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ブログカテゴリー » 環境学習

大阪公立大学「都市基盤計画特論」発表会(3/29)

大阪公立大学大学院の講義「都市基盤計画特論」では、12月~1月にわたって西淀川で授業が行われ、その成果の発表会が3月29日にあおぞら財団にて行われました。

参加者はあおぞら財団職員の他、西淀川公害患者と家族の会事務局の上田さん、西淀川区役所政策共創課課長の西尾さんです。

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発表の様子

 

発表では、「西淀川区緑陰道路に係る提案」と題して、防災対策と住民間交流をはぐくむ空間とイベントの提案がありました。

イベントの概要は、防災対策として「B級グルメ炊き出し防災フェス」、「防災設備整備」、住民間交流として「ウォーキングイベント」、「健康イベント」。「オープンファクトリー」、「教育イベント」、緑陰道路拡張として「滞留空間整備」の具体的な内容が検討されていました。

西淀川区民の宝である「大野川緑陰道路」を軸として、様々なイベントや整備によって、防災地策と住民間交流をはぐくむ空間として活用しようという内容です。

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B級グルメ炊き出し防災フェスタの提案

 

質疑応答では、実施方法や空間の使い方等についてやり取りが行われました。

学生の発表の後、指導教員である吉田先生から「グリーンインフラ」についてお話がありました。ヨーロッパを中心に、街中の緑をグリーンインフラとしての位置づけが進んでいます。街中の緑は生物多様性の観点から重要であるだけでなく、食糧栽培もおこなっているそうです。

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吉田先生から「世界を見据えて公共空間の展望」のお話

 

イギリスでは、都市部にある緑地や公園を貨幣換算し、周りの住宅地が緑があることで価値が高まっていることを示しています。それにより、都市部内の緑をだれが維持するのかという議論ができるようになります。

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ロンドンのアーバンフォレストの経済価値の推計

 

大阪の街路樹は100万本弱で、ロンドンの850万本弱の8分の1以下であり、現在は、大量の街路樹の伐採をすすめています。今後の都市の価値を高め、人々の生活を守り、気候変動等や生物多様性にも寄与するグリーンインフラについて、参考になるお話でした。

2023年度の大阪公立大学大学院の講義「都市基盤計画特論」は今回の発表会にて終了となりました。大学院生のみなさんは、西淀川区をフィールドにして、地域からの学びを経て具体的な地域への提案を作成しました。その提案内容は、西淀川区を新たな角度から捉えることにも繋がったと思います。

(谷内)


あおぞら財団では、フィールドワークや公害患者さんの語り部などを取り入れたオーダーメイドの授業、研修を行っています。SDGs達成に向け、パートナーシップで問題解決に取り組んだ大気汚染公害の経験を、現地で学んでみませんか?

あおぞら財団の授業、研修に興味のある方はこちら↓をご覧ください。

研修・教育(「あおぞら財団の研修・教育」のページに飛びます)

 

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習 — aozorafoundation 公開日 2024年4月24日11:07 AM

雨降りの中、春の探鳥会を開催(4/21)

4月21日(日)に矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会を開催しました。

参加者は31人(一般参加9人、野鳥の会会員19人、リーダー3人)です。春は冬鳥が北の繁殖地へ渡り、夏鳥は南から渡っていくほか、シギやチドリ等の旅鳥も観察できる季節です。

午前中は曇りとの天気予報もありましたので決行しましたが、雨に降られながらの探鳥会となりました。雨の日でも鳥は観察できるのかという疑問がわくと思いますが、鳥は強い風には弱いものの、雨でもあまり変わらずに活動しています。

福駅から大野川緑陰道路を通り、福の漁港を経て、西島水門まで行ったあたりで、雨が強くなったので、一旦終了し、元気な方々だけ矢倉干潟を目指しました。

道中、野鳥の会リーダーから豊富な野鳥の知識を教えてもらいました。

鳩には尾脂腺が発達していない代わりに粉綿羽という短い羽毛を使って羽根の手入れをしていること、鳥の中には見せかけの羽繕いでメスにアピールするものがいること、カワウには鼻の穴がないこと、鳥の首は可動域が大きく270度もまわることなど。
少し知識があると野鳥の観察がさらに楽しくなりますね。

今回は、福の船だまりでササゴイ、淀川でミサゴ、矢倉の干潟ではシギやチドリなど、全部で29種類が観察できました。

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また雨降りの探鳥会になってしまいました(涙)

