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呼吸を楽に! 2025年度の楽らく呼吸会の予定

「最近、息切がする」
「この症状、他の人はどうしてるんだろう?」

そんな思いを抱えながら日々を過ごしている方へ。

あおぞら財団では、ぜん息やCOPDなどの呼吸器疾患を抱える皆さんが、ゆったりとつながり合える場「楽らく呼吸会」を開催しています。

おしゃべりしたり、専門家のお話を聞いたり、一緒に体を動かしたり。
毎回テーマが違うので、ちょっとした発見や、思わぬヒントがあるかもしれません。
ご自身のペースで、気になる回だけの参加も大歓迎です!

参加費無料・申し込み不要・見学も大歓迎!
「ちょっとのぞいてみようかな」という気持ちで、気軽に足を運んでくださいね。

🌿2025年度 楽らく呼吸会スケジュール

日程  テーマ  場所  講師
 第86回 5/9(金)13:30~15:00  みんなで歩こう 矢倉公園  矢倉公園
 第87回 7/11(金)13:30~15:00 栄養について  グリーンルーム(あおぞらビル3F会議室)オンライン 淀川勤労者厚生協会 管理栄養士
 第88回  9/12(金)13:30~15:00  自己管理、呼吸筋ストレッチ体操

FeNO検査

※協力:環境再生保全機構(予定)

 グリーンルーム(あおぞらビル3F会議室)

全国のサテライト会場と繋ぎます(予定)

びわこリハビリテーション専門職大学 教授 千住秀明先生
 第89回  11/14(金)13:30~15:00  呼吸リハビリ、じぶんでできる運動、体力測定  グリーンルーム(あおぞらビル3F会議室)  西淀病院 理学療法士または作業療法士
 第90回  2026年1/23(金)13:30~15:00  お話会、DVDをみながら呼吸筋ストレッチ体操  開催場所未定  -
 第91回 2026年3/13(金)13:30~15:00  薬について 開催場所未定 ファルマプラン 薬剤師

※チラシでは第87回を「自己管理、呼吸筋ストレッチ体操」、第88回を「栄養について」となっていますが、都合により入れ替えています。ご注意ください。

 

🌟講師から一言 びわこリハビリテーション専門職大学 教授 千住秀明先生

呼吸リハビリは、呼吸器に疾患のある患者さんの機能を可能な限り回復・維持することによって、症状を改善し、患者さん自身の生活の質を高め、自立した日常や社会生活を送れるように手助けします。

 

📌過去の楽らく呼吸会の取り組みについてはこちらをご覧下さい。

お問い合わせはこちら→ TEL.06-6475-8885(あおぞら財団 谷内・鎗山)

チラシのpdfデータはこちら

Filed under: イベント案内 | 環境保健 — aozorafoundation 公開日 2025/04/18(金) 11:17

授業事例の紹介:西淀川公害を題材に「新しい人権」を学ぶ社会科の授業

今回は、西淀川区佃中学校で、西淀川公害を題材にして行われた社会科の授業を紹介します。
担当されたのは近藤克樹先生。近藤先生は大阪市総合教育センター主催の研修で西淀川公害に触れ、「西淀川でこんなことがあったのか」と衝撃を受けたことが授業づくりのきっかけとなったそうです。

●学びのプロセス

授業は、3年生を対象に、11月21日に研究授業の一環として行われ、「新しい人権」の一つである環境権を学ぶ内容でした。
使用された資料には、あおぞら財団の公害学習資料エコミューズのパネルなどが活用されています。

 

番号 活動名 内容
公害クイズ クイズを通じて、四大公害病や西淀川公害に意識を向ける。
資料分析 資料をみながら、公害問題が全国各地で発生した理由を理解する。
地域の変遷を分析 「今昔マップ※」を使って、佃中学校周辺が農耕地から工場、住宅地へと変遷した様子を読み取り、グループで発表。
被害住民の視点に立つ 西淀川公害に関する写真や作文等を読み、被害を受けた住民の状況を理解する。
公害と人権について議論 公害によって失われる人権について話し合う。

 

