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ブログカテゴリー » 資料館(エコミューズ)

西淀川図書館展示「映画『娘たちは風にむかって』から見る西淀川」10月14日まで

2012年9月21日から西淀川図書館で展示をさせてもらっています。
「映画『娘たちは風にむかって』から見る西淀川」です。
この映画、舞台が西淀川なんです。
そして、ロケが!西淀川でされたんです。
作成が1972年。
だから、懐かしい風景を見る事ができるんですよ。
もともとは、1966年に大阪・西淀川にある大建被服工場で実際に起こった労働争議が素材となっています。
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展示ケースが2つあるのですが、一つはモデルとなった大建被服で働いておられた岩橋浪枝さんから頂いた資料をもとに展示しています。もう一つの展示ケースは映画の説明です。
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懐かしの当時の写真。女の子ばっかりですよね。
この労働争議、女の子ばかりの労働争議で、偽装倒産で解雇された中卒で労働していた女の子たちが工場に立ちこもって闘っためずらしい労働争議なんです。
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場所は姫島。後ろに見える本が、労働争議のルポになります。
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あとは、当時の新聞記事。めっちゃ字がちいさいです。
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映画の撮影が始まることを知らせる記事もあります。

もう一つの展示ケースには映画のストーリーと人物紹介、映画の一場面を写真で展示しています。
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昔の福駅とか。
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懐かしの西島川と合同製鉄の高炉
cap159
おそらく、埋め立て直前の大野川・・・

これらの展示を、インターンシップの大学生が作ってくれたんですよ。
自分たちよりも若い女の子たちが労働争議をしたことを知り、就職難といっている今と、労働者の権利について考えるいいきっかけになったようです。
図書館で映画を見る事ができるようにしているので、是非お立ち寄りください。
(林)

Filed under: イベント案内,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2012年9月24日3:36 PM

映画『娘たちは風にむかって』西淀川図書館展示

9月20日から10月15日まで西淀川図書館で映画『娘たちは風にむかって』の展示をします。
この映画は、昭和40(1965)年頃の西淀川で、労働者の権利を守るためにたたかった10代や20代の女の子8人とおばさん1人の「おとめ争議団」の物語です。
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 西淀川区姫島にあった「大建被服」という縫製工場から突然「工場閉鎖、全員解雇」を言い渡された女の子たちは、労働者の誇りのためにたたかいながらも、恋愛をしたり、喧嘩をしたり、自分の役割は何なのか考えていく青春と成長の物語でもあります。
『娘たちは風にむかって』は実際に西淀川で撮影されました。現在は緑陰道路になっている大野川や、当時の福駅、淀川大橋などが映っています。また、当時の人々の生活や、公害反対デモの様子も撮影されており、労働者の町西淀川の雰囲気が伝わってくる映画です。
それと共に、映画の原作本である『明日をよぶ娘たち―おとめ争議団勝利の記録』や、映画のモデルとなった実際の「おとめ争議団」の女の子たちの写真、「おとめ争議団」を取材した当時の新聞なども紹介しています。
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インターン生の2人で展示準備を行いました。キャラクター相関図やストーリー説明等、普通の女の子たちが「おとめ争議団」として会社とたたかっていたことが伝わるように意識して準備しました。今の私たちにも共感できる女の強さや、仲間や地域との協働、働くことの誇り、高度経済成長期の光と影が盛り込まれている映画と本です。
どうぞ足を運んでみてください。

インターン 京都精華大学2回 佐久川恵美

Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2012年9月11日4:50 PM

京都精華大学 環境教育実習4日目 発表チーム・マンゴーLASSI

・「チーム・マンゴーLASSI」
1ま

 チーム・マンゴーLASSI」は、あおぞら財団や西淀川高校、国交省、企業が「住みやすい街づくり」のためにそれぞれ活動しているが、各々が言う「住みやすい街」の理想にはギャップがあるのでは?と問題提起を行いました。

