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ブログカテゴリー » 環境保健

楽らく呼吸会(姫島診療所)でぜん息・COPDの薬について話を聞きました(3/17)

2017年3月17日(金)、姫島診療所で楽らく呼吸会を開催しました。今回はあおぞら薬局から薬剤師の津森さんを講師に迎え、薬について勉強しました。参加者は8人(内、患者さん5名(家族の方を含む)、看護師1名、薬剤師1名、スタッフ1名)でした。

楽らく呼吸会では、1年に一度、呼吸器疾患の薬についてのお話を聞いています。患者さんご自身や、ご家族が普段使っている薬の種類や使い方を確認する機会になっています。

最初に一人ひとり自己紹介をしてから、気管支ぜん息とCOPDの症状や薬について、お話を聞きました。

<気管支ぜん息のお薬>

気管支ぜん息は、気道が炎症を起こして狭くなり、呼吸が苦しくなる病気です。ちょっとした刺激にも敏感に反応し、気道が収縮していしまいます。発作の後に一時的に回復しても炎症を放っておくと、気道の炎症はさらに悪化し発作が起きやすい状態になります。これを気道のリモデリングといい、お薬を服用することによってリモデリングを抑制します。

ぜん息の治療薬は大きく分けると2種類あり、使い分けることが大切です。

①長期管理薬(コントローラー)=発作を予防
気道の炎症を抑え、また気管支を長時間広げることによって発作が出ないように予防する薬。

②発作治療薬(リリーバー)=発作を改善

即効性があり、起きてしまった発作を気管支を広げて速やかに症状を和らげる薬。

また、薬剤が直接炎症部位に届く「吸入薬」が主流になります。

メインで使われるのは、吸入ステロイド薬です(参考:吸入ステロイド薬の種類と特徴:独立行政法人環境保全再生機構)。

ぜん息の薬の説明をする薬剤師さんの写真

薬剤師さんは、説明のためにたくさんのぜん息のお薬を持ってきてくださいました。

吸入薬には加圧式定量噴霧吸入器(pMDI)とドライパウダー吸入器(DPI)の2種類があり、吸う力が弱い人はpMDIを、吸う力がある人はDPIを処方されます。吸入薬は、正しく吸入しないと治療効果が低下してしまうので、正しい吸入方法をしっかり身につけましょう。長期間使い続けていると自己流になってしまうこともあるので、呼吸入方法が正しいかどうかを見直すことも必要です。吸う力をチェックするために、きちんと吸えていたら笛がなるような用具もあります(参考:おもな吸入器ごとの吸入のポイント:独立行政法人環境保全再生機構)。

吸う力をチェックする用具

吸入ステロイド薬がちゃんと吸えているかをチェックする用具です。上手に吸えると笛のようにプーッと音が鳴ります。

<COPDのお薬>

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、肺への空気の通りが悪くなり、呼吸が苦しくなる病気です。有害物質の吸入や大気汚染によって起こります。代表的な症状は、息切れ。特に、体を動かした時に息苦しさが増します。しつこく続く慢性の咳や痰もあります。

COPDの治療に使われる薬のメインは、気管支拡張薬です。気管支拡張薬には、「抗コリン薬」「β2刺激薬」「テオフィリン」の3種類があります。これらを症状にあわせて併用していきます。近年では、ぜん息で用いていた吸入ステロイド薬でもCOPDで使用できるようになり、薬の選択肢も増えました。

(参考:COPDの基礎知識とセルフマネジメント 薬物療法:独立行政法人環境保全再生機構

<服薬アドヒアランス>

長期に渡った服薬治療をすすめていく上で、「服薬アドヒアランス」が大事ということも教えてもらいました。服薬アドヒアランスとは、患者の理解、意思決定にもとづく内服遵守のことです。以前の治療の考え方は患者が医師の指示に従うというものでしたが、今は患者と医師の間の相互理解のもとに行っていくという考え方に変わりつつあります。お薬について学ぶことは、患者さん自身が自分に合った治療薬を知ることができ、服薬アドヒアランスの向上につながります。

