あおぞら財団 財団ブログ
公害の歴史Q&A あおぞらイコバ
公害を伝えるための資料整理寄附募集
屋上広告募集
りべら広告募集
Don't go back to the 石炭

    キーワード検索

    アーカイブ

    カテゴリー

    最近の投稿

    最近のコメント

ブログカテゴリー » 資料館(エコミューズ)

エコミューズ企画展 みてアート2024に参加(11/2-3)

11月2日(土)、3日(日)に開催される「みてアート2024」に、あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)として参加します!
「みてアート」は、アートをきっかけに地域で交流しようと始まったイベントで、あおぞら財団で事務局をつとめています。

「資料アーカイブスでたどる西淀川公害の半世紀~工業地域化する西淀川区~」と題して、都市近郊の農漁村であった西淀川が日本有数の公害地域へと激変する過程を写真と共にお伝えします。

■西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)による企画展
「資料アーカイブスでたどる西淀川公害の半世紀~工業地域化する西淀川区~」

場所:あおぞらビル5階(〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号あおぞらビル4階)
日時:11.2(土)11:00-16:00 11.3(日)11:00-16:00
入場無料
https://www.aozora.or.jp/ecomuse/

※企画展の実施には、(独法)環境再生保全機構地球環境基金助成金を活用しています。

———————————————————–
今回のみてアート2024では、西淀川の大気汚染公害を題材にしたアート作品が製作・展示されています。
是非、アート作品を通して、西淀川の大気汚染公害に思いを馳せてください。

●mizutama「Beneath The Blue Sky」
mizutamaは、西淀川区に響く音を利用した作品をあおぞら財団の資料室で展示します。大気汚染等の環境問題における文脈や音に結びつく地域の記憶が入り混ざり、新たな音像が立ち上がります。
会場=あおぞらビル 6階(エコミューズの書庫)
周遊パスポート=500円(税込)が必要です。

●村田のぞみ「アケルナルの光をみる」
美術家・村田のぞみは西淀川公害にまつわるアートプロジェクトの取り組みとして、地域が持つ歴史的文脈や人々の声、リサーチをベースにした参加型作品の制作を行います。
会場=大野川緑陰道路(福住吉神社前)(Google Map
観覧無料

———————————————————–
みてアート2024
2024年11.2(土)-3(日・祝)
公式ホームページ
https://miteart.blogspot.com/
開催概要
https://miteart.blogspot.com/2024/09/2024112-3.html
拠点詳細情報
https://miteart.blogspot.com/2024/10/2024.html

同時期イベント
11.2(土)~11.3(日・祝)「ニシヨドパビリオン」でつながろう
令和6年度西淀川区アート事業
https://nishiyodo-art.com/information/pro2024/
11.2(土)~11.4(月・振休)みてみて
みてアートサテライト企画
https://nishiyodo-art.com/information/mitemite
11.4(月・振休)野外音楽フェスティバルin矢倉緑地
https://nishiyodoongakusai.blogspot.com/…/11420242-in.html
11.1(金)~11.5(火)にしよどバル
https://www.city.osaka.lg.jp/nishiyodogawa/page/0000634034.html
さんよど大文化祭
https://miteart.blogspot.com/2024/10/2024_5.html
#西淀川芸術祭
#みてアート
#みてアート2024
#さんよど大文化祭
#おもろいわ西淀川
#にしよど
#魅力発信サポーター

Filed under: イベント案内,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2024年10月28日3:37 PM

西淀川公害=資料の紹介(8)大野川緑陰道路の建設へ

※機関誌りべらで連載をしている所蔵資料紹介コーナーの転載記事です(りべら166号より転載)。

– – – – –

大野川緑陰道路の建設へ―憩いと落ち着きを求める住民運動の高揚―

人びとに憩いと落ち着きを与え、現在西淀川区民の誇りともなっている「大野川緑陰道路」。この広大な緑地帯の建設は、1970年(昭和45)10月13日大阪市が「阪北水路、歌島運河、中島水道、大野川を埋めて全面緑地帯とする」との意向を「緑地化推進委員会」に明らかにしたときほぼ確定した。

