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ブログカテゴリー » イベント報告・ホームページ更新

楽らく呼吸会「自己管理、呼吸筋ストレッチ体操」を開催(7/12)

7月12日に、楽らく呼吸会を行いました。

今回はびわこリハビリテーション専門職大学の千住秀明先生を講師にお招きして、COPDなど呼吸器疾患との付き合い方、呼吸筋ストレッチについてお話をお聞きました。
参加者は全部で12人(スタッフ2人、講師1人)

大気汚染などの公害や喫煙などにより、呼吸器疾患の患者数が増えています。薬療法だけでなく、治療の初期の段階から呼吸リハビリテーションをやったほうが良いと千住先生がおっしゃいました。

血液酸素の不足により、運動が苦しくなり、動かなくなります。運動不足によりさらに血液酸素が足りなくなり息苦しさが増します。こういう悪循環を防ぐために、まず呼吸筋を鍛えます!それが呼吸筋ストレッチです。

始まる前に、皆さんの血液酸素を測ります。

健康の司令塔である肺の重要性について説明がされました。

呼吸に使われる筋肉を鍛えるためのストレッチ体操を教わりました。

体操が終わったあと、千住先生が呼吸筋を伸ばすマッサージをしてくれて大人気でした。

公害患者である須恵さんは、毎日民謡を歌って、6,7千歩を歩いて、今年で90歳を迎えます。公害患者であっても、健康なライフスタイルで生活していけば、加齢による不自由に対抗できます。

現在日本人は、健康寿命75歳に対して平均寿命が87歳になりました。健康寿命を超えて健康的な日々を送れるように、まず呼吸リハビリテーションに取り組みましょう!

参考:千住秀明:「COPDに対する呼吸リハビリテーションの有用性 -普及と啓発活動の好機をとらえる-」、2023.01.30 週刊医学界新聞(通常号)、第3503号

(あおぞら財団アルバイト・王子常)


あおぞら財団では、ぜん息やCOPDを抱えながら苦しむ患者さん同士が日頃の病気の悩みを交流したり、勉強会で学びながら、病気と向き合っていこう、またお互いが支えあっていこうと、楽らく呼吸会を開催しています。

次は、9月13日(金)に開催します。次回のテーマは「栄養について」です。ご参加を希望される方はあおぞら財団までご連絡ください(Tel 06-6475-8885)

【日  時】2024年9月13日(金)13:30~15:00
【内  容】栄養について
【講  師】管理栄養士
【開催場所】グリーンルーム(大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号
あおぞらビル3F会議室 あおぞらビルへのアクセスはこちら
【参加費用】 無料
【対  象】・ぜん息やCOPDなどの呼吸器疾患がある方、ご家族の方
・呼吸ケア・リハビリテーションに興味のある方
【申し込み方法】あおぞら財団(Tel 06-6475-8885、担当:谷内・鎗山)までお申し込みください。

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過去の楽らく呼吸会の取り組みについてはこちらをご覧下さい。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2024年7月17日11:16 AM

【映像】学生が聞く西淀川大気汚染公害2023 映像の公開

2022年から龍谷大学政策学部清水万由子ゼミ取り組みの一環で、大気汚染公害についてより深く学べる映像を作るために学生がインタビューを行っています。

2023年度にお話をお聞きしたのは大気汚染の被害を受けて公害患者になった須恵佐與子さん。深刻な公害の被害について語ってもらいました。

のどかな環境から大阪に引っ越した後、西淀川に来て、眠れないぐらいひどい咳がでるようになりました。自身の公害病と夫の失明が重なってしまいますが、生きるために一生懸命、家事や育児、仕事を行いました。
西淀川公害を生き抜いた須恵さんの語りをお聴きください。

●【学生が聞く 西淀川大気汚染公害】「西淀川公害を生き抜いた一人の苦悩」
語り手:須恵佐與子さん(西淀川公害患者と家族の会)
聞き手:龍谷大学政策学部 学生
撮影日:2023年10月18日
映像協力 岸本景子
写真:あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館エコミューズ所蔵資料
制作・著作 公益財団法人公害地域再生センター(あおぞら財団)