ま2

 その中でも特に問題視したのは車の排煙による大気汚染ですグループメンバーの1人である台場さんのお父様の意見を参考に(まえに西淀川区役所勤務経験あり)、「伝えること」「知ってもらうこと」をキーワードに、まだ可能性のあるイベントを提案していました。「西淀川にある小学校へ大気汚染アンケート調査」や「新住民対象まちあるきツアー」「地域密着型エコ夏祭り」など硬いイベントになりすぎず誰もが楽しめるようなイベントをという想いが伝わってくる内容でした。「地域密着型エコ夏祭り」では西淀川クイズラリーを各ブースに設置する。無料うちわを配布し、うちわには企業広告や、大気汚染問題をまとめた記事を掲載させる。小学生に今後どのような環境になってほしいかを絵で描いてもらうなど、実現しやすく気軽に楽しめそうな企画でした。

ま3

 発表を聞いた学生からは「この企画を継続させていくためにどうしていくつもりか」「最後にあおぞら財団への提案という形に行きついたのは残念だ」と疑問や感想がありました。ですが発表全体を通して、今回の環境教育自習で学んだこと知ったことをもとに、情報発信をすることが私たちにできることではないか、という「チーム・マンゴーLASSI」の想いが伝わってきました。

【環境教育実習を終えて】
 事前に本を読み、担当の井上先生やあおぞら財団の林さんから当時と今の西淀川の話を聞いていましたが、実際に自分の足で訪れた西淀川は、大きな道路に車がびゅんびゅん通り、工場やビルが立ち並んだ大都会でした。空を見上げればビルやマンションの隙間から青空がみえました。今このブログは、裁判の和解金でつくられたあおぞら財団の事務所で書いています。実習で初めて西淀川に来た時も思いましたが、窓から見える風景が数十年前には、工場の煙で覆われていたのだと思うと感慨深い気持ちになります。
今回、実際に患者さんや大阪ガス、元神戸製鋼職員の山岸さん、国交省、西淀川高校から話を聞かせてもらい、西淀川公害裁判という一つの物事を様々な視点から考えたことは、私たちにとってとても貴重なことでした。
またフィールドワーク中、排気ガスの影響か、喉がイガイガする、頭が痛くなるなど体で感じた異変。車の騒音、排気ガスや下水処理場の臭いなど、五感で感じた違和感と今回聴いた人々の話から「西淀川公害はまだ終わっていないのだ」と私をはじめ多くの学生が実感しました。
永野さんが何度も口にしていた「きれいで住みやすい西淀川」にするためにはどうしたらいいのか。この課題は、患者会やあおぞら財団の力はもちろん重要だが、それだけで成し遂げられるものではなく、住民や企業、行政、教育機関との協働が必要不可欠なのだと感じました。        
京都精華大学2回生 佐久川恵美

・京都精華大学 環境教育実習 4日間の様子はこちら
 環境教育実習1日目 大阪ガス
 環境教育実習1日目 永野千代子さん
 環境教育実習2日目 国交省
 環境教育実習2日目 西淀川高校
 環境教育実習2日目 山岸公夫さん(元神戸製鋼職員)
 環境教育実習3日目 発表準備
 環境教育実習4日目 発表 チーム・スパークリング
 環境教育実習4日目 発表 チーム・紅茶花伝

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,西淀川公害授業,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2012年8月23日2:08 PM

京都精華大学 環境教育実習4日目 発表チーム・紅茶花伝

・「チーム・紅茶花伝」
1無題

「チーム・紅茶花伝」は他2チームと違い、イベント企画を提案するというよりも、直接話を聞かせて頂いたそれぞれの方の立場や、良い所悪い所を浮きぼりにしたうえで互いのつながりを強いものにするためにはどうするか、という精神的な取組を中心に発表しました。「チーム・紅茶花伝」が目標とするところは、西淀川公害に関する互いの認識のずれを共有したうえで新たな関係づくりに組んでいくこと。住民も企業も行政も西淀川が好きだ、この町が自慢だと思えるようになれる街づくりを目指すこと。