「緑陰道路」建設の運動は、1969年5月の「緑地化推進委員会」設立とともにあった。同会は、5月9日の第1回打ち合わせ会で「協力して運動をやろう」との趣旨のもと、当時の社会・公明・民社そして共産党の思想や政策上の違いを乗り越えて設立されたと言われている。彼らは最終的には2万人を超す署名を集め、それを基盤に、一丸となって大阪市に働きかけていった。代表の喜多幡龍次郎の周りには日赤奉仕団・工場経営者・主婦・総評西淀地区協議会・大阪市教職員組合西大阪支部・市労連西淀川地区協議会など、労組をはじめ多様な人びとが住民として集まった。かれらが運動を始めたきっかけは原料や製品の運搬手段としても、稲作の用悪水路としても用をなさなくなり、どぶとなって悪臭と不快の発生源と化していた水路の跡地が自動車道路になることを聞き出したことであった。彼らは、それは悪化した区内の自然環境をさらに悪化させるもので、住民にはそれを耐え忍ぶ義務はないとして、その計画を拒否した。そして、区内のすべての地域において人間らしさを取り返す可能性をもつ緑道建設を求めたのである。「全面緑地帯とする」との市の言明までは、運動を始めて1年半ほど。市政も市民の気持ちを無視できなくなっていた時代であった。

写真は1971年7月、九分通り全面的な緑地化が実現することが見えてきたときに発行されたビラである。そこには「全長6.2キロの河を埋め立て、幅20メートル~50メートルの緑地帯をつくる」と誇らし気に書かれ、「自分たち(住民)こそが市政の主人公である」との自信にみちた文字が記されている。

10月13日など、緑陰道路にちなむ日にはそこに出て、この時の住民意識・運動に思いを馳せてみてはいいかがであろうか。

緑地化ニュース

喜多幡龍次郎氏資料 NO.343-10

エコミューズ館長 小田康徳

エコミューズ館長日記 No.9

10月7日月曜日。
2、3日前から家で取り組んでいた第1章「公害地域化する西淀川区」の内、「1.写真でふりかえる」を上下2段をやめて、1段で組み替えたものを職員の皆さんに見せて意見を聞いた。ちょっと注釈を入れると、最初のページにこの項編纂の考え方を1ページ内で書きおさめ、1934年及び、1950年発行の地形図を左右に並べ、御幣島・佃・野里・姫島地区の工場地帯化が一目瞭然となる地図を掲載した。他は一緒だが写真が大きくなり、見やすくなった。それから、もう1点、戦後初期区画整理後の上空写真を追加した。これをもって、西淀川工業地域の第2の特徴である、中堅工場の急速な立地状況及び、それを取り巻く住宅などの空間構造が一目瞭然になってきた。初めて見る写真資料で、驚いている。これで写真のページは当初の6ページから14ページへと大幅に増加した。どこかで数字上の埋め合わせをしなければならないので、頭が痛くなってきた。幸い職員の方の評判もよかったので、それでページ数が少なるわけではないが、ほっとしている。

本日の作業は、第3章の2の「1970年前後個別公害企業との対決」の編集である。これは筋書きもよくわかり、基本的には問題なく終了したが、手書きの文字が出てくると翻刻を担当してくれているミナコさんの手に負えない部分が所々出現して、その都度「こう読むのだよ」と言って文字を教えてあげた。一方、小さな文字でガリ版印刷されたところでは、文字を読み間違えるのは小生の方が多かったように思う。老眼で、文字の解読力が低下しているためだと自らを慰めた。

という訳でまずは順調な作業ぶりであった、と言っておこう。
2024.10.7 小田康徳

館長のインタビューが「広報 いけだ」2024年10月に掲載されました!館長が編纂に関わっていた『新修 池田市史』についてお話しています。是非ご覧ください(o^―^o) スタッフ:ミナコ

