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ブログカテゴリー » 資料館(エコミューズ)

京都精華大学 環境教育実習1日目 大阪ガス

 8月1日、2日の2日間、京都精華大学の学生10人が西淀川公害の今を学ぶため西淀川を訪れました。1日目は大阪ガス、公害患者の永野千代子さん。2日目は国土交通省、西淀川高校のエココミュニケーションクラブ、元神戸製鋼所の山岸公夫さんにお話を伺いました。そして2日間のフィールドワークもとにして、何を感じ、考えたのか8月3日と4日に京都精華大学でグループ発表を行いました。

1日目
大阪ガス(館長代理中田洋太郎さん、CSR古寺淳二さん)
 
 環境教育実習のスタートは大阪ガスから始まりました。大阪高石市にある泉北製造所とガス科学館を見学しました。大阪ガスは西淀川公害裁判の被告企業10社中の1社で、1971年に天然ガス(LNG)への移行を決定する前までは石炭を原料にガスを作っていました。当時は此花に工場があり、石炭ガスは煙を大量に出すため、対岸にある西淀川にも被害はあったという理由で被告に挙げられました。

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 ガス科学館では館長代理の中田さんが、天然ガスが採掘されて家庭へ送られるまでの仕組みや、大阪ガスの歴史など資料館を案内しながら説明してくださいました。元技術者の中田さんは楽しそうにガスの事や機械のことを話してくださっていて、本当にガスや工場のことが好きなんだなと感じました。ただ残念なことに西淀川公害のことは資料展示にはないようでした。P8017971

 その後お話をしてくださったCSRの古寺さんは、天然ガス(LNG)について笑いを交えながら詳しく説明をしてくださいました。天然ガスはコストが安い上に、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)の発生量を石炭ガスに比べて大幅に減らし、硫黄酸化物(SOx)の発生量をゼロにするという環境にやさしいクリーンなエネルギーだそうです。古寺さんが胸を張りながら余裕を持って説明する姿から、大阪ガスという会社に自信を持っているんだなぁと感じました。
ただ、学生の中には「公害のことに触れる話をあまり聞けなかったので、社会科見学や企業説明会のような印象を受けた」と感じる人もいました。現在、工場立地場所と西淀川は離れていますが、理想を言えば、西淀川公害のことを踏まえつつ、あおぞら財団や住民の方、大阪ガスとが今よりも積極的に関われるようになれば、さらによりよい関係を築くことが出来、もっと住みやすい西淀川になっていくのではと感じました。

・京都精華大学 環境教育実習 4日間の様子はこちら
 環境教育実習1日目 永野千代子さん
 環境教育実習2日目 国交省
 環境教育実習2日目 西淀川高校
 環境教育実習2日目 山岸公夫さん(元神戸製鋼職員)
 環境教育実習3日目 発表準備
 環境教育実習4日目 発表 チーム・スパークリング
 環境教育実習4日目 発表 チーム・紅茶花伝
 環境教育実習4日目 発表 チーム・マンゴーLASSI

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,西淀川公害授業,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2012年8月23日1:58 PM

立教大学共生社会研究センターを訪問しました

2012年7月27日(金)
立教大学共生社会研究センターを訪問しました。
ここには、住民図書館の資料や宇井純先生の資料など、市民運動の資料が沢山保存されています。
その中の一つに、千葉川鉄大気汚染裁判の資料があり、現在どの様な状態にあるのかについてお話をうかがってまいりました。
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普通の一軒家なんです。
しかし、中はびっしり資料でいっぱいです。
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上の方を紐で縛っているのは、去年の東北の地震で棚から落ちたからそうです。

宇井先生の資料を見ている時に「四日市」の文字を発見
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宇井先生の整理能力の高さはすごいなぁと思います。
ファイルを見せていただいていると、患者会とのやり取りの手紙が。
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こうやって資料が保存されているからこそわかる情報なのだなぁと思いました。

千葉川鉄大気汚染裁判の資料はまだ開架されていないようですが、
連携をしながら、整理をしていければいいなぁとお話をしました。
資料が大切に保存され、活用されている様子を見ると元気になります。
私たちもがんばります(林)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2012年8月7日6:12 PM