〇リンク先、所要時間
Youtubeでご覧いただけます。
https://youtu.be/VLzQ9hASlhA?si=RMUhT2Qy0RwwjCjY
約9分

※この動画は地球環境基金の助成を受けて作成しています。


●インタビューの全容(テキスト)は下記のサイトからダウンロードして読むことができます。

▼外部サイト(ストアーズ)
オーラルヒストリー<学生が聞く西淀川大気汚染公害>「西淀川公害を生き抜いた一人の苦悩」須恵佐與子さん

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習 — aozorafoundation 公開日 2024年7月12日5:24 PM

環境省職員環境問題史現地研修(5/30-31)

あおぞら財団では、毎年、環境省職員の「環境問題史現地研修」の受け入れをしています。
昨年度と同じく、一週間前にオンラインによる事前説明会うを行った後、、5/30から5/31に西淀川に来ていただきました。

今年の参加者は33名(引率2名)と過去最多です。

あおぞら財団の設立経緯、活動内容を紹介

一日目の最初は、オリエンテーションとして、プログラム概要説明と自己紹介などを行いました。その後、昔の西淀川の大気汚染に関する写真に基づいて、フォトランゲージがされました。フォトランゲージとは写真を言語化するワークで、各自が昔の大気汚染の実情を想像しながらタイトルを付けます。

フォトランゲージの様子

その後、グループごとにロールプレイを行いました。公害が起きた町を設定し、その町の市役所職員、住んでいる一般住民(公害患者の親)、医者、企業、従業員といった役割を演じてもらいました。実際にその立場で考えてみたら、どの役割でも難しさがあること、特に公害患者が少数になりがちになり意見が言いにくくなり、公害患者に寄り添う難しさを感じてもらいました。

各自の役割の立場で考えて、やりとりをしている様子

アイスブレイクや背景知識の学習が終わりましたら、公害患者の語り部の岡崎久女さんと西淀川公害患者と家族の会の事務局長、上田敏幸さんの話を聞きました。実際に公害被害を経験した患者さんの生の声を聴いて、より確実に公害がもたらした不幸を実感できたのではないでしょうか。

公害患者会の岡崎さんと上田さんに話を伺っている様子

その後、あおぞら財団理事長であり、西淀川大気汚染訴訟弁護団の一員であった村松昭夫弁護士の話を聞きました。公害訴訟に工場や阪神高速道路公団など被告の選定、疾病と公害の因果関係の証明、共同不法行為の証明など色々苦労したことを伺いました。

村松先生が公害訴訟について話している様子

いくつかの講義を経た後、あおぞら財団理事である高田研先生が「紙芝居プレゼンテーション法(KP法)」を紹介しました。各自が紙に「今日の学び・印象に残ったこと」と「もう少し深めたいこと・考えたいこと」などキーワードを書いてもらって、グループ内に共有して、プレゼンテーションをしてもらいました。最後に、全体の共有を行い、一日目の研修は終了しました。

KP法を活用し、グループワークしている様子

研修終了後には、あおぞら財団スタッフや患者会が各グループに入って、交流会が開催されました。

 

二日目は、講義形式ではなく、「公害のデパート」とよばれていた西淀川で実際に歩いて、貸し切りバスで回って、この辺りの実態を知ってもらいます。大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音、振動、地盤沈下、 悪臭が典型7公害と言われていますが、西淀川にはこの7つの公害により汚染されていました。

あおぞらビル屋上から交通量の多さを確認する

公害資料館「エコミューズ」で過去の公害に関する資料を見る

介護施設「あおぞら苑」の前で公害の碑と集合写真

幹線道路には大型車が多い

国土交通省大阪国道事務所から大気汚染・騒音対策を紹介

堤防から民家が川より低い様子を確認

小降りの中、大野川緑陰道路を歩く

その後、あおぞら財団理事、元神戸製鋼所訴訟担当の山岸公夫さんが、企業側の目線から、西淀川大気汚染公害訴訟をどう見ていたのかという話がされました。本件訴訟をふりかえって、企業側としては不法行為をしていないにも関わらず、公害患者という被害者がいる中で、うまい落としどころが見つかれば…という思いがあったそうです。山岸さんは 時代の屈折点における軋みと捉えていて、トラブル処理の基本となる法律の整備が時代の変化に対応していってほしいと語っていました。

