今日は、大阪公立大学4回生の稲田くんがアルバイトで来てくれた。若々しく、活力に満ちている感じで、なかなかに快活な青年である。第4章の5節「意見陳述書」の翻刻を行なってもらった。この資料は原告が被害を訴えているが、実に率直で迫力に満ちている箇所である。きっと稲田くんにとって思うところがあったに違いない。
本日は第4章1~5節に配列した資料を年月日順に並べなおし、それぞれの資料の位置をわかりやすくした。最後に翻刻がどこまで進んでいるか確認したところ、あともう少しというところまで来ていることを確認できた。いよいよ次は第5章「裁判の展開」に入る。ここについても翻刻すべき資料の候補はほぼ選び終わった。この調子だと2024年度内には資料の翻刻はすべて終わる可能性が見えてきた。大阪公立大学の学生さん(稲田くん・関谷くん)には大変お世話になる。手配をしてくれたのは、いつものミナコさんである。
第5章で難しかったのは、「裁判の論点の展開」であったが、ここをもう少し視点を絞って「論点を巡ること―関連共同性を中心に」としてみた。なんとかそのさわりの部分だけでも紹介できそうになってきた。なにしろ十数年にわたる裁判資料は10,000ページにおよぶかもしれないような記録である。それに取り掛からなければならないと思って心が折れそうになっていたのを、なるほどこれなら弁護士さんたちの苦心も伝わるだろうと感じられたので、不十分ながら一安心したところ。
本日は人とよく会う日であった。神戸製鋼の役員をされていた山岸公夫さんが午後ふらっと顔を出された。積もる話に盛り上がった。稲田くんやミナコさんが人生の大先輩を前に緊張していたのが、言葉を交わすうちに打ち解けていくのが見れて面白かった。
2025.2.3 小田康徳
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