若武者たちがあおぞら財団にやってきました(8/3)

第7期若武者育成塾
日時=2012年8月3日(金)
主催=アサヒビール株式会社、公益社団法人日本環境教育フォーラム
参加者=高校生25人、引率教員7人、運営スタッフほか17人
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西日本各地から集まった高校生25人が、あおぞら財団に研修に来ました。これはアサヒビール株式会社と公益社団法人に本環境教育フォーラムが主催する「若武者育成塾」という高校生を対象とした環境研修プログラムです。
http://www.asahibeer.co.jp/csr/eco_v/edu/wij/index.html

西淀川区に到着後、2チームに分かれて、大野川緑陰道路と歌島橋交差点をメインにフィールドワークをおこないました。

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その後、林研究員から西淀川公害やあおぞら財団の取り組みについて紹介をおこない、森脇君雄理事が公害反対運動や被害者としての体験を語りました。

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参加者の高校生からは、「大気汚染の状態は今後どうなっていくのかビジョンはありますか?」といった質問がありました。

暑い中、みな、真剣な表情でした。Tシャツの背中に書かれた「若武者育成塾」がなかなか迫力ありました。

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記・鎗山

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,視察受入 — aozorafoundation 公開日 5:32 PM

シンポジウム 環境教育をラディカルに問い直す

2012年7月7日に京都精華大学にて「シンポジウム 環境教育をラディカルに問い直す」が開催されました。
井上有一・今村光章編『環境教育学 ― 社会的公正と存在の豊かさを求めて』(法律文化社、2012)を手掛かりに
これまでの環境教育の枠組みを根本から問い直し、持続可能な未来社会の実現に貢献できる環境教育にはなにが必要かを環境思想と教育哲学の立場から探るという、枠組みが大きいシンポジウムに、あおぞら財団の公害教育の実践も加えていただけることになりました。
(第2章の公害教育にて取り上げられています)

内容については
細川弘明先生のブログ :kuwasiku:
奥田みのりさんの記事(オルタナ) :kuwasiku:
をご覧ください。

この本は環境教育だけではなく、開発教育や教育哲学からの視点があり、環境教育のめざすところが「環境の知識を学ぶ」為だけではないところが面白いのですが、議論が「遊び」や「無為」、「死」など、人間形成にかかわる部分まで及び、難しかったけれど面白かったです。
シンポジウムのおかげで、これからも公害教育がんばろう!と元気になりました。(林)

倉敷公害裁判資料を整理しました

2012年7月8日、9日
倉敷公害裁判資料を整理していますが、裁判資料の目録が半分くらい完成したので、現地で関係者が集まって、確認作業を行いました。
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患者会所蔵の裁判資料はみずしま財団にあります。順調に整理が終わりましたが、問題は写真資料。
いろいろ雑多にありますが、場所やイベントが分かりません。
運動関係の資料は、いいところの写真を記録集や報道に使った後、アルバムに戻さないことが多いので、歯抜けになったアルバムを眺めながら、「あの写真はどこに行ったかなぁ」という状態になりがちです。
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翌日は、弁護団資料がある岡山あさひ法律事務所へ。公害裁判資料といっても、他の地域の資料などが混じっていたりもするので、並べ替えをしました。
裁判記録(裁判所に提出した資料)、弁護団資料、その他裁判、書証類と4つの棚に分類することができました。

裁判記録の棚
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弁護団資料の棚
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書証類の棚
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他地域の裁判関係
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患者会と法律事務所に所蔵されている裁判記録は、基本的には同じ資料なのですが、
最初、法律事務所に所蔵されている資料を見て「これは患者会の資料が少ないのではないか?と疑問に思っていたのですが、この様に整理すると、患者会と同じくらいのボリュームである事が分かってきました。それでも、付き合わせをしてみるとお互いにない資料があったりします。
秋ぐらいまでに裁判資料は整理を終わらせたいところです。(林)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2012年7月11日4:34 PM
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