 

———————–
あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)では、西淀川公害がわかる資料集を作成しようと、ほぼ毎週、小田康徳館長が来館し、調査作業を進めています。そのようすを「エコミューズ館長日記」にてお届けします。

【ご寄附のお願い】「西淀川公害がわかる資料集」のための寄附を募集しています。どうぞみなさまの寄附でこの活動を支えていただきますようお願いいたします。
■寄附の方法はこちら https://www.aozora.or.jp/ecomuse/contibution_doner

※資料集のウェブ版作成には、(独法)環境再生保全機構地球環境基金助成金を活用しています。

#おもろいわ西淀川
#にしよど
#魅力発信サポーター
#エコミューズ
#西淀川公害がわかる資料集

エコミューズ館長日記 No.8

今日は9月の最後にあたる、30日。
明日からは10月というのに、本当に暑い日が続く。
皆さんお元気のことと思います。
9月24日には立憲民主党党首に野田さん、29日には自由民主党総裁に石破さんがそれぞれ激戦を制して選ばれました。
日本はしばらく総選挙モードに突入したようです。
西淀川公害資料集編纂事業が順調に進んでいくことを願っています。

今日の編集委員会は、先月26日から都合で開催できなかったため、一か月遅れに開いたものです。
編集委員は大阪公立大学文学部長・文学研究科長の佐賀朝教授、岡山大学文学部准教授の松岡弘之准教授のお2人です。
小生が、前回6月17日以来の作業進捗状況を報告し、資料が、他の章や他の節にも関わっていることを見出したことを紹介する。例えば緑化推進委員会の運動が、第2章「学校の公害問題」に配列した別の資料の中にも書かれています。つまり、広い視野を持って資料を見ていかねばならないことです。
この問題提起をきっかけに、資料の解説を資料ごとにつける方が読者に親切だという主張も出るなど、会議はにわかに活発化した。
私としては、身を切る思いで掲載を諦める資料が沢山あり、その中でさらにページ数を削減しかねない「解説」は可能な限り減らしたいという思いがあり、色々とやりとりを行った。その後資料集全体のねらいについて思いつくままに語った。10分前後の時間を掛けたようである。いい発言だったように思うが、長いので内容は本が出来た時に解説の中で紹介したいと思う。

午後からは、前回までに事務方と私との間で進んでいた作業の進路の違いによって生じた若干のデータの不整備について、相互に確認し合った。
「あれ、今朝までちゃんと入っていたデータだったのだが、どこへいったのだろう」といったため、ミナコさんが探してくれたが、なかなか見つからない。
「どれどれ」と私がパソコンを操作してみた。やっぱり見つからない。
「おかしいなぁ、今朝はちゃんと入れていたんだけど」
と言っているうちに、ひょっこり問題の資料データが見つかる。
こうして見つかった時には、なんだかうれしくなった。
まだまだ先は長いなぁと思った。

 

2024.9.30 小田康徳

———————–
あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)では、西淀川公害がわかる資料集を作成しようと、ほぼ毎週、小田康徳館長が来館し、調査作業を進めています。そのようすを「エコミューズ館長日記」にてお届けします。

【ご寄附のお願い】「西淀川公害がわかる資料集」のための寄附を募集しています。どうぞみなさまの寄附でこの活動を支えていただきますようお願いいたします。
■寄附の方法はこちら https://www.aozora.or.jp/ecomuse/contibution_doner

※資料集のウェブ版作成には、(独法)環境再生保全機構地球環境基金助成金を活用しています。

#おもろいわ西淀川
#にしよど
#魅力発信サポーター
#エコミューズ
#西淀川公害がわかる資料集

市川国際奨学財団 研修受入(9/12)