※今昔マップ:埼玉大学の谷謙二教授が作った、昔と今の地図を見比べられるウェブサイト。全国59地域、明治から現代までの地形図(約4,800枚)を切り替えて表示できるます。https://ktgis.net/kjmapw/

●未来に向けた学びに

授業の前後に生徒たちが書いた「20年後の西淀川区の将来像」のミニレポートを見ると、授業後には「公平で差別のない町」「公害がなく、みんなが幸せに暮らせる町」、「SDGsを踏まえた持続可能な社会」といった意見が増えており、学びが具体的なビジョンに繋がっていることがわかりました。

近藤先生は、授業のねらいを「持続可能なまちづくりを進めるためには、住民の人権が十分に保障されることが重要であることに気づき、具体的方法を表現することができる」としています。西淀川公害が生まれた背景を学び、公害被害住民の視点に立つことが、生徒たちが「未来の主権者」としての資質を涵養するのに役立てることができたのではないかと思います。

 

佃中学校 近藤克樹先生のコメント

西淀川公害は、地域の問題に根ざしながら、新しい人権である環境権について学べる教材です。公害を学ぶことで、他の人権問題も同じ構造になっていると気づくことができます。
社会科の本質は「公民的な資質・能力」を育むこと。この授業で、生徒達に社会科の重要性や面白さが伝わったと手ごたえを感じました。

 

※機関誌りべらで連載をしている研修コーナの転載記事です(りべら167号より転載)。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 環境学習 | 資料館(エコミューズ) | 西淀川公害授業 — aozorafoundation 公開日 2025/04/18(金) 11:01

西淀川公害=資料の紹介(9)公害裁判、提訴決断への道 -大阪弁護士会公害対策委員会の「実態調査報告」—

※機関誌りべらで連載をしている所蔵資料紹介コーナーの転載記事です(りべら167号より転載)。

– – – – –

1974年、大阪弁護士会公害対策委員会(委員長 真鍋正一)は重点活動の一つとして西淀川問題小委員会を設置し、「人権擁護の立場から」大阪の大気汚染公害問題に取り組んだ。写真の冊子はこのときの調査成果で、1975年6月付け、『大気汚染 大阪西淀川における実態調査報告第一号』と名付けられた。9月には「公害健康被害補償法」(公健法)が実施されようとしていたときでもあった。

だが、大都市なかでもその周辺の工業地域に広がっていた都市型大気汚染公害の重大性は、それに取り組もうとする弁護士の間でも必ずしも十分には認識されていなかった。当時急速に会員数を増やしていた西淀川公害患者と家族の会(患者会。1972年10月結成)は、公害被害が生活の全側面にわたって被害者たちを苦しめていた実情や、補償が全くそれに見合っていないことに気付き、最低四日市公害判決(1972年7月24日)以上の補償を求めて運動を強めていた。こうした中、患者会は、大阪でも裁判でこの状況を打破できないかと若手弁護士たちに問いかけたのである。ちなみに、1969年12月制定の「公害にかかる健康被害の救済に関する特別措置法」(救済法)以来、公害認定患者数は増え続け、1975年5月26日現在では大阪市全体で6,030人、うち西淀川区は3, 607人の多数を数え、さらに増えていた。言うまでもなく、大阪市の順位は日本第一を占め続けていた。

若手弁護士たちは個々の患者と会い、彼らの心の奥底にある悩みを聞いていく中で西淀川における大気汚染公害の被害の多面性、深刻さを知り、それを取り上げることの重要性を理解していった。彼らは裁判に踏み切るための体制を固めるため、自分たちより大きな権威を持つ大阪弁護士会に対して前向きな見解を求めたのである。
「実態調査報告」はその要請によく応えている。

しかし同時に、残された大きな課題、たとえば、古い都市型工業地帯における大企業の法的責任について試論を提起している。これは、大企業から中小零細企業までもが混じりあって、相互に複合化している都市型公害でこそ求められる追及の視点であった。西淀川公害では創造性にあふれた調査と研究が何より求められていたのである。

大気汚染 大阪西淀川における実態調査報告第一号

西淀川公害訴訟弁護団資料No.7250

 

エコミューズ館長:小田康徳

図書館展示「西淀川芸術祭・みてアート2024~報告~」2025.4.18~

西淀川図書館のあおぞら財団コーナーで、「西淀川芸術祭・みてアート2024~報告~」の展示をしています。

図書館に入ってすぐのところです。

昨年2024年11/2(土)・11/3(日・祝)に開催された「みてアート2024」。
今回の展示では、【みてみて】(みてアートサテライト企画)をご紹介します。

出展アーティスト:トラン・ミン・ドゥック/中谷大知/ピー ポー マン エックス/福井美憂/mizutama/村田のぞみ/村岡亮/モリン児/力武拓也

みてアートは今年2025年度も11月に開催予定ですのでお楽しみに!

