚いていました。

堤防を降りると、旧街道を歩いて姫島駅前に戻ります。そこで林さんから国交省が行った道路対策についての説明がありました。騒音や振動などの対策がいろいろと行われていることをクイズ形式で探すのに、学生の皆さんは盛り上がっていました。

P1290188

姫島駅前で対策の説明をしています。

そのあと、姫里の住工混在地域の見学や、大野川緑陰道路を通ってあおぞら財団の西淀川・公害と環境資料館に来館という形になりました。

P1290193

いこね&くじらカフェの紹介も!

P1290198

昔の緑陰道路の写真を、今の緑陰道路で。

まずはエコミューズで保管されている、西淀川大気汚染の写真を見て、タイトルと付けるフォトランゲージを行いました。短い時間の中でしたが、悩んだ結果いろいろなタイトルをつけてくれました。おお!と思うタイトルばかりでした。

P1290210

タイトル「先生、僕たちは大丈夫ですか?」

P1290220

タイトル「くもり空のまち」

P1290218

タイトル「工業地帯と生きる」

P1290217

タイトル「負の遺産」

P1290215

タイトル「日常化した大気汚染」

P1290213

タイトル「公害患者の大気」

その後、林さんから西淀川公害とエコミューズについての説明がありました。その中で、フォトランゲージで使った写真が一体どういった写真だったのかなどの話もありました。

5階の西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)に行き、実際の裁判資料にも触れました。また裁判資料だけではなく、あおぞら財団の6階に保存されている資料も見ました。みなさん、とても真剣な様子で一枚一枚目を通していました。

P1290224

西淀川公害とあおぞら財団について、林さんから説明。

P1290242

資料を真剣に眺めています。

質疑応答ではいろいろな質問が出ました。

Q「地盤沈下の対策は?」
A「地域の人が水防団をつくって自立している。避難訓練も積極的に行っている。」

Q「民間や財団の動きではなく、企業の動きはどうなっているのか」
A「国交省とは未だにずっと交渉などを続けている。工場は減ってきている。感情のへだたりもまだ地域で残っている。」

Q「私が住んでいる所も匂いが気になっていたが、諦めていた。だが、自分が考える、行動することが必要であると思った。住工混合をいきなり分けようとしたのか。」
A「戦後、日本は工業を押し進めてきた。工業優先」

Q「新しい建物が多いところを見ると新しい人が来ていると思うが、公害は知っているのか。」
A「地元の人で40歳以上の人しか知らない。外から来た人はほぼ知らないのではないか。」

今回フォトランゲージにタイトルを付けてもらった時に、とても「はっ!」とするような見方や言葉が選ばれてとても興味深かったです。いつまでもいろんな見方が出来るようでなければいけないなとも思いました。
(松ケ平)

関西学院大学社会学部研修(5/19)

今回、関西学院大学社会学部の土屋雄一郎先生のゼミ生の皆さん10人が西淀川大気汚染公害現地研修として西淀川に来られました。
ロールプレイ体験の後、1時間ほどのフィールドワーク、そして患者さんのお話を聞くというプログラムです。

まず、昔の西淀川の様子や大気汚染が全国的に起きていたこと、現在も海外で大気汚染公害が起きており過去の問題ではないといったことの説明がありました。

西淀川の地域区分を説明

西淀川の地域区分を説明

 

それから、ロールプレイを行いました。「あなたのまちで公害が起きたら」という想定の元、住民や工場経営者、環境係長などにそれぞれの役になり、解決策について合意形成をめざして話し合います。
二つのグループに分かれてのディスカッションでは、国に調査を依頼する間、工場はストップさせるなどの意見が出たグループと、健康被害に遭った方が引越しをして健康状態の変化を見るなどして原因究明をメインに話を進めていたグループがありました。

グループディスカッションの様子

グループディスカッションの様子

それぞれの役を演じ解決策を模索する

それぞれの役を演じ解決策を模索する

 

