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» 2008 » 9月

「秋は“食”について考えてみよう!」


9月11日(木)
大阪経済大学
インターンシップ生 野田 健太

今日は、大阪よどがわ市民生活協同組合本部で開催された「”食”を考えるひろば」事前プレゼンというイベントに参加してきました。


「“食”を考えるひろば」事前プレゼンでは、よどがわ市民生協行政区単位のよりあいごとに食に関するイベントを開催するための内容を決めるための集いです。各団体の方が独自の楽しい取り組みを紹介してくれました。

それでは、この日、各団体の方が紹介してくれました“食”に関する様々な楽しい取り組みの一部を紹介します。

まず始めに紹介するのは大阪よどがわ市民生協「環境グループ」さんです。
Section1「大根一本を使ったエコ料理」


みなさんは、料理をする時に、食材の全ての部分を使うようなエコを心がけていますか?
大阪よどがわ市民生協「環境グループ」さんは、大根まるごと一本を使ったエコ料理の紹介をしてくれました。
大根まるごと一本を使うという事は、「大根の“葉”“皮”“先”」等の部分を余すところなく使った料理という事です。

次は、私がインターンシップでお世話になっている「あおぞら財団」による「食と交通と環境を学ぶ」ゲームを紹介します。
Section2「フードマイレージ」


まず、みなさんは、夕食の献立を考えて食材をスーパーに買い出しにいきますよね。
そこで買う時に、まずチェックするのは、第一に値段だと思います。値段の次に産地や食材の品質のチェックをしている思います。
ここでエコを気にかけるのであれば、まず第一に産地を気にとめてもらいたいです。
産地を気にとめてもらいたいというのは、環境問題について考えてもらいたいという意味で、どこの産地の食材は品質が悪いからダメとかではありません。

次に、フードマイレージの説明です。
フードマイレージ=食材が産地から消費者に届くまでの距離・重量を表します。

                   輸送×重量

このフードマイレージの値は、遠距離からたくさんの量が運ばれると、値が増大します。
つまり、フードマイレージ値が高いと輸送時にかかる運搬車の二酸化酸素排出量が増え、地球温暖化の原因になってくるという事です

本題の「フードマイレージ買い物ゲーム」の紹介です。

① 最初は、1970年代チームと現代チームにわかれます
② ①をふまえて、カードで買い物に行く交通手段・店を選択します。
③ 予算の範囲内で食材カードを選び買い物をします
④ 食べたつもりで、夕食のメニューを決定し、夕食のメニューの絵を描きます。
⑤ 最後に1970年代チームと現代チームのフードマイレージ値の測定。

「フードマイレージ買い物ゲーム」をする事によって、1970年代チームと現代チームではどのぐらいフードマイレージ値が違うか。なぜ両者にフードマイレージ値に差がつくのか?1970年代チームと現代チームのフードマイレージ値を比較する事により、二酸化炭素排出量の違いが分かるという事でみんなで楽しく環境問題について勉強してもらえます。

COOP(生活協同組合)さんによる、毎日の食生活の楽しい栄養バランス簡単チェック法!
Section3「栄養バランスチェックカード」


この「栄養バランスチェックカード」は、みなさんの「朝食・昼食・夕食」に使われた食材(食材カードの裏面)が、(体の血や肉をつくる)・(体を動かす力になる)・(体の調子をととのえる)に分けられています。
使用法
「昨日の朝・昼・夕食で食べたもの」の食材をチェックし、栄養バランスチェックカード(食品カード)を選んでもらいます。
食品カードの裏面をめくってもらうと、食材別と体の中での働きによって分けられており、食品カードの裏面の赤・黄・緑のバランスによって、自分自身が知らないうちにどのような食材を好んで食べているのかや、避けているのかを知る事ができます。
栄養バランスチェックカードの3色の比率が相対的になってバランス良く食事生活を送っているのかを簡単にチェックする事ができます。

この日の私の感想
まずはじめに、大勢の�
�婦の方が「食」に対しての意識の向上・環境問題について真剣に向き合っている事に驚きました。
私自身も、環境問題・日本の「食」の安全についての再確認、そして新たな発見も勉強できました。
「環境グループ」さんの大根一本丸ごと料理では、私は実家で大根を使った料理をする時などでは、大根の葉や皮の部分は、絶対に捨てていましたし、使った事など一度もありませんでした。
しかし、「環境グループ」さんに教えてもらった料理方法によって、自分の実家での大根を使った料理のレパートリーも増え、そして、大根一本丸ごと使う事で、ゴミの量を少しでも減らす事ができるので、これがエコであるという事を凄く勉強させられました。
たったひとつの食べ物でも粗末にしない。使い方などいくらでもあるという事を教わり勉強させられ、そして、大根丸ごと一本の料理はとても美味しそうだったので、私の実家の夕食で早速実践したいと思います。