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キジバト。背中の茶色いうろこ模様が特徴

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福の船だまりでササゴイやカモ等の観察

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カワウには鼻の穴がない

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大空を悠々と飛ぶミサゴ。淀川の鉄塔で巣作りをしていますが、繁殖には成功していないようです

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ハシボソガラス。街中によくいるのはハシブトガラスよりもくちばしが細く、鳴き声がガーガーと濁っています

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雨の中、半数の人が目的地の矢倉海岸までたどり着きました。左端にアオサギ

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矢倉緑地の干潟にいたアオサギ。首の後ろの羽が茶色くなっていました

今回は、野鳥の会大阪支部の「榎本佳樹生誕150年記念シーズン2」も兼ねていました。

榎本佳樹さんは日本野鳥の会大阪支部創設期に野鳥指導員として活躍された方です。榎本さんは「大阪からスズメとササゴイはいなくなることはない」と言っておられたそうで、今回、ササゴイを見ることができたのは何かの縁を感じました。

ササゴイはゴイサギによく似ていますが、ゴイサギにある冠羽がなく、ゴイサギよりも少し小さいのが特徴です。
榎本さんが活躍された時代、ササゴイは大阪ではありふれた鳥だったようですが、現在では大阪府レッドデータブックで準絶滅危惧とされています。

野鳥は自然の物差しと言われていて、鳥の観察を続けることは環境の細やかな変化をみることにつながります。気候変動や海洋プラスチックなどが野鳥にも大きな影響を与えていると思われます。今後も探鳥会を続けながら、西淀川の環境の変化を観察していきたいと思います。

次は9/1(日)の開催です。是非お越しください。
次こそは晴れますように!

観察種数 29種
ヒドリガモ、カルガモ、ホシハジロ、カンムリカイツブリ、キジバト、カワウ、ササゴイ、アオサギ、ダイサギ、オオバン、コチドリ、チョウシャクシギ、イソシギ、ハマシギ、ミサゴ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、コアジサジ、キビタキ、ドバト

(記:谷内)


次回 2024年9月1日(土)予定
集合時間9:30 阪神なんば線福駅
解散12:30
夏の終わりのまだ暑い時期ですが、シギ・チドリなど干潟、湿地などに生息する渡り鳥を観察することができます。
是非子どもさんの参加もお待ちしています。

合同開催「バーディ 海辺の生き物」
カニやイソギンチャク、カイメンなど海辺の生き物に目を向けます。バーディ参加者はお弁当を持参、13:00頃矢倉緑地を出発、14:00頃に福駅開催予定です。

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2024年度探鳥会チラシ(pdf)はこちら

■あおぞら財団のこれまでの探鳥会の紹介はコチラ

http://aozora.or.jp/archives/category/egakushu/yagurakaigan
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■主催(問合先)
公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号あおぞらビル4階
(Tel) 06-6475-8885 (Fax) 06-6478-5885
電子メール:webmaster[at]aozora.or.jp([at]を@に変えてください)
http://aozora.or.jp/

■共催
日本野鳥の会 大阪支部
〒543-0011 大阪府大阪市天王寺区清水谷町6-16
https://wbsjosaka.com/

※探鳥会は西淀川区との共創事業として実施します。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 2024年4月23日5:57 PM

【動画】「未来を担うSDGsのまち、西淀川区!」にて、探鳥会紹介

このたび、西淀川区が動画「未来を担うSDGsのまち、西淀川区!」を作成しました。西淀川区はSDGsの達成に向けた取り組みを紹介する動画です。

この動画の中で、矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会が紹介されていますので、是非ご覧ください。

※矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会の紹介は、1:46~2:12です。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 5:06 PM

【参加募集】矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会のお知らせ(4/21)

春の探鳥会のご案内です。

日本から北へ渡ってゆく鳥、南から日本へ渡ってくる鳥が交錯する「春の渡り」のシーズンです。
今回はどんな鳥を観察できるでしょうか?

緑陰道路から矢倉海岸は平たんですので、小さなお子さんやご年配の方にも、適度なウォーキングコースでもあります。

暖かい日差しのこの季節、さわやかな朝のひとときを一緒に過ごしましょう。

ぜひご参加ください!

