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ブログカテゴリー » 資料館(エコミューズ)

展示「西淀川と水害」 西淀川図書館9-10月

2011年9月1日に西淀川図書館に「西淀川と水害」について展示しました。

【展示情報】
期間:9月1日~10月31日
展示場所:西淀川図書館
開館日:火曜日~金曜日 午前10時~午後7時
土曜日・日曜日・祝・休日 午前10時~午後5時
休館日:月曜日・第3木曜日・蔵書点検期間・年末年始
西淀川図書館のURL:http://www.oml.city.osaka.jp/info/60nishiyodogawa/index.html

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この展示は、昭和のころに近畿地方を襲った室戸台風やジェーン台風での西淀川地域の被害、ハンセン病患者を収容していた外島保養院の被害や大阪の地盤の高さを表した図と水害時の浸水予測をしたハザードマップなどが展示されています。また、展示ケースの上に、ハンセン病の資料と感想ノートを置きました。どんな感想が書かれているか楽しみです。

展示資料作成の様子
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この写真は、手元にある資料から作成した文章、当時の写真や新聞記事をパネル化している作業であり、パネルを切るのに力がいりました。また、文章の文字が小さかったため、もう一度作り直したりするなど、色々大変な作業でした。

展示パネルの設置
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この写真は展示パネルを設置している様子です。パネルの裏にスタンドを貼ったりして設置しました。どこにどのパネルを置いたら見やすいか?を考えながら置くのに苦労しました。

展示資料を作成したインターン生の感想

京都学園大学 3回生 林田友理恵

ハンセン病についての展示資料を作成しました。ハンセン病についてはあまり詳しく知らなかったので正直難しかったです。偏見や差別があるのは知っていましたが、患者を隔離する“療養所”があることを知らなかったので驚きました。差別のひどさにも驚きました。西淀川区の外島にも療養所があり、室戸台風によって全壊したというのを初めて知りました。
1人でも多くの方に資料を見ていただきたいです。ハンセン病のことや水害のことが資料を見た方にしっかり伝わったらいいなと思いました。そして偏見や差別について、もう一度考える機会になればいいなと思いました。

近畿大学3回生 榎田 健二

僕はジェーン台風についての展示資料を作成しました。ジェーン台風については、小学校の宿題で近所に住んでいたおばあさんから、風がとても強く、堤防が決壊しそうだったと聞いていましたが、西大阪全域と中心部の一部を含む全市の21%が浸水するほどの大きな被害が出ており、驚きました。
自分の住んでいる地域は(海と比べて)あまり高くないと聞いていましたので、もし堤防が決壊すると、広範囲の地域が浸水するのだとあらためて思いました。

近畿大学3回生 西田 貴裕

 私は、室戸台風についての展示資料の作成を担当しました。三月の東日本大震災の発生により最近では災害時に自分の住居や職場はどうなるのか、どこに避難すべきなのか、ということに注目が集まっています。そのため、海抜の低い西淀川区で「西淀川と水害」について過去の台風被害やハザードマップを展示することは、被害を最小限にすること以上の意味があり、1人でも多くの人が災害時に自分が何をすれば良いのかを考えるきっかけになれば、と考えつつ作成しました。

近畿大学3回生 鐘江 元気

ハザードマップの展示を担当させてもらうことによって、西淀川区は地下水を使いすぎてしまったことが原因で地盤が2メートル以上沈んでしまっていることや、淀川が氾濫してしまった場合その影響により水深の深さが4~5.5メートルになってしまいこの地区が甚大な被害を受けることが分かりました。
西淀川区やその周辺の人々には、この現状や避難場所を知って欲しいという気持ちで展示作品を作りました。また、このようなことを学ばせてもらったことで、災害に対する意識が上がり自分の町の災害について詳しく学びたいと思いました。

あおぞら財団インターン生  京都学園大学 林田    友理恵
                                  近畿大学             榎田 健二
                                       西田 貴裕
                                                                                 鐘江 元気

Filed under: イベント案内,インターン生,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2011年9月1日2:36 PM

「公害地域の今を伝えるスタディツアー2011~大阪西淀川・大気汚染の地を訪ねて~

8月8日(月)~11日(木)、「公害地域の今を伝えるスタディツアー2011~大阪西淀川・大気汚染の地を訪ねて~」
を実施しました。

本年は、3カ年計画の締め括りです。(第1回 イタイイタイ病第2回 新潟水俣病
学生や社会人、スタッフ、合計64名の参加となりました。

今回は、都市部の大気汚染公害の過去・現在の姿を当事者から話を伺い、西淀川がどのように再生へ向かってきたのかを学びます。

[1日目]
15時に都留からのバスが到着し、スタディツアーの開始です!!
高田研先生(都留文科大学・あおぞら財団理事)から趣旨説明の後、資料館の見学をしました。
続いて、公害反対運動について、森脇君雄氏(西淀川公害患者と家族の会会長、あおぞら財団名誉理事長)から、お話を伺いました。西淀川地域が大気汚染公害とどのようにして闘ってきたのか、財団の設立経緯などを伺いました。

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森脇氏

続いて、大気汚染公害の地域再生の動きについて、

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白神加奈子氏(みずしま財団)より話があり、2日目以降のグループ分けを行いました。

夜には、内科医である金谷邦夫先生(生活協同組合ヘルスコープおおさか理事長)より、大気汚染による公害病と西淀川公害裁判とのかかわりについてお話を伺いました。

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金谷先生

児童のぜんそく患者が増えているとのデータを見ると大気汚染は本当に終わったのか?きれいな空気なのか?という疑問が湧いてくる。

[2日目]
4つの班に分かれ、ヒアリングやフィールドワークに入ります。
ヒアリングでは、患者さんや弁護団、行政の担当者、地元の学校の先生などから、お話を伺います。
・A班:道路公害フィールドワーク→あおぞら苑→和田美頭子さん(語り部)
→交通環境教育・フードマイレージ 松井克行先生