そして、次に私がインターンシップでお世話になっている「あおぞら財団」の林さんによる「フードマイレージ買い物ゲーム」の講義の感想です。
私が後ろから見学していて気づいた事は、主婦の方達が真剣に集中して聞いているという事です。
そして、私は、林さんの講義を聴く前はフードマイレージの事は少ししか知らなくて、食事のメニューに使う食材のレパートリーも少なかったので、こんな私でもこのゲームができるのかなと思っていましたが、今日、林さんのフードマイレージの講義で、少しの食事のメニューしか知らない私でも簡単に取り組めて学習できるゲームであると分かりました。

今回紹介できなかったのですが、「生協食品と市販食品の食べ比べ」というコーナーがありました。
その中でも、私の目についたのが「生協ヨーグルト」でした。
私が小さかった頃から現在まで、おいしくこのヨーグルトを食べているのですが、この「食べ比べコーナー」であらためて市販のヨーグルトと比べてみると、全然違うという事に驚かされました。
何が違うのかというと、市販のヨーグルトは時間をおきますと、汁みたいなものがでてきて、ヨーグルトの形が崩れてしまうのですが、生協ヨーグルトは、汁が全然でてきませんし、ヨーグルトの形が崩れません。
このヨーグルトの「食べ比べコーナー」を見て、COOP(生活協同組合)さんは、私たち消費者に、体に健康でおいしい物を提供しようと試行錯誤して開発しているという事が分かりました。

また、COOP(生活協同組合)さんによる栄養バランスチェックカードの発想はおもしろいなと思いました。
自分が偏食をしているかどうかをひとめで分かる工夫は凄いと思います。
私も、昨日の夕御飯を思い出して、頑張って隠れて栄養バランスチェックをしてみると、赤のチェックカードが少なくて驚きました。私は、乳製品は好きなのですが、豆類を食べてない事が分かりました。
この栄養バランスチェックカードで自分の偏食が分かったので、これを機に豆類もたくさん食べようと思います。

最後に、各団体の方が一般の人でも真剣に“食”に対してのエコ意識をもってもらおうと、様々な楽しくて環境にやさしい取り組みを行っている事が分かりました。
エコの取り組みの方法は、自分だけでなく、他人にも教える。
一人一人のエコに対する意識を向上する事で、未来の環境は少しでも変わってくる。
将来、大人になるこども達の為に、住みやすく、地球に優しい環境を作っていく事が大切であるという事を今回のイベントで学びました。




Filed under: 環境学習 | フードマイレージ — aozorafoundation 公開日 2008/09/12(金) 12:23

あおぞら財団誕生日


今日は、あおぞら財団の12回目の誕生日です。
1996年9月11日にあおぞら財団が誕生しました。

とくに、休みを取るわけでなく通常勤務をしていますが、
これまで活動を続けてこれたのは、皆様の支えがあってこそだと思います。

これからもあおぞら財団をどうぞよろしくお願いいたします。




Filed under: 事務局 | 事務局より — aozorafoundation 公開日 2008/09/11(木) 05:00

教育研究会が見学研修に来てくれました


2008年9月9日

大阪市中学教育研究会特別活動部の2ブロックが
見学研修としてあおぞら財団にこられました。

これも、ESDの縁で、中高交流事業で知り合いになった先生が企画したものです。

自転車マップや地域調べ、菜の花プロジェクトやフードマイレージなど
生徒会活動や総合的な学習でできることの参考になればと
活動を紹介しました。

廃油回収に関心がある学校もあり、ESDの輪が広がっていくといいなぁと思います。






Filed under: 環境学習 | 西淀川ESD菜の花プロジェクト — aozorafoundation 公開日 2008/09/11(木) 04:58

大気汚染をテーマに日中韓で環境教育の輪


遅ればせながら、昨年秋の報告をさせていただきます。

日中韓環境教育ワークショップであおぞら財団の活動発表
中国・北京の大気汚染は、オリンピック開催で何かと話題にのぼったので、日本でも多くの人がその問題を知ることになったかと思います。
2007年10月25日〜26日に北京で開催された「第8回 日中韓環境教育ワークショップ・シンポジウム(TEEN)」の全体テーマはまさに「大気汚染」。そこで、あおぞら財団の環境教育活動について発表してきました。日中韓の共通言語は英語。英語で発表しなければならないということで、「大丈夫かなあ?」とかなり不安がありましたが、原稿を見ながら、どうにか無事発表することができました(みなさんに伝わっているといいのですが・・・)。私の発表要旨はあおぞら財団ホームページで見ることができます。
コチラ→ http://www.aozora.or.jp/koryu.htm (出版物・資料等の項目)