そのロールプレイを振り返りながら、現実にはどのようなことが起きたかを解説していきました。西淀川の地域の特徴、病気から派生する苦しみの連鎖や西淀川裁判がどのように始まったのか、そしてあおぞら財団設立の理由を学んで頂きました。

フィールドワークでは、まず緑陰道路ができた経緯や、歌島橋交差点でのPM2.5を測る測定局や道路対策の説明を行いました。その後、まちを歩きながら、住工混在の様子や、地盤の低い状況の対策として防災の取り組みについての話、財団が運営している「くじらカフェ」や「ゲストハウスいこば」などの交流拠点活動について紹介しました。

緑陰道路での説明

緑陰道路での説明

歌島橋交差点説明の様子

歌島橋交差点説明の様子

くじらカフェ&ゲストハウスいこば見学の様子

くじらカフェ&ゲストハウスいこば見学の様子

 

公害患者さんのお話では、岡崎久女さんから病気の苦しさや公害がひどかった当時の体験談、薬の副作用などまでお聞きしました。最後に、お話についての「ふりかえり」として、自分が印象に残っていることをキーワードで書き出し、感想を1人ずつ発表しました。
改めて公害を伝える重要性を確認しました。(吉永)

岡崎久女さん

岡崎久女さん

印象に残ったキーワードを発表

印象に残ったキーワードを発表

「日本の再生ー光と風のギガワット作戦ー」西淀川上映会

2018年5月21日(月)、のざと診療所にて「日本と再生」西淀川上映実行委員会主催の「日本と再生―光と風のギガワット作戦―」の上映会が行われました。15:00~17:00と18:30~20:30の2回上映されました。1回目の上映会の参加者は約70名とほぼ満員で盛況でした。

P1290606

この映画は「原発を無くしても、自然エネルギーで地域も経済も再生できる」と信じ、世界の自然エネルギーの実情を知るために旅に出た河合弘之監督が環境学者の飯田哲也さんと共に、今この瞬間に起きている世界のダイナミックな変化を描いた作品です。旅する中で、さまざまな人に取材、「自然エネルギーは天気まかせで不安定」「自然エネルギーは高くつく」「ドイツの脱原発、自然エネルギー推進はフランスから原発電気を買っているからインチキ」などの言説について、実証的に論破する内容になっています。

○感想

私にとってこの映画は自然エネルギーが原子力発電の代替エネルギーとなる可能性を強く感じさせられる作品でした。またエネルギー問題を自分とは関係のない問題として捉えていましたが、この作品を見て認識が変わり、今の生活や未来の生活に関わる身近な問題として捉えるようになりました。エネルギーの自立に向けて地域が、災害が起こっても機能する、自立するようになれば良いなと思いました。
(アルバイト 東)

「日本と再生」を今回見させていただき非常に勉強になりました。

私は今、大学三年なのですがテレビやニュースなどで報道されている原発のデメリットなど詳しく知る機会が無かったので今回の映画は自分の中ですごい印象に残りました。
特に国の原発依存の現状や再生可能エネルギー、つまり太陽光発電や風力発電の可能性など詳しく知ることができ勉強になりました。

映画の中でドイツの風力発電についての話が出ました。ドイツでは風力発電関係の経済発展が進んでおり、風車などの点検、整備、製作所、運搬関係などの需要が数値的な面でも上がっています。実際私も私用でドイツに行った際に至る所に風車があったので、今回の映画で理由を知り、納得できました。

日本は現在電気などは原発に依存している状態にありますが、再生可能エネルギーは経済を回す力があります。しかし風車を立てる際の自然破壊などや風車の整備ミスなどデメリットをしっかり伝え、再生可能エネルギーの認識を広めることができれば100%再生可能エネルギーも将来難しくないと感じました。
(アルバイト 吉永)


この作品は全国各地で上映会が予定されているようです。また、DVDも発売されています。
興味のある方は下記の公式ページをご覧ください。
「日本の再生ー光と風のギガワット作戦ー」

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 環境学習 — aozorafoundation 公開日 2018/05/30(水) 17:26
« 次のページ前のページ »