※探鳥会は西淀川区との共創事業として実施します。

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■矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会■
~西淀川区で野鳥観察~
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西淀川区は、海や川、干潟や緑地、変化に富んだ土地があるため、様々な野鳥が集まります。
初めての方はなかなか鳥をみつけることが難しいのですが、日本野鳥の会大阪支部のリーダーが、その豊富な知識で解説してくださいます。

■日時:
2024年4月21日(日)午前9時30分~12時30分
*雨天・雷注意報発令時中止(Facebook等で告知します)

■集合:阪神なんば線「福」駅東口集合(9:30)
■解散:矢倉緑地公園(12:30)
■参加方法 当日、集合場所へお集まり下さい。
■参加費(保険代) 200円
■持物・格好 水筒、双眼鏡(あれば)、筆記用具
■当日の流れ:
阪神福駅に集合し、野鳥を見ながら歩いて矢倉海岸まで向かいます。
約3.5km歩きます。
*お弁当を持参し、終了後、矢倉緑地公園でお昼を食べるのも良いですね。

■合同開催:榎本佳樹生誕150年記念シーズン2:日本野鳥の会大阪支部創設当時に野鳥指導員として会の発展に寄与された榎本佳樹さん(大阪支部発行の「野鳥便覧」の著者で、野鳥の生態研究と愛護運動に尽力)の生誕150年を記念した事業の一つとしても位置付けています。

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2024年度探鳥会チラシ(pdf)はこちら

■あおぞら財団のこれまでの探鳥会の紹介はコチラ
http://aozora.or.jp/archives/category/egakushu/yagurakaigan

■日本野鳥の会大阪支部の矢倉海岸探鳥会の記録はコチラ(2017年3月まで)
https://wbsjosaka.com/bw/teirei/yagura/2022/01/06/record/

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■主催(問合先)
公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号あおぞらビル4階
(Tel) 06-6475-8885 (Fax) 06-6478-5885
http://aozora.or.jp/

■共催
日本野鳥の会 大阪支部
〒543-0011 大阪府大阪市天王寺区清水谷町6-16
https://wbsjosaka.com/
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※2024年度 西淀川区役所共創事業として、西淀川区と連携しながら実施しています。

Filed under: イベント案内,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 2024年4月11日5:40 PM

「矢倉緑地プラスチックごみゼロアクション」に協力(3/27)

3月27日に「矢倉緑地プラスチックごみゼロアクション」が西淀川区主催で開催され、あおぞら財団も協力しました。一般参加者は14人。

あおぞら財団と日本野鳥の会大阪支部は野鳥観察を行いました。キリリコロロとかわいい声でさえずるカワラヒワ、ホシハジロ、ツバメ、イソヒヨドリ、カワウ、ミサゴ、カンムリカイツブリなどを観察できました。

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双眼鏡やフィールドスコープで野鳥を観察

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ちょうど目の前に降りてきたイソヒヨドリ

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カンムリカイツブリ。何度も水に潜って餌をとっていました

 

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野鳥の会のリーダーに解説をしてもらいました

 

干潟での生き物探しも行われました。干潟の石をひっくり返してカニや貝、エビ、ゾウリムシ、クラゲ、ミミズハゼなどの様々な生き物を探し、大阪市自然史博物館の講師の先生に名前や生態等を解説してもらいました。
干潟の石に付着している緑色のふわふわした植物はスジアオノリで、四国や和歌山などでは高値で取引されている食材です。他に、藻類を食べるイシマキガイは汽水域に生息しており真水では貝が溶けてしまうこと、外来種のヨーロッパフジツボ、エイの餌になるヒバリガイ、髪の毛のような触手をなびかせて浮遊するカミクラゲ、はさみから4400度の気泡を出すイソテッポウエビなど、多種多様な生態を持つ豊かな生物について教えてもらいました。最近は、淀川河口付近ではエイによるシジミの収穫の激減が増えており、食卓にも影響を与えているそうです。

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干潟の生き物探し

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汽水域に生息するケフサイソガニ

 

最後は干潟のゴミ拾いです。環境局 環境管理課 水環境保全グループから海洋プラスチックについてお話を聞いた後、手分けしてごみを拾いました。たくさんのプラスチックゴミが打ち上げられていて、短時間でしたが53袋ものゴミが集まりました。ゴミのほとんどはプラスチックです。

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集められたたくさんのゴミ

 

海洋プラスチックの主な原因は陸上からの流出です。こういった海岸の清掃活動の他、普段からプラスチック製品をできるだけ使わない、街中のゴミを拾うといったことが大事です。今、マイクロプラスチックは北極圏にまで及んでいて生態系にも影響を与えつつあります。

矢倉緑地公園の豊かな自然に触れ、プラスチック問題の深刻さを改めて感じました。

大阪市環境局環境管理部環境管理課水環境保全グループ 「矢倉緑地プラスチックごみゼロアクション」で水環境啓発事業を実施しました(令和6年3月27日)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習 — aozorafoundation 公開日 3:44 PM
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