山岸さんによる企業側からみた公害訴訟についてのお話

最後に、この二日間の学びをグループで共有し、プレゼンテーションを目指してワークショップを行いました。

積極的にワークショップをしている様子

その後、「KP法」でプレゼンテーションをしてもらいます。6つのグループがそれぞれの着目点がありますが、全員が「コミュニケーション」の大事さについて言及しました。
公害の和解は、ステークホルダーのコミュニケーションが欠かせません。現在または将来の環境問題に、より広範囲のコミュニケーションこそが解決の糸口ではないかと考えられます。

各自が好きな観点に「いいね」を押している様子

あおぞら財団メンバーがプレゼンテーションにコメントしている様子

【参加者の感想(抜粋)】

  • 今回、岡崎さんが私たちに向き合い、他人に決して知られたくない辛い決断を含めて勇気を振り絞って言葉にしてくださったことで、公害により耐え難い苦しみを味わった方が目の前の一人の人間であること、普通の生活をただ当たり前に送りたかった普通の人であったこと、そしてその苦しみが現在でも続いているということを痛感しました。
  • ロールプレイを通じて、公害が複雑になるのは様々な立場・思いがありそのどれも完全悪ではないこと、また、安易な折衷策は裏目に出る可能性が高いということをよく理解できた。
  • 行政の立場では、法律などの規則を制定し、その範囲内でできることを模索することになるが、当然、地域や個人ごとに事情は異なるため、その中で落としどころを見つける難しさがあると感じた。だからといって、静観するのは間違っており、こと国の行政官として何ができるのかについては真剣に考えなければならないと思った。

(記:あおぞら財団アルバイト王子常)

関大社会安全学部 越山ゼミ フィールドワーク(6/15)

6月15日(土)に、関西大学社会安全学部越山ゼミのみなさんが西淀川区でフィールドワークを行いました。今回のフィールドワークのテーマは「防災」です。越山ゼミは、フィールドワークだけでなく卒業研究やクラフト防災パークへの出展など継続して西淀川に関わってくれています。

最初はタンデム自転車でフィールドワークを行いました。防災の目線から西淀川の街を回ります。

大野川緑陰道路を終端である淀川堤防まで行き、その後西島川を北上し、工業専用地域の西島へ。出来島から大和田へ抜け再び大野川緑陰道路へ。

かつて排水路だった中島大水道と大野川を埋め立てて整備された大野川緑陰道路

大野川緑陰道路にある水防碑

淀川は明治時代の治水工事により今の流れに。対岸はスーパー堤防が整備されています

タンデム自転車で工業地域を抜けていきます

災害の記念碑や堤防、海抜0m地帯、大気汚染公害、大阪マスジドなど西淀川の特色を確認しながらまわりました。

フィールドワークの後は、水防団の一員であり大阪防災企画を主宰する多田さんから西淀川区における西淀川の災害の現状や防災啓発活動、水防団の活動内容についてお話を聞きました。

越水対策について、図を描いて説明

西淀川を水害から守る防潮鉄扉を説明

防災リーダーと水防団について解説

次いで、西淀川区役所の防災担当・足立さんから西淀川区の災害対策について、また、1月に発生した能登半島地震の支援のために派遣された経験についてもお話ししてもらいました。参加した学生さんの中に、お父さんが東日本大震災に公務員として派遣された方がいて、被災地支援についても話が盛り上がりました。

区役所の足立さんから西淀川の防災対策についてのお話

西淀川区対策本部組織図

次に、第二室戸台風や西日本豪雨の体験談を読んでもらった後、今後、どのような立場の人がより困難な状況になるのか、防災に対してどのようなことが必要かを考えてもらい、全体で共有しました。

共有内容は多田さんがグラフィックレコーディングでまとめました。避難するときに、支援が必要な人には声掛けをして一緒に逃げるということ、普段からハザードマップを見ておく、外国人や若者等多様な主体が地域コミュニティに参画するといった視点が出されました。