2無題

それを目的に掲げた背景には、森脇さんと山岸さんの対立関係にあった二人が話をしているのを見て、立場は違っても人と人とが繋がることは可能なことであるのだと感じたからだそうです。
目標を具体的にしていくために、企業や行政、地域住民という大きいな括りで対応するのではなく、それぞれ内部の人間が信頼関係を築いていく。過去から現在まで続く互いのすれ違いや認識のずれを共有し、それぞれができることを取り組んでいけるような関係へ、と考えたそうです。

3無題

発表後のコメントでは「一社員・一公務員が組織に影響を与え、地域社会の流れを変えていけるような広がりを作れるとは思えない」「感情論で説き伏せているように感じる部分があり、私たちが出来る具体的な提案も欲しかった」という意見が出ました。ですが、現実的な対策や対応の根本となる信念や考えを「チーム・紅茶花伝」なりに分析できたことはよかったことだと思います。

・京都精華大学 環境教育実習 4日間の様子はこちら
環境教育実習1日目 大阪ガス
環境教育実習1日目 永野千代子さん
環境教育実習2日目 国交省
環境教育実習2日目 西淀川高校
環境教育実習2日目 山岸公夫さん(元神戸製鋼職員)
環境教育実習3日目 発表準備
環境教育実習4日目 発表 チーム・スパークリング
環境教育実習4日目 発表 チーム・マンゴーLASSI

京都精華大学 環境教育実習4日目 発表 チーム・スパークリング

 授業最終日、発表の日がやってきました。どのチームも授業開始の2時間前にやってきてパワーポイントとレジュメの最終仕上げを行いました。皆が作業している場所でパワーポイントを実際にスクリーンに映し、リハーサルを行いましたが、どのチームも自チームの仕上げに集中して他チームのリハーサルに見向きもしませんでした。それ程みんなが一生懸命に西淀川公害に向き合っていました。

「チーム・スパークリング」
1スパークリング

 「チーム・スパークリング」は、西淀川公害問題に関する法律や制度を住民の手によって変える、という視点から発表を行いました。地域住民を主体においた理由を次のようにあげています。一つは公害患者の永野千代子さんが言う「西淀川をきれいで住みやすい街に」という想いと、行政や企業の考え方や法制度のズレを感じたこと。そして、実際にその土地に暮らしている地域住民こそ、生活環境が悪化すれば一番被害を受ける存在であり、行政などと比べて、より生活に則した現実的で根本的な改善を行えるからだとしていました.。

無題 スパークリング2

 そこで制度整備の具体的な方法として、西淀川高校を利用した環境イベントを提案しました。多くの人に関心を持ってもらうきっかけを作ることで、西淀川公害のことを知り、知ったうえで考え、法整備を求める行動につながっていくことを期待してのものです。隣接する古河ケミカルズの工場内ツアーで、現在の環境汚染対策を実際に見る。京都精華大学や第三者の視点からみた西淀川をパネル展示で紹介する。きれいで住みやすい街づくりのための地域構想を提示するなど、行政・企業・地域といった大きな枠でのつながりを主体とする具体的な内容があげられました。

無題 3

 他チームからは「イベントを催すことで本当に住民が公害や環境問題に関心を持ち、法整備へと行動して行けるのか?」「内容が少し硬く感じる。住民は気軽に参加できにくいのではないか」というコメントがでました。それでも、住民自身が自分たちの生活環境を創っていく、住民の行動が企業や国を動かす力を持つのだという想いが伝わってくる発表でした。

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 環境教育実習1日目 大阪ガス
 環境教育実習1日目 永野千代子さん
 環境教育実習2日目 国交省
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 環境教育実習4日目 発表 チーム・紅茶花伝
 環境教育実習4日目 発表 チーム・マンゴーLASSI

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