今後も患者さんの生活向上につながる楽らく呼吸会を継続していきたいと思っています。少しでも興味があればぜひ、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~

・のざと診療所…5月18日(木) 14:00~15:30(COPD、自己管理について)

・2017年度の予定はこちら

・ ぜん息や COPD(慢性閉塞性肺疾患)など呼吸器 疾患を抱える患者さんやそのご家族の方が 参加し ています。みんなと一緒に学習し、日頃の素朴な疑 問や悩みを気軽におしゃべり しながら、交流しています。

・見学も大歓迎。気軽にのぞいてみてください。

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

谷内

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2017年3月23日9:53 PM

1/12(木)、1/19(木) 楽らく呼吸会(千北・姫島診療所)で禁煙について勉強しました

2017年1月12日(木)に千北診療所で、1月19日(木)には姫島診療所で楽らく呼吸会を開催しました。千北診療所では医師の野口愛さん、姫島診療所では検査技師の石並さんを講師に迎え(いずれの方も西淀病院に所属)、タバコの害についてお話を聞きました。参加者は千北診療所で6人(内、患者さん4名、講師1名、看護師1名、スタッフ1名)、姫島診療所で8人(内、患者さん5名、講師1名、看護師1名、スタッフ1名)でした。

講師は、西淀病院のATB(あかん・たばこ・撲滅委員会)のメンバーです。
西淀病院での職員の喫煙率を下げよう、とはじまったこの活動。病院周辺の吸いがら拾いや小学校での「防煙教室」などに取り組んでいます。毎月22日を「スワンの日」として、この日に吸いがら拾いをしています。15分実施するだけで、約300本集まるそうです。
小学生の喫煙の問題、貧困と喫煙の関係など、やはり、タバコの害についての知識や教育が大切だと野口先生は述べられました。

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タバコの健康への害としては、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺がんだけではなく、意外なところでは、白内障、骨そしょう症などもあります。また、主流煙よりも副流煙の方が、有害物質が多く含まれています。

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やめたいと思っているけど、なかなかやめられないもの。
周りに喫煙している人がいたら、禁煙教室や禁煙外来をすすめてみてはどうでしょうか。

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・のざと診療所 …2月10日(金) 14:00~15:30(薬について)
・千北診療所……3月16日(木) 14:00~15:30(薬について)
・姫島診療所……3月17日(金) 14:30~16:00(薬について)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

鎗山

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2017年1月19日8:27 PM

「COPDの早期発見への取り組み」のページを更新しました

「COPDの早期発見への取り組み」のページを更新しました。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)の早期発見への取り組みとして、今年度から西淀川区役所と連携してイベント時や健康診断時に肺年齢測定やパンフレットの配布を行っています。

来年度以降も、区役所と連携して健康診断の時などに肺年齢測定を行う予定です。

https://aozora.or.jp/katsudou/ikigai/copd_check

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Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2017年1月17日4:39 PM

【日程変更】1月の楽らく呼吸会(姫島診療所)を1月12日に変更します

1月20日に予定していた楽らく呼吸会(姫島診療所)ですが、講師の都合により1月12日(木)に変更します。

次回のテーマは「禁煙」です。タバコを喫煙されている方、まわりでタバコを吸っている方がいたら、ぜひご一緒にご参加ください。また、タバコは自分に関係がないと思っておられる方でも、タバコの害を知っていただくことで、一緒に禁煙の動きを広げていただけたらと思います。

どなたでもご参加できますので、よろしくお願いします。

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・千北診療所……1月19日(木) 14:00~15:30(禁煙について)

・姫島診療所……1月20日(金)1月12日(木)に変更になりました 14:30~16:00(禁煙について)

・のざと診療所…2月10日(金) 14:00~15:30(薬について)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