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和田さんのお話

・B班:池永末子さん(語り部)→村松昭夫弁護士(あおぞら財団理事長)→関西電力(環境対策)

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池永さんのお話

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村松弁護士

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関西電力を見学

・C班:古河ケミカルズ(環境対策)→西淀川高校における環境教育、ESDについて辻幸二郎先生→岡崎久女さん(語り部)

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古河ケミカルズ見学

・D班:永野千代子さん(語り部)→学校における公害・環境教育 西口勲氏→大野川緑陰道路について 天野憲一郎氏(緑陰道路サロン)→大野川緑陰道路フィールドワーク

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永野さんのお話

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西口先生のお話

[3日目]
・A班:環境基準・道路連絡会などについて 国交省国道事務所

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国交省国道事務所のお話

・B班:西淀川・野里地域の歴史について 池永悦治さん

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池永悦治さんのお話

・C班:環境対策について 大阪府環境農林水産総合研究所

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大阪府環境農林水産総合研究所を見学

・D班:和解当時の訴訟担当者より、企業から見た西淀川大気汚染公害 元神戸製鋼 山岸公夫氏

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山岸公夫氏のお話を伺う

[4日目]
参加者が学び、感じた事、「自分たちが伝えたいことは何か…」というモヤモヤを仲間と共に共有し、まとめて発表します。なかなか、自分のモヤモヤをうまく仲間に伝えられず歯痒い夜を過ごし、朝まで構成を考えたグループもありました。発表会には、行政から国交省国道事務所、企業からは古河ケミカルズの担当者の方が足を運んで下さりました。ありがとうございました。

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発表会の様子

参加者からは、あおぞら財団への提案もいただきました。

ツアーの実現にご協力いただいた関係者の皆さま、本当にありがとうございました。
今回のツアーの詳しい内容などは、後日、スタディツアーのHPの方へ掲載予定です。

関連ページ

事前勉強会

http://aozora.or.jp/archives/4756(7月9日 都留文科大学にて)

http://aozora.or.jp/archives/5296(7月17日 あおぞら財団にて)

スタディツアーHP

http://www.studytour.jpn.org/

あおぞら財団スタッフ・スタディツアー事務局
山本 元

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2011年8月30日1:02 PM

スタディツアー事前勉強会(大阪)7月17日

2011年7月17日 13:00~ あおぞら財団3F

8月に開催されるスタディツアーの事前勉強会(大阪)を開催しました。参加者は18人。
講師は前回(7月9日)の都留文科大学に引き続き、小田康徳先生(大阪電気通信大学教授、エコミューズ館長)です。
大阪の都市化と工業化のせめぎあいについてお話しいただきました。

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小田先生と大阪との出会いは、中学生時の修学旅行だったそうです。

次に大学受験のため訪れた時、大阪港を航行する船から月を見た際、工業都市「大阪」の姿を目の当たりにします。
夜空に浮かぶ月が大気汚染の影響で、赤茶けて見えたことをハッキリと覚えているとのことでした。

・工業の発展、工業化は、必ずしも都市の発展につながるか?
・工業化は都市化とつながるか?
という2点が投げかけられました。

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参加者からは、

「地盤沈下の規制はあったのか?」
「工場を中心としたコミュニティ形成はどうなっていたのか?」
「住に特化したまち、千里ニュータウンとの比較」
「公害を社会倫理学から見ると、どう見えてくるのか」といった質問が出ました。

小田先生曰く、「長時間の講義?になりますが、おもしろいのできっと聞き入るよ」とのこと。
その通りの勉強会になりました。

続いて、西村先生からスタディツアーの心得をお話いただきました。

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テキスト、ガイドブックにはない。今、そこになる自分自身への気付きを共有する。
時にはカルチャーショックを受けたり、過剰に感情移入してしまったり、体験から学ぶことがたくさんあるということでした。

当日は、両先生方のお話を念頭におき、実りあるスタディツアーにしましょう!!

あおぞら財団スタッフ

山本 元

Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2011年8月2日10:03 AM

公害地域の今を伝えるスタディツアー リレーエッセイ企画〈参加者の今〉更新中です

公害地域の今を伝えるスタディツアーブログでは、
これまでの参加者によるリレーエッセイ企画〈参加者の今〉を連載中です。

スタディツアーから1年が経ち、2年が経ち、
参加者はいま、どこで、なにを見て、聞いて、触れて、
なにを感じているんだろう?どんなことを考えているんだろう?

 そんな、みんなの〈今〉を発信しています。

今回は、スタディツアー2009に参加したお二人のエッセイをアップしました。
ぜひチェックしてください。

(エコミューズ資料整理スタッフ 森本)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2011年7月22日1:23 PM

西淀川の昭和 写真展(7/19~29あおぞらイコバ)

2011年7月19日~29日

あおぞらイコバにてエコミューズ所蔵資料「西淀川の昭和 写真展」を開催しています。
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裁判資料に使われたパノラマ写真や
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ジェーン台風の水害の様子
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ありし日の合同製鉄の高炉
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アメリカ軍が撮影した昭和20年代の空中写真と昭和60年ごろの空中写真
(変化がよくわかります)
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患者さんからもらった昔の写真
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煙の大阪の写真
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などなど掲示してますので、フラッとお越しくださいね。

Filed under: あおぞらイコバ,イベント案内,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2011年7月19日6:33 PM
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