グラフィックレコーディングでのまとめ

最後に、フィールドワークで見た光景やその後のお話を参考にして、西淀川区の防災に関して何に興味を持ったのか、提案づくりに向けて何を行いたいかなど、グループで議論が行われました。若者の参画、啓発手段の多様化、避難行動の多様化、ハード面の整備といった点に関して提案がなされました。越山先生からは提案を考える際には、他の分野での視点や考えを入れ込むことで、新しいものが生み出されるというコメントがありました。

西淀川の防災に対する提案

今後、ゼミでは防災に関する研究を重ねていくと思います。今日のフィールドワークで学んだことが役立つよう期待しています。

(谷内)

——

あおぞら財団では、公害だけでなく、防災、まちづくり等様々なテーマに合わせた学びの場を提供しています。

ゼミや授業、研修など、オーダーメイドの研修プログラムを行いますので、ぜひお気軽にご相談くだい。

 

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2024年7月11日11:54 AM

【タンデム】6/9大阪でタンデム自転車を楽しむ会の総会と走行会を開催

※「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の記事の転載です。
6月9日(日)大阪でタンデム自転車を楽しむ会の総会と走行会を開催しました!
当初は、総会の後に、大野川緑陰道路で走行会を開催する予定でしたが、雨が降ったりやんだりのお天気でしたので、急遽、予定を変更して、先に走行会を行いました。
あいにくの雨のためキャンセルされた方々もいらっしゃいましたが、タンデム自転車は8台、参加者は17人で実施しました。
今回は、一社)福祉スタイルから、大学生1名、高校生1名、スタッフ1名が、タンデム自転車の前に乗るパイロットとして参加してくれました。
また、サイクルボランティア・ジャパンからの紹介で、はじめてパイロットをする人も1名参加しました。
自転車歩行者専用道路の大野川道路を行ったり来たりして、小一時間の体験会でしたが、気持ちのよい時間となりました。
その後は、総会を開催。今回は第12回目でした。
活動を開始したころは、全国の一般道でタンデム自転車が走行できるようになるのは、夢のような話でしたが、12年目となる今、その夢が実現しました。
これからは、よりパイロットを増やしていけるよう、定期的にツアーや体験会をおこなうなどの企画が提案されました。
総会の最後に、参加してくれた高校生が、「みなさんに聞いてほしいことがあります」と言って、次のような話をしてくれました。
——————
今日、私の後ろに乗ってくれた人が、私に「無駄に気を使わなくて、いいのよ」と言ってくれて、すごくホッとしました。
私が思ったのは、どうして、みなさん、そんなに前向きなのか、と。
もし、私だったら、、、私が、目が見えなくなったら、怖くて、外にも出れないと思うんです。みなさんは、どうしてこんなに前向きなのか、それを聞きたくて。
私には好きな言葉があります。「置かれた場所で咲きなさい」という言葉です。
みなさんは、まさに、それを体現していると思いました。
つらいことがあっても、それを人のせいにするのではなく、みなさん、ご自分の境遇の中で、咲いておられる。すごいなと思いました。
——————
これを聞いて、大人たちは目頭が熱くなってしまいました。
「前へ出るしか、しゃあないからな」という返答や
「ここへ来れてる人はいいけど、家でこもっている視覚障害の人はいっぱいいます」
という話もあったり、
「もう、僕ら、慣れ過ぎてて、そんな純粋な気持ちを忘れていました」と言って、
笑いを誘う場面もありました。
総会終了後も、連絡先をお互いに交換したり、
あちこちで、立ち話の輪ができて、盛り上がりました。
記・鎗山善理子(あおぞら財団スタッフ)

※あおぞら財団は「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の事務局です。

タンデム自転車のレンタルをおこなっています。詳しくは下記連絡先まで。
大阪でタンデム自転車を楽しむ会
【HP】http://www.tandem-osaka.com/
【FB】http://www.facebook.com/osaka.tandem
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster[at]aozora.or.jp([at]を@に変えてください)

 

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,タンデム自転車,地域づくり,自転車まちづくり — aozorafoundation 公開日 2024年7月10日10:51 AM
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