●発表のようす


●会議のようす

逃れようがない大気汚染
空港に着いたのはお昼過ぎ。でも、外の景色はまるで夕方。すべてのものが霞んでいます。中国の大気汚染については噂には聞いていましたが、「こんな情景が広がっているなんて・・・」。想像をはるかに超えていました。太陽までもが霞んでいるので、カメラのレンズを直接向けることができます。夜は霞んだ空気にネオンの光が乱反射して、ぼんやりとした灯りがあちこちに見られます。滞在中、ひどい霧で視界が悪くなったため、高速道路や空港が閉鎖になり、大気汚染のために、子どもやお年寄りはなるべく外出しないようにとの通告が出ました。もともと霧の発生しやすい地形だと聞きました。おそらく、その霧と大気汚染が合わさっていると思います。
空気が汚染されてしまったら、そこからは、逃れようがないのだと、身をもって感じました。しかし、私たちは一時的な滞在です。そこに住み暮らす人びとが、一番苦労されているのです。短期間の滞在で、決めつけることはできませんが、多くの人たちの健康に影響が及んでいるのではないでしょうか。日本から仕事で中国に滞在している人たちからは、中国に来てから、子どもが気管支の病気になってしまった、といった話を数人から聞きました。
問題の大きさには正直、愕然とします。でもその一方で、今回の中国訪問では、日中韓で環境教育にたずさわる人たちが、協力の輪を確実に広げていることも感じました。


●お昼すぎなのに夕方のような空


●歩道橋の上から


●乱反射する光

鎗山善理子(あおぞら財団)

<補足>
日中韓環境教育ワークショップ・シンポジウムは、2000年2月に北京で開催された第2回日中韓三カ国環境大臣会合において、”国境を超えて、私たちの環境を守っていこう”という意識向上を図る協力プロジェクトを形成・推進する決定を受けて始まった事業です。
詳しくは、こちら→ http://www.jeef.or.jp/TEEN/index.html




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2008/09/11(木) 03:25

イタイイタイ病 汚染ゼロをめざして、原因企業の立入調査


富山県神通川流域。「イタイイタイ病」が公害認定され、被害を訴えた裁判がはじまって今年で40年になります。公害の原因は三井金属神岡鉱業所(現、神岡鉱業株式会社)から排出されたカドミウムで、神通川に流されたカドミウムが人体、そして田畑を汚染しました。
私は2008年8月2日〜3日におこなわれた「第37回 立入調査」に参加しました。あわせて、イタイイタイ病の歴史を伝える施設「清流会館」(富山市婦中町萩島)を見学しました。

●清流会館の入り口

「今日の学習会は明日のためであり、100年後のためでもある」
1972年から毎年1回、公害の原因企業の立入調査がおこなわれています。調査に参加するのは、イタイイタイ病を患った家族や親戚をもつ人、カドミウムの被害を受けた農地の所有者、それから弁護士、学者などです。イタイイタイ病裁判では1972年に被害住民が勝訴し、原因企業と住民との間で「公害防止協定」が結ばれました。この協定では、住民たちの立入調査権を認めており、立入調査を毎年実施することで、汚染を防止し、神通川のカドミウム濃度を自然界の値と同じにすることをめざしています。
立入調査には100人ほどの人たちが参加しており、1日目はこれまでの経過や次の日の立入調査のポイントを学ぶための学習会がありました。住民側の協力学者の代表として倉知三夫・京都大学名誉教授は挨拶でこう述べました。「今日の学習会は明日のためであり、100年後のためでもあるのです」と。今、この瞬間が「100年後のため」なのだと思うと、身が引き締まる思いがしました。

イタイイタイ病の歴史を伝える施設「清流会館」
被害の救済と再発防止活動の拠点として「清流会館」があります。館内には、歴史的経過がわかるパネルや汚染土壌の復元事業を説明したコーナーなどがあります。この会館は被害者団体が自ら建設し、運営している民間施設です。一方、イタイイタイ病に関しては、行政が運営する施設はありません。被害者団体は国と富山県にたいして、資料館の建設を要望しています。公害に関する資料をいかに保存し、将来へ役立てていくかは、エコミューズだけではなく、他の地域でも抱えている課題です。


●清流会館内のようす

きれいなもの(清)と汚いもの(濁)を分ける—「清濁分離」の哲学
 2日目、快晴の空のもと、7つのグループに分かれて調査がはじまりました。私は「鹿間工場コース」に参加。現在は、鉱石の採掘はおこなわれておらず、鉛のリサイクル工場として機能しています。企業の説明にたいして、質問をおこなう学者たち。そこには立場は違うものの「環境をよくしたい」という同じ想いを共有する人たちの誠実な姿がありました。
 「清濁分離」という言葉を、住民側からも企業側からも聞きました。被害者側の弁護士は「清濁分離は私たちの哲学。これを追求してきた」と述べました。きれいなもの(清)は自然に戻し、汚いもの(濁)はリサイクルするか、閉じ込めるなどして、外へは出さない。とてもシンプルな考え方ですが、これを厳密に実行するのは非常に難しいことだと思います。
 神通川のカドミウム濃度はあともう一歩で自然界レベルになるそうです。また、農地の土壌改良事業は2011年で終了予定だそうです。これはカドミウム汚染という悲惨な歴史と、その解決に努力してきた人たちの積み重ねによる結果です。今後もこの歴史と取り組みから私たちは学んでいきたいと思います。


●立入調査で企業の説明を聞く


●植栽の成果が見えてきた山

鎗山善理子(あおぞら財団)




Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2008/09/11(木) 01:54
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