みてアートHP https://miteart.blogspot.com/

【図書館展示】
展示期間:2025年4月18日(金)~2025年6月中旬まで(予定)
展示場所:西淀川図書館
開館日:火曜日~金曜日 午前10時~午後7時
土曜日・日曜日・祝・休日 午前10時~午後5時
休館日:月曜日・第3木曜日・蔵書点検期間・年末年始
西淀川図書館のURL:https://www.oml.city.osaka.lg.jp/index.php?page_id=149

Filed under: イベント案内 | 地域づくり | みてアート | 地域づくり — aozorafoundation 公開日 2025/04/17(木) 16:26

エコミューズ館長日記No.23

今回は4月11日と14日、2日分をまとめてご報告します。

4月に入って作業を進めるうえで、新たな戦力が加わりました。大阪にある某公立大学の大学院生某コウタくんが我々の仕事の仲間に加わりました。(館長日記No.15に彼の名前が載っていることが判明したので、気になる方はそちらをご確認ください笑 byミナコ)というわけで、本格的な作業は少しずつ始まっています。今回取り組み始めたのは、資料本文の校訂作業。校訂作業とは、資料原本と翻刻文を見比べ、翻刻文が原本通り、もしくは原本も含めて疑問な点がないかを一文字ずつ調査し、確定していく作業です。なかなか豊かな国語力と歴史感覚が必要とされる作業である。4月14日は、例のミナコさんと分担して作業を進めてもらった。さっそく、コウタくんが第1章の聞き取り資料の山と格闘することとなった。ここで資料用の紙面の面積を確保するため、あまり重要と思われない箇所を略していたのであるが、短くてさほど重要ではないところについては削除のマークをせずにおったところ、「このような箇所がよく出てくるんですが、これでいいんですか?」と質問してきた。私はいちいち表記するのはめんどうだったが、それを発見してくれる。「うん。そうだね。」とすまして、「こういう中略部分の存在は、全体の趣旨が変わることがないのであれば、いちいち注記しないでもういいのではないか。ただし、そのことを凡例で明記しておく必要があるなぁ」と答えておいた。そして、「そのような事例を別紙にその都度メモしておいて、あとでかっちりした凡例を作ることにしよう」と1つの宿題を課す。

まあ、このような感じで作業が始まった。

やがて昼ご飯になり、午後からはエコミューズの定例会議と資料勉強会へと進み、資料勉強会には龍谷大学の清水先生も参加された。定例会議では、この資料集が出版出来たら、その意義をみんなに知ってもらうためにどんなことをすればいいのか、色々と意見を交換した。清水先生は、この資料集のおもしろいところ“私の推し資料”を報告し合う会を作ったらどうでしょうか、と提案された。原資料を生かす、いい方法だとみんなが拍手した。・・・こんな調子で、今日も終わろうとしている。

2025.4.14小田康徳

まだまだ西淀川の公害のことを知らないのでお仕事していく中で、勉強しながら戦力になれるよう、頑張りたいです。   Byコウタ

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あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)では、西淀川公害がわかる資料集を作成しようと、ほぼ毎週、小田康徳館長が来館し、調査作業を進めています。そのようすを「エコミューズ館長日記」にてお届けします。

【ご寄附のお願い】「西淀川公害がわかる資料集」のための寄附を募集しています。どうぞみなさまの寄附でこの活動を支えていただきますようお願いいたします。
■寄附の方法はこちら https://www.aozora.or.jp/ecomuse/contibution_doner

※資料集のウェブ版作成には、(独法)環境再生保全機構地球環境基金助成金を活用しています。

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