9月12日午後13時から、市川国際奨学財団の留学生8名、引率者1名の研修を受け入れました。留学生である筆者も列席させてもらいました。

今回の研修に参加する留学生の7名が中国籍、1名がマレーシア籍であり、たまたま全員中国語が喋れるのだと引率者の大窪さんから紹介されました(大窪さんも中国語が喋れる)。参加者は近畿圏の大学に在籍、または進学準備をしている学部4年生から博士課程の学生です。研究分野は、戦後日本文学、言語・教育学、心理学、環境経済学など多岐にわたった分野です。

ひと通り自己紹介が終わり、あおぞら財団事務局長・藤江が西淀川区の公害の歴史、公害訴訟およびあおぞら財団の誕生について紹介しました。

公害裁判の結果-和解

そして、西淀川公害患者である須恵さんと西淀川公害患者と家族の会事務局長の上田さんの話を聞きました。須恵さんから公害患者の生の話を聞いて、公害問題にどれくらい影響されたのかを沁みるほど感じました。

須恵さんが自分が経験した公害を語っている

公害や公害地域をより深く理解できるように、次はタンデム自転車をこぎ出し、大野川緑陰道路や西島工業地域を走ります。

タンデム自転車を練習する

水防碑-水災害に弱い西淀川区

淀川堤防で眺める

工業地域で走る

その後、あおぞらビルに戻り、振り返りをしました。初めて公害について真剣に考える人も、環境問題をテーマとして研究してきた人も、公害や環境問題に対する理解が一層深まったようです。

感想がまとまった

引率者の大窪さんは、「研究というのは一人で研究室に引きこもってするだけではなく、色んな人と話して、考えないといけない」とおっしゃいました。ごもっともだと思います。紙で習得した知識は、実際にフィールドワークを通してから、さらに深くなると思います。今回の研修は、皆様の研究やこれからの日本での生活に活かしていただければ幸いと思います。

【参加者の感想(抜粋)】

  • 一人で勉強ばかりして頭でっかちになっていくのではなく、今生きている世界にもっと目を向けて、 色んな人の話に耳を傾けるべきだという反省を含めて、非常に有意義な時間を過ごせました。
  • 澄んだ青空に感謝し、環境保護がますます世界の共通認識となり、多くの人がそのために努力していることを感じました。
  • 他の参加者と意見を交わし、異なる背景を持つ人々がそれぞれの視点から環境問題に取り組んでいることを知り、 自分自身も研究生活の枠を超えて、広い視野を持ち、周囲の世界にもっと関心を持つべきだと感じました。
  •  今後は環境の維持にさらに注意を払っていきたいと思います。淀川の自然と環境の大切さを再認識する貴重な体験でした。
  •  歴史から学ぶことは大事であり、私たち若い世代も公害や環境問題に真剣に向き合うべきだと感じています。
  • 緑豊かな街並みを進む中で、 かつての公害の影響を感じさせないほど美しく再生された姿を目の当たりにしましたが、その美しい風景の裏には、 長い歴史の中で多くの人々が努力し、苦しみを乗り越えてきた歴史があることを忘れてはならないと思います。
  •  公害患者さんとの対話を通じて、大気汚染が人々の日常生活と健康状態にどれほど恐ろしい影響を与えますか実感しました。 そのため、環境保護の重要性をさらに意識しました。

————————-
市川国際奨学財団HPで今回の研修の紹介がされています。
https://iisf.jp/activities/2024/september.html

(記 あおぞら財団バイト・王子常)

—————————–

あおぞら財団では、フィールドワークや公害患者さんの語り部などを取り入れたオーダーメイドの授業、研修を行っています。SDGs達成に向け、パートナーシップで問題解決に取り組んだ大気汚染公害の経験を、現地で学んでみませんか?
あおぞら財団の授業、研修に興味のある方はこちら↓をご覧ください。
研修・教育(「あおぞら財団の研修・教育」のページに移動します)

 

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2024年9月30日9:55 AM
« 次のページ前のページ »