谷内

Filed under: イベント案内,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2016年12月21日1:49 PM

楽らく呼吸会(のざと診療所)で禁煙について勉強しました(12/9)

2016年12月9日(金)、のざと診療所で第40回楽らく呼吸会を開催しました。今回は西淀病院から薬剤師の箱崎さん、あおぞら薬局から薬剤師の各務さんを講師に迎え、禁煙について勉強しました。呼吸会の主な参加者である呼吸器疾患の患者さんの多くは喫煙されていない方が多いのですが、煙草がCOPDの大きな原因になっているということ、地域に禁煙の輪を広げていきたいということから禁煙をテーマとして取り上げています。

参加者は6人(内、患者さん3名(家族の方を含む)、薬剤師2名、スタッフ1名)でした。今回は師走ということで他の用事が重なったり体調を崩している人があり、いつもより少人数でした。

薬剤師さんからお話をきく参加者

禁煙についてお話をききました

最初に、それぞれ事前アンケートに記入。喫煙しているかどうか(以前喫煙していたかも含む)、周囲に喫煙者はいるか、周りの喫煙者に禁煙のアプローチをしているか、といった内容に答えました。

前半は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)についてお話を聞きました。COPDは、大気汚染だけでなく、喫煙が大きな原因になっています。たばこの販売本数とCOPDによる男性の死亡率には強い相関関係があります。COPDは1990年には全世界の死亡理由ランキング(WHO)で6位でしたが2020年には3位になると予想されており、COPDを減らすために禁煙の輪を広げることは重要なことです。

後半は、具体的な禁煙の取り組みについてのお話でした。大阪市は、全国の大都市の中でもトップ5の喫煙率だそうです。

喫煙は、COPDなどの肺に悪影響を与えるだけでなく、血流が悪くなることから様々な部分に影響が出てしまいます。白内障や脳卒中、心筋梗塞、糖尿病、胃潰瘍、骨粗しょう症、不妊など様々な病気のリスクが高まるそうです。

喫煙者の肺

喫煙者の肺は真っ黒になります

 

煙草は、吸っている本人だけでなく、家族など周囲の人に与える影響も大きくあります。煙草の有害物質は、主流煙(喫煙者が吸う煙)よりも副流煙(受動喫煙で吸う煙)の方に何倍も含まれています。たとえば発がん物質のニトロソアミンは、副流煙に主流煙の52倍の量が含まれています。換気扇の下やベランダで吸っていても、有害物質は部屋に漂ってしまいますし、空気清浄機では煙草の有害物質を除去することができません。

禁煙のための薬についての紹介もありました。禁煙補助剤には、錠剤やパッチ、ガムなど様々なものがあります。ニコチンを含む薬は、禁煙時の離脱症状に対して、ニコチンを補給して、その症状を緩和しながら、煙草を吸うという習慣から抜け出して禁煙していくというものです。参加者の中にはこのパッチを使って禁煙に成功された方がおり、体験談を話してくださいました。

煙草をやめやすくする薬(禁煙補助剤)

煙草をやめやすくする薬(禁煙補助剤)

このように様々な害がある煙草ですが、喫煙者に禁煙を勧めるのはとても難しいことです。薬剤師の各務さんは「相手を否定すると反発されてしまう。禁煙した人の体験談とかメリットを紹介して、相手の意思を少しずつ禁煙に向けさせましょう」というアドバイスをいただきました。

のざと診療所では、毎月第一土曜日(1月除く)の13時~14時に禁煙教室を開催しているということです。ご家族や周囲に禁煙してみたいけどなかなかやめられないという人がいたら、ぜひ声をかけてみてください。

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~

・千北診療所……1月19日(木) 14:00~15:30(禁煙について)
・姫島診療所……1月20日(金)1月12日(木)に変更になりました 14:30~16:00(禁煙について)
・のざと診療所…2月10日(金) 14:00~15:30(薬について)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

谷内

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2016年12月